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外資系(主に中国)企業との付き合い方

外資系企業ってなんか、かっこいいですよね。愛宕とか虎ノ門とか六本木に本社があって、なおかつカタカナ用語や英語をたくさん話すので憧れてしまいます。

そんな自分も縁あって外資系企業・・・外国資本の企業様とお付き合いすることがとても多いのです。字面で表現するとなんとも簡単でかっこいい響きなのですが、外資系企業を日本に誘致する方も誘致した後もとにかく大変なのです。

斡旋する側(不動産紹介・仲介)と誘致する側(管理・オーナー側)の両方を運よく経験したのでここにまとめたいと思いました。

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もちろん外資系企業を苦手とされるオーナーにとっては「ここをおさえておけばなんとなる」話ですし、仲介や紹介者サイドであれば「こういう事が起きるから注意しよう」という事になるのでお互いがWinWinだと思う内容をしぼりました。

欧米企業のそれとアジア系企業は特性が大きく異なります。

1⃣外資系企業(中国)と日本企業の違いとは

大きく言ってしまえば、商慣習。そして考えや文化の違いが大きいです。例えばアメリカやフランス・ドイツといった欧米諸国の場合は日本支社という位置づけはアジアの拠点。もしくは東洋の外れの最終拠点のいずれかにあたります。

つまり前者であればそれなりに本社にとって力の入っているエリアなので出店・進出というのは前提で、それなりの役職や要職予定の人が担当者になります。日本人担当者もつきますし、日本における契約ごとに対してもある程度堪能といった具合です。

後者の場合は日本という拠点がアジアの中での最後の砦です。逆に言えばすでに中国などに支店があるケースが多いのでアジア商慣習の洗礼を受けています。それなりにアジア圏での仕事の仕方を心得ているので、日本での契約はわりと順調に進むのです。

(...といっても毎回揉めますけれども)

さて、こういったケースの中でも中国系企業の場合は注意が必要です。彼らにとっては日本が最初の進出先というケースが多く、最も訪れやすくビジネスのしやすいエリアとして選んでいる事が多いです。中国でそれなりの規模になり、次は韓国だ、日本だといったアジア進出の序盤戦です。

このような場合は彼らは中国での文化や商慣習を日本に持ち込みたがります。しかし日本には日本の常識があるので交渉や契約に関してかなり難航。契約が破談になる結果を何度も見てきました。

2⃣中国系企業のもっている感覚と日本の違い

中国の商慣習は基本的に性悪説。ビジネスにおいて約束をうまくかわすことも戦略の一つなので、約束を守らないことに対して日本ほどシビアに考えません。その分、物件や契約ごとにも固執しないのでブレイクする場合は思った以上にあっさりブレイクします。オーナーにとってはたまったものじゃないので要注意です。

極端に言うと「だまされた方が悪い」という論法です。とくに契約ごとやお金の振り込みなどは期日を守らない、もしくは入金しないなんてことはざらにあります。

決して彼らが悪い人たちなのではなく彼らの商売や商慣習というのが上に述べたような論理で動いている事が多いからに他なりません。

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主にオフィスに関する不動産知識や趣味で短文小説を書いています。第1作目のツボ売り、それ以外も不動産界隈の話を書いていければ良いなと思っています。 サポート貰えると記事を書いてる励みになります。いいねをしてくれるだけでも読者がいる実感が持ててやる気が出ます