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【信じた道を突き進むだけ】スーパールーキー茶野篤政に独占インタビュー

今回は、徳島インディゴソックスOBであり、現在はオリックス・バファローズで活躍する茶野篤政選手にインタビューさせていただきました!

NPBで活躍する現在について、徳島インディゴソックス在籍時について、そして趣味や私生活など…

様々な話題から得られた情報が詰まった長尺の記事となっています。

ぜひ最後まで、じっくりとお楽しみください!

※この取材は、6月1日に行われたものです。


彗星の如く現れたスーパールーキー

(1)駆け抜けた二か月


_ここまでのご自身の活躍を振り返って、いかがですか


茶野 育成で入団した時は、まさかこんなに一軍の試合に出られると思っていなかったので、なんとかいい感じに来ているのかなと思っています。ちょっと結果の波が激しいところもあるので、そこはまだまだこれから調整して、もっと結果にこだわっていきたいなと思います。


_体力的に厳しくなる夏場を迎えるにあたって、何か取り組んでいることはありますか

茶野 ウエイトトレーニングは、(徳島インディゴソックス時代から)継続してやっています。これから夏にかけて疲労も大きくなってきて、そこで疲労に負けて結果が出なくなるようではダメだと思うので、まずはしっかり身体づくりをしています。


_バッターボックスに入る前の一礼はいつ頃から始められたことですか。どなたかに助言を受けたものなのでしょうか

茶野 多分中学生くらいから、自分で始めていたような気がします。これから打席に入るためのスイッチを入れる動作の一つとして、やっています。


_ダグアウトで熱心にノートを取る姿も印象的ですが、始めたきっかけや、どのようなことを記しているのかについて教えていただけますか

茶野 これは高校の先輩がやっているのを見て、自分もやり始めました。そんなに大したことは書いていないです。来た球、どういう感じでスイングしていたか、どういう打球が飛んだか、とちょっとした反省を書いています。試合後に映像と照らし合わせて、どんな感じだったのか、書いたことが合っているのかを確認するようにしています。

仮契約時の一枚

(2)意識と分析


_NPBのレベルや雰囲気に適応するために実践していることはありますか


茶野 ルーキーで、実力もまだまだな中でも、打席の中では初球から積極的に振っていったり、走塁では次の塁を常に狙っていったりとか、そういう積極的なプレーだけは無くさないようにしようと心がけています。


_打撃に関して、ご自身の三振数(6/1試合前時点で37)はどのように分析されていますか

茶野 相手ピッチャーもめちゃくちゃいい球を投げてくるので、仕方ないところではあると思っています。タイプ的には減らさないとはいけないと思うので、対策というよりかは早めに仕掛けていって、極力打ち損じを減らして、追い込まれる前に勝負できるのが一番いいと思っています。そういう意味でも積極性を忘れないというのが、一番かなと思います。


_積極性以外の部分で、何か打席の中で心がけていることはありますか

茶野 低めの変化球などのボール球を振らないというのは、常に心がけています。そこを振ってしまうと、勝負にならなくなってくるので、そこをなんとか我慢できるようにというのは考えています。


_得点圏での打席では、どういった意識を持って臨んでいるのでしょうか

茶野 相手のピッチャーも三振を取ろうと思って、勝負してくるので、なかなか甘いボールも来ないです。なので、甘い球を狙うのではなくて、厳しい球でも手出ししていけるように心がけて、少しずついい当たりも出るようになってきたかなと思います。


_走塁に関して、NPBでの盗塁数は現時点で5ということで、この数字はご自身でどのように感じられていますか

茶野 チーム方針などもあるのですが、もっと仕掛けていけるところはあったなとか、あんまりスタートよくなく切ってしまったなということはあるので、そのあたりをもっと突き詰めたいと思っています。徳島時代から常にいいスタートを切る準備はしてきたので、この世界でも続けてなんとか走っていければなと思っています。


_記録の中で、一番大事にしている数字や指標などがありましたら教えてください

茶野 やっぱり一番は打率ですね。(一軍の試合で)ずっと使ってもらっているので、一本でも多くヒットを打って、打率が上がってくれば、その分チームの得点にも繋がってくると思うので、とにかく今は打つ方を一番こだわってやっています。


_新人王などのタイトル獲得を期待する声も聞かれますが、茶野選手はご自身でタイトルや具体的な目標を設定されていますか

茶野 新人王というよりは、首位打者などの打撃のタイトルや盗塁王を獲れるようになりたいです。でも今は、タイトルよりも一試合一試合で結果を出すことで精一杯なので、あまりタイトルのことは考えずに、毎日必死にやるだけだなと思っています。


_ライバル視する選手はいらっしゃいますか

茶野 まだ人と比べている余裕はないんですけど、同級生で同じ外野を守っている野口(智哉選手=オリックス・バファローズ#9)はすごくいい選手だなと思うので、自分も超えていけるような選手になりたいなと思っています。

取材中のにこやかな表情

(3)心の中では、どう思ってる?


_では、少し話題を変えて…大観衆の前でプレーされることには、もう慣れましたか


茶野 まだ全然緊張はするんですけど、試合にもずっと使ってもらっているので、なんとか落ち着いてプレーできるようにはなってきたかなと思っています。


_人気爆発中の現在、ご自身の人気についてはどのように感じられていますでしょうか

茶野 めちゃくちゃ嬉しいです。試合映像を見る時に、カメラに抜かれているファンの方が自分のタオルを掲げてくださっている様子を見ると、やっぱり嬉しいなと思います。友達が試合を観に来てくれて「タオル売り切れていたよ」と教えてくれた時に、すごく買っていただいているんだなと実感しました。


_こんなオリジナルグッズを作って欲しいというご要望がありましたら、ぜひ教えていただきたいのですが…

茶野 いや、もうタオルだけで十分です!(笑)

人生を賭けた独立リーグ時代

(1)あの悔しさがあったから…


_徳島インディゴソックスで過ごした一年間は、茶野選手にとってどのようなものでしたか


茶野 大学時代はNPBを目指していなかったので、なんとかご縁があった徳島インディゴソックスに入団してからは、真剣にNPBを目指した一年でした。本当に充実した、人生の中で全力で野球に取り組んだ期間であったので、いい環境で野球をやらせてもらっていたなと思います。


_一年間モチベーションを保つためにどんなことを実践していたか教えていただけますか

茶野 ドラフトで指名されたいという一心だったので、来年は絶対にプロの世界でやっていくんだというその気持ちだけで一年間やりました。結果にこだわるのが一番なので、一本でも多くのヒットを打って、一つでも多くのいいプレーをしたいという気持ちだけでした。


_徳島時代の一番の思い出や印象に残っていることを教えてください

茶野 開幕戦のスタメンで試合に出ることができなくて、プロを目指して入団してきたのに、ここでも出られないんだ、とそれがとにかく本当に悔しくて…。そこから、気持ちを奮い立たせて、練習や試合に臨むようにしたので、そこが一番大きかったというか、いい意味でも悪い意味でも一番思い出深い場面であったなと思います。

(2)光る走塁はここから始まった


_徳島インディゴソックスで学んだことで、今の活躍にも活きていることは何ですか

茶野 技術的なことで言うと、一番は走塁をずっと磨いてもらっていました。学生時代はそんなに走塁に重点を置いて練習したり考えたりすることはなかったんですけど、一から叩き込んでもらって、走塁や盗塁にこだわってやってきました。そういう部分が今、一軍でやらせてもらっている中でも活きているのかなと思います。


_走塁に関して、特に効果的だったと思う練習法はどのようなものでしょうか

茶野 リードの大きさであったり、走る走路をズレたり、曲がったりせずに、走るようにする練習とか、本当に基礎的なところを毎日継続してやるようにということは言われていました。それをずっと継続してきたからこそ、今の走塁を活かしたプレーにも繋がっているんだと思います。これは今でもずっと継続している部分でもありますし、その基礎ができたのが徳島での一年間であったのかなと思います。

阿波の狸まつりでの一枚

(3)茶野篤政が考える二つの舞台


_NPBと独立リーグのレベルに最も違いを感じる部分はどのような点ですか


茶野 やっぱり相手ピッチャーの球の速さもそうなんですけど、変化球の精度であったり、コントロールであったり、とにかく一球一球が全然違うボールなので、そこが一番レベルが違うと感じた部分だと思います。


_NPBで対戦して印象的だったピッチャーは誰ですか

茶野 開幕戦で初めてスタメンで使ってもらった時に、対戦した髙橋光成投手(=埼玉西武ライオンズ#13)です。ストレートが強いんですけど、フォークも見たことないくらい良い球でした。やっぱりボール球を見逃して、強いストレートを打てるようにならないと、活躍はできないんだなと感じました。


_徳島時代のチームメイトとは、最近も連絡を取り合っていますか

茶野 モンテル(選手=埼玉西武ライオンズ#119)からはちょくちょく連絡をもらったり、自分も送ったりしています。モンテルも「状態いい」と言っていたので、お互いに頑張って一軍の世界で戦えたらなと思います。あと、同級生の井上(絢登選手=徳島インディゴソックス#9)とか佐々木(海渡選手=徳島インディゴソックス#23)は、ちょくちょく連絡をくれるので、バッティングの話とかをしています。


_現役の徳島インディゴソックスの選手にアドバイスを含めたメッセージがございましたら、お願いします

茶野 メッセージは、必死で頑張ってくれしかないです。去年ずっと一緒にやっていて、井上や佐々木をはじめ、みんないいものを持っているというか、めちゃくちゃいい選手だとずっと思っていたので、本当に頑張って欲しいです。


_茶野選手は、ご自身が独立リーグという道を選択したことをどのように振り返りますか

茶野 一年間野球だけに打ち込める本当にいい環境をつくってもらっていたので、独立リーグで挑戦してよかったと思っています。

茶野くんってどんな人?

(1)はじめての質問に戸惑い


_最終パートとしてパーソナルな質問に移っていきます。茶野選手流のリフレッシュ方法を教えてください


茶野 あまり何もしていないですけど…お笑い番組とかバラエティー番組とか面白いテレビ番組を見て、よく寝るようにしています。


_趣味は読書であるとお聞きしたのですが、最近はどのような本を読まれていますか

茶野 ずっと小説を読んでいます。移動中などに読んでいて。2週間に1回くらいのペースで書店に行って、一気に3冊くらい買って、とかそんな感じです。あまり作家さんの名前などは見ずに、面白そうだなと思った本を選んで読むようにしています。


_試合後や休日など、選手同士でご飯を食べに行く際、どなたとご一緒されることが多いですか

茶野 同級生だったら、今一軍にいる野口(智哉選手=オリックス・バファローズ#9)とよく行ったりします。一番話しやすいというか、よく一緒にいます。


_寮のお部屋には、モクローのソファを置かれているということで、ポケモンもお好きなのでしょうか

茶野 ポケモンは、小さい頃からずっと好きです。


_ご自身をポケモンのキャラクターに例えるとしたら、何になると思いますか

茶野 何になるかな…難しいですね…ピカチュウにしておいてください(笑)    


_その理由は…

茶野 足が速そうなイメージがあるので!

突然のポケモン質問に戸惑う様子


_寮で一番好きなごはんについても教えていただけますか

茶野 カレーが一番美味しいので、毎朝食べています。カレー自体がもともと好きで、独立時代はよくレトルトのカレーを食べていました。

(2)「ダンまち」見ていた説を検証!


_登場曲についてもお伺いします。奇数打席と偶数打席の楽曲、それぞれの選曲理由を教えてください


斉藤和義『攻めていこーぜ!』(奇数打席):斉藤和義さんが昔からずっと好きで…この曲はすごく力をもらえるいい歌詞で、いつか登場曲にしたいなと思っていたので選びました。

早見沙織『Guide』(偶数打席):これは新しい曲なんですけど、アニメを見ていたら流れてきた曲で、すごく歌詞がいいなと思って。ちょうどドラフト前くらいに聴き始めた曲だったので、これも登場曲にしたいなと思っていたら、ちょうどそういう機会があったので、この曲にしました。


_アニメというのは「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかIV 新章 迷宮篇」をご覧になっていたということでしょうか

茶野 はい。アニメはシリーズで全部観ました。


_アニメはお好きですか

茶野 移動の時に、よく見ています。最近はなんやかんやで鬼滅の刃を全部見たり、色々見ています。


_普段はどのようなジャンルの楽曲を聴くことが多いですか

茶野 アニメの曲とかJ-POPを聴きます。アニメの曲では、鬼滅の刃のLiSAさんの曲とかをちょくちょく聴いていて。J-POPだと、あいみょんさんが好きなのでよく聴きます。少し前の曲なんですけど、『今夜このまま』が好きですね。


_最後の質問として、好きな言葉や大切にしている言葉がありましたら、教えてください

茶野 登場曲にしている斉藤和義さんの曲にあやかって、「攻めていこーぜ!」という気持ちを常に大事にしています。

(3)ファンの方へメッセージ


_インタビューの締めとして、茶野選手からファンの方に向けて、メッセージをお願いします

茶野 まずは一年間一試合でも多く試合に出て、一本でも多くヒットを打って、より結果にこだわって頑張るので、これからの活躍もぜひ見ていてください!応援お願いします!


_ありがとうございました!


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茶野 篤政(ちゃの とくまさ)
1999年8月4日生まれ。175センチ80キロ。背番号61。外野手。中京学院大中京-名古屋商科大-徳島インディゴソックス-オリックス・バファローズ(育成ドラフト4・23〜)

【取材者談】
最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。

冷静沈着な茶野選手の印象は、インタビュー時も同様でした。一つ一つの質問に落ち着いて、丁寧に回答してくださいました。

インタビューを進めるうちに、「人生には三つの坂がある。上り坂、下り坂、そして、まさか」という言葉を思い出しました。勝手ながら、私はこの言葉を茶野選手の野球人生に重ねました。

実直な努力が身を結ぶこと、真面目な人が報われる世界があることを、茶野選手の活躍が示しているようで希望を感じます。

プロ野球という険しい上り坂を駆け上がる茶野選手、今後の活躍も楽しみです。

<取材協力>
オリックス・バファローズ

<取材・記事>
中山楓音

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