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富野由悠季×高橋杉雄の対談の感想

以下の2つの動画を見た。

個人的には下の動画の5:18付近の部分が面白いと思った。「民主的な手続きというものをこれ以後のところでレベルアップしていくためには上手に話ができる言葉遣いとかロジックを発明する必要があるんじゃないか?」(都合上表現を若干わかりやすく変更)というところである。

この視点はわかるというか、漠然と思っていたことを上手いこと言語化してくれた感じがあった。この部分は民主主義をレベルアップさせるためには扇動的なレトリックにあふれた言葉遣いをするんじゃなくて、もっと意味内容や発話意図を正確に把握したうえで意思疎通する必要があるという意味だと自分は解釈した。

これは大事だけれどネットを見ていると扇動的な言葉ばかりで辟易するという面はある。なのでどうしても「無理なんじゃないの?」と思ってしまうが、「人間っていうのは戦争をやめられないものだよね」という悲観論や終末論にも陥るなと言われると確かにそういう風にまとめてしまうのもどうなのかなという気持ちになってくる。

富野監督のインタビューのほとんどに言えることだけど主張の論理が複雑でわかりにくい。ただだからこそ的確なことを言っているなと思わされることが多く今回もそんな感じで面白かった。たいていの人間は扇動的な言葉を使うしわかりやすい理屈で丸め込んだりするけど現実は複雑な場合が多いわけでそれを複雑なまま伝えてくる富野監督はやっぱり一味違うと感じさせられた。

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