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韓国ドラマがテレビ局でなく制作会社主導になったのは、「冬ソナ」が起点だったらしい

これ知ってました?

今や韓国ドラマの世界でも、テレビ局よりも制作会社の方が地位が上になっているらしいんですが、そのきっかけとなったのは、あの「冬のソナタ」だったようです。

「冬のソナタ」が日本で流行ったの、もう20年前とかですからね。
いまや日本だとぱちんこのイメージの方が強いかも。

興味深いのが、当時元々音盤会社だった制作会社が、初めてのドラマということでテレビ局とぎりぎまで交渉して「国内の権限はテレビ局、海外は制作会社が持つという契約」でおさまったことにより、制作会社が海外販売を本気で実施。

日本を含めて海外でヒットして、韓国ドラマの価格も俳優のギャラも跳ね上がる結果になったんだとか。

アメリカにおいては70年代ぐらいに法律で「放送局が番組を売ることを禁じ、番組の著作権は制作会社が持つ」ことが定められて、現在の多様な海外ドラマを制作する制作会社が増えてイメージありますが、韓国の場合は「冬のソナタ」のような成功事例の積み上がりが現在の海外向けドラマを制作する制作会社が増える礎になっているんですね。

当時10社ぐらいだった制作会社が、現在は150社とかいるんだそうです。

韓国ドラマも2015年ぐらいまでは「撮影しながら放映する方法で、放映日の40〜50日前に撮影を始めるのが通例」だったのが、現在は「少ない時は100人、多くて200人ほどのスタッフで作っていますし、企画から制作に短くて2年ほど、普通は3〜4年ほどかけて制作」と常識が大きく変わったそうです。

今回PANエンターテイメントが発表した「コッソンビ熱愛史」というドラマも、このパターンで作られているということのようです。

何でも来年公開されるPANエンターテイメントのテントポール作品は制作費は600億ウォン(約60億円)だそうで。
『イカゲーム』の制作費およそ250億ウォン(約25億円)
『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』で報じられた制作費200億ウォン(約20億円)を大きく超えるものだそうです。

1話あたり80億円と言われた新「ロード・オブ・ザ・リング」まではいかないものの、映画の制作費でも5億〜10億と言われる日本と比較すると、ちょっと悲しくなりますよね。

こう考えると、日本のドラマ制作はこの数十年、従来方式のまま今日まで来てしまったということが言えるのかも知れません。

ただ、最近は日本でもカンテレさんが海外販売を前提にドラマに手間をかけて制作したりしていますし。
この辺は変わってくる兆しがありそうな気もします。

日本では制作会社がテレビ局と地位が逆転するイメージがあまり湧かないんですが、カンテレのような地方局とか、テレビ局からスピンオフした制作会社が、同様の変革を起こす可能性はあるのかなと思ったりしています。


なお、今日の21時から、ツイッタースペースでその辺の雑談ができればと思いますので、タイミング合う方は是非どうぞ。

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