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Netflixの「グレート・ハック」は、日本のソーシャルメディアや、マーケPR関係者に是非見てほしい

これは凄まじいドキュメンタリーです。

グレート・ハック: SNS史上最悪のスキャンダル」って、ちょっと日本語だとタイトルがカッコ悪くて見る気にならないと思いますが。

facebookとケンブリッジアナリティカのスキャンダルを、始まりから最後まで当事者に張り付いてまとめた映像作品です。
この公聴会の映像を覚えている人は多いと思いますが、日本ではそんなに深く報道されませんでしたよね。


このドキュメンタリーでは、彼らのやり方に疑問を抱いて、勇気を持って一石を投じた人物と、それによって目が覚めて重要な内部告発の役割を担う人物の両方にスキャンダルの初期から密着してるのが、本当にすごいです。

政治関係者だけでなく、ソーシャルメディアやマーケティング、PRに関わる全ての人が見ておくべき。

正直、数千万人の個人情報とはいえ、facebookの個人情報レベルで選挙の結果が操作できるとか、あまり信じてなかったんですが。
これを見て完全に考えが変わりました。

このドキュメンタリーでは、ケンブリッジアナリティカが、いかに世界中で人々を分析し誘導し、ブレグジットとトランプ政権の成立に貢献したかが描かれており。
文字通りのプロパガンダ「戦争」でした。

接戦の選挙においては、無党派層の中で誘導しやすい人にピンポイントで広告を投下することで、効率的に投票行動を変えることができるというのがポイントで。
だからこそ、ブレグジットや米国の大統領選では、メディアのマス的なリサーチが欺かれてしまったということなんだと感じます。
平均値では勝っていても、失ってはいけない一部の地域で、戦術的に負けていたわけです。

ある意味では、西口さんのN1の考え方と同じように、ターゲットを分解して、どういうメッセージをぶつければ態度変容が起きるかというような、マーケティングのプロのやり方をプロパガンダに活用してハックすればこうなるというお手本のような話でした。
日本のWELQ騒動が可愛く思えるレベルです。

日本ではfacebookが普及してないから同様なことは実施されなかったと言えますが、今後LINEやツイッターで、同様の事が可能になるかもしれませんし。
実はやってるところはやってるかもしれないわけで。

人々をつなげるために開発されたはずのプラットフォームが、プロパガンダ用にハックされ、人々の嫌悪や恐怖を刺激して、人々の分断を促進する結果になっているのは実に悲しい話だなと感じてしまいました。

ただ、元々はラジオもナチスドイツのプロパガンダに活用された歴史があり、それを人類は乗り越えて、ラジオやテレビの正しい活用法も追及してきたわけなので。

私達も、ソーシャルメディアを、プロパガンダやフェイクに活用する人たちをいかに特定し、排除し、騙されないようにリテラシーをつけていくのかという対抗策を議論し続ける必要を強く感じます。
オススメです。


ちなみに、Netflixには、他にも凄いドキュメンタリーがたくさんありますので、マニアな方はこちらもどうぞ。

特に今回の「グレートハック」と「困った時のロジャー・ストーン」をセットで見ると、選挙制度の限界を痛感できると思います。


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徳力基彦(tokuriki)

アジャイルメディア・ネットワーク アンバサダー/ブロガー。ピースオブケイク noteプロデューサー/ブロガー。 ビジネスパーソンや企業の、ブログやソーシャルメディア活用の可能性を日々試行錯誤してます。 書籍「顧客視点の企業戦略」や「アルファブロガー」を書かせて頂きました。

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