ヤフーのマーケティングサミットで考えた「1ページビューの重み」と「データで分かるという誤解」

金曜日に、ヤフーさんが主催したマーケティングサミットで、モデレーターを担当させて頂きました。

実は、当初はヤフーさんの社内会議室で100人ぐらいでやるもんだと思い込んでいたんですが(汗)、750人の巨大な会場で、アドテックを彷彿とさせるような雰囲気での開催でした。

しかも、イベントのテーマが「そのマーケティングを疑え!」で私が担当するセッションが「そのメディアを疑え!」という非常に過激なテーマ設定。

ただ、私は以前に企画者であるヤフーの井上さんから、「マーケティングは死んだのか」というテーマのモデレーターを振られた経験があることもありますし、パネリストが、クラシコムの青木さん、delyの堀江さん、新R25の渡辺さんという、前から話を聞いてみたかった3人だったので、即答でお引き受けした次第です。


当日の内容については、さすがヤフーさんの一大イベントと言うことで、いろんな業界のインフルエンサーが様々な形でまとめてくれているので、そちらをご覧頂ければと思いますが。

個人的にも、非常に印象的だったのが、やはりページビューやユニークユーザーといった効果測定指標の分かりやすさが、明らかにネットメディアのまちがった「常識」を作ってしまったんだろうなぁという議論でした。

同じ1万アクセスでも、北欧、暮らしの道具店を訪問する1万アクセスと、週刊文春の特集記事を見てる1万アクセスは意味が全く違うはずですよね。
例えるなら「小物ショップ」に来てる1万人と、街頭テレビを見に来てる1万人なわけで、そこで商品を買おうとする気持ちの人の割合は、明らかに全く違うわけで。
でも、エクセルでアクセス数で並べてしまうと、全く同じに見えてしまうんですよね。

私たちは、サイトのアクセス人数を「訪問人数」と呼びがちですが、それだとお店の中まで入ってきてる印象なので、お店の前の「通過人数」と考えた方が間違えない気がしてきました。
こうして私が書いてる記事にしても、フォローして定期的に私の記事を読むために目の前まで来てる人と、ヤフトピにたまたま掲載されたから大勢の人が記事を開いた(通過した)というのだと、記事への反響が全く違うんですよね。

記事でも違うんだから、企業の商品のブランディングやショップの販売を考えたら、さらに大きく違うはずで。
街頭テレビを見てる人に、横から一生懸命商品を売り込もうとしても、そりゃあ、振り返ってくれないどころか広告ブロックされるのが当たり前、とイメージしやすい気がします。

そういう意味で、個人的に一番金言だったのは青木さんが言っていた「ユーザーをデータや数値で理解できると思っている人がこの20年ぐらいで増えてしまった」という発言でした。
昔は、変に数値が見えない分、マーケターも頭を必死に振り絞って、最適なやり方を日々模索してたのが。
いろいろとデータや数値が見えるようになって、数値だけを見て分かったつもりになってしまっている人が増えている、というのは皮肉な話な気がします。

今回のセッションでは、3人の経営視点でメディアを運営している方々のお話が聞けて、非常に刺激になりました。

青木さんのデータに対する感覚とか、量より質重視で成果出し続けてるのも凄いですし、堀江さんの噂にたがわぬセンスと、事業家らしい隙のない打ち手のポートフォリオも凄いです。
また、渡辺さんが以前の低コスト大量記事生産の時代の反省を生かして、今の新R25の質重視のアプローチにたどり着いたという話は、個人的にツボでした。
WELQ騒動は、本当に色々とショックな出来事でしたが、そこを起点として新しい色んなことが動き始めてるのは良いことだなぁとしみじみ思う今日この頃です。

皆さんにも参考になる話がいろいろあると思いますので、是非お好きな形式のレポートでどうぞ。

最後にヤフーさんに、イベントでは珍しくピンの写真も撮って頂いたので、記念に載せておきます。

改めて、パネリストのお三方、ヤフーの皆さん、貴重な機会を頂き、本当にありがとうございました。


追伸:
ちなみに、今回の議論の内容に興味がある方にはこの書籍がオススメです。


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徳力基彦(tokuriki)

アジャイルメディア・ネットワーク アンバサダー/ブロガー。ピースオブケイク noteプロデューサー/ブロガー。 ビジネスパーソンや企業の、ブログやソーシャルメディア活用の可能性を日々試行錯誤してます。 書籍「顧客視点の企業戦略」や「アルファブロガー」を書かせて頂きました。

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