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TT(複数担任制)のメリット・デメリット

みなさん、こんにちは。
特別支援学校の先生のしんちゃん先生です。

今回は、TT(複数担任制)を中心にお伝えしていきます。

特別支援学校では、学校教育法において1クラスの児童・生徒数が決まっているため、殆どの学校で複数担任制で運営しています。

障害のある子どもの教育を充実させるために、より手厚く支援をしていこうということです。

ただ、公式LINEやXのDMで相談に来るのが、
「先生同士の人間関係はどうなんですか?」
「合わない人が同じ学級だったらどうしたらいいですか?」
と人間関係が心配で相談に来る先生がとても多いです。

私は知的障害部門の特別支援学校8年間、勤務をしてます。
TTの良さも、悪さも実感している身なので、確かな情報をお伝えできる自信があります。

これから特別支援学級・特別支援学校に勤務する先生や異動を考えている先生のために、良い情報をお伝えできればと思います。

TT(複数担任制)のメリット

TTのメリットとして、主に3つあると考えています。
1つ目は、『業務が分担できる』という点です。

通常学校のように担任1人ではないため、学級運営や教材準備、行事や保護者対応など、多くの作業が分担できます。

分担できる分、「この仕事は進みましたか?」や「今どうなっていますか?」等の確認も必要になりますが、通常学校よりかは負担が軽減されることは間違いないです。

2つ目は、『複数の目で子どもが見れる』という点です。

担任1人では、障害のある子どもへの視点が固定化されやすく、困った時に自分で解決しないといけない。

ですが、複数の教師がいれば自分にはない視点で新しい発見が生まれることもあります。
アイデアには限界がありますので、障害のある子どもの実態を正確につかむためには、複数の目が合って損はないです。

3つ目は、『教師の急な体調不良や年休が取りやすい』という点です。

私は、正直言うと副担任の先生にはかなり助けてもらっています。
子どもの体調不良で急にお休みを取らないといけない、保育園からお迎えの連絡が入ったなど、副担任の先生に任せられる部分もあります。

もちろん、後日「ありがとうございました。」のお礼は必ずします。
休みは権利ではありますが、より良い人間関係を築いていくためには必要なことだと感じています。

以上、3つのメリットをお伝えしていきました。


TT(複数担任制)のデメリット

次に、TTの3つのデメリットについてお伝えしていきます。
先生方は、デメリットの方が気になる方が多いのではないでしょうか。

1つ目のデメリットは、『教員同士の細かな意思疎通や連携が必要』という点です。

子どもの様子やクラス全体のことに関しては、担任が同じ認識をもっていることが重要です。

この連携が上手くできていないと、教員同士よって判断や対応が変わるなどして、子どもや保護者に迷惑をかける恐れもあります。
実際、私も意思疎通を怠ってしまったばかりに、保護者に迷惑をかけてしまったこともあります。

「報告・連絡・相談」の重要性」を意識して話し合うことが大切になります。

2つ目のデメリットは、『上下関係で気を遣うことが多い』という点です。

教師は縦社会、経験年数の上下関係は厳しいものがあります。

特に、経験が浅い教師は自分がリーダーになった場合、「こういう風に活動を進めてもよいのか」などベテラン教師に対して不安に思ってしまうこともあります。

私も人の目を気にしてしまう性格なので、ベテランの先生と授業するにあたっては、どうしても気を遣ってしまうことがあります。

個別の相談からも、見られていることをプレッシャーと感じ、やりづらさを感じてしまう先生もいるようです。

ただ、その場合は、自ら積極的に「今日の対応で問題なかったですか?」など助言を求めに行くようにすると、スキルアップや仕事への自信にもつながることもあります。

3つ目のデメリットは、『教育観や方針が合わないとストレスになる』という点です。

これが一番やっかいな点です。
複数担任制の先生は、これに一番悩むのではないでしょうか。

担任は1年間、学級運営をしていかなければいけないので、1年間は価値観が合っても合わなくても、共同運営する必要があります。

私もですが、無理なく過ごせるように適度な距離を保つようにしています。
例えば…
①放課後は、あえて同じ空間で仕事をするのを避ける。
②相談できる同僚に話を聞いてもらう(愚痴にはならないように)
③合わないのはなぜかを分析、比較してみる(こういう考えもあるのかと落とし込めることも)
④年末の管理職面談で価値観が合っていないことを思い切って現状を伝える
(管理職が知っていることが重要)
あくまで私の視点です。

教員同士で認識を統一できていなければ、教育の質が下がる可能性もあるため、定期的に話し合いの機会を設けて意見交換をすることが大切になります。

とは言っても、どうしても合わないものは仕方ない。
特別支援学校に限らず、特別支援学級や通常学校での担任と学習サポーターの関係など、どの仕事をしていても人間関係に悩みは尽きません。

悩みが尽きないのであれば、日々改善していくしかない。
特に、支援級や支援学校は閉ざされた空間になりがちなので、自分からアクションを起こしていきましょう。

今回は以上になります。
次回の投稿も楽しみにしていてください。
ご一読くださり、ありがとうございました。

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