ミュージシャンの訃報が多過ぎる。

2023年に入って坂本龍一氏や谷村新司氏のような国民的アーティストをはじめ、KAN氏やBUCK−TICKの櫻井氏、XJAPANのHEATH氏等有名ミュージシャンの訃報が後を絶たない。実際に、こんなにも立て続けに耳をするのは初めてだと感じた方も多いのではなかろうか。あまりにも続いている為SNS等では以下記事にもあるようにワクチン接種との関連性を疑う声もあるようだ。

当然のことながら病気と言うものは何か一つの原因に依ってではなく、複合的な要因が絡み合い起こることであるため、現時点で安直に○○の所為と結論づけることはできない。然しこれ程に多く続くと何か特定の原因があるのではないかと、勘繰りたくもなる心境は大いに理解できる。そこで、2023年のミュージシャンの急逝が”本当に”多いのかを調べてみた。
以下に記すのは前年と本年にそれぞれお亡くなりになられたミュージシャンのリストである。先ず、何をもってミュージシャンと定義するのか、有名／無名の線引きなどを思料すれば、精緻なリストなど作成できる訳がないことはご承知おきの上ご覧いただきたい。

と、こんな記事を書いた矢先、12月5日現在にチバユウスケ氏の訃報が流れたので、此処に加筆する。
紛うことなき、ロックスターであった。残念でならない。

2022年（敬称略）
歌手：YOSHI19歳
キーボーディスト：福間創（P-MODEL）51歳
歌手：鵜島仁文55歳
ドラマー：笠浩二（C-C-B）60歳
キーボーディスト：矢代恒彦（パール兄弟）62歳
ドラマー：田中裕二（安全地帯）65歳
歌手：おおたか静流69歳
歌手：葛城ユキ70歳
ヴァイオリニスト：佐藤陽子72歳
歌手：山本コウタロー73歳
歌手：小坂忠73歳
歌手：水木一郎74歳
歌手：佐々木 新一75歳
ピアニスト：野島稔76歳
歌手：新川二朗82歳
歌手：斉藤京子85歳
トロンボーンプレイヤー：宗清洋85歳
フルート奏者：植村泰一88歳
歌手：松平直樹（和田弘とマヒナスターズ）88歳
作曲家：彩木雅夫89歳
作曲家：安藤実親90歳
トランペット奏者：森寿男（ブルーコーツ）90歳
作曲家：渡辺宙明96歳
歌手：三条町子97歳

2023年（敬称略）
歌手：大河内智彦（sancrib）29歳
ギタリスト：黒田隼之介（sumika）34歳
歌手：黒崎真音35歳
ギタリスト：久保龍馬（THE REDEMPTION）40歳
作曲家：菊地創44歳
ドラマー：恒岡章（Hi-STANDARD）51歳
歌手：aki（laputa）52歳
歌手：チバユウスケ（THEE MICHELLE GUN ELEPHANT）55歳
ドラマー：新井康徳（BAAD）55歳
ベーシスト：HEATH（XJAPAN）55歳
歌手：櫻井敦司（BUCK−TICK）57歳
歌手：大城光恵57歳
歌手：横山SAKEVI（G.I.S.M.）年齢不明
歌手：有賀啓雄（SANSAI）58歳
歌手：KAN61歳
歌手：西村香景（一世風靡セピア）61歳
歌手：ISSAY（DER ZIBET）61歳
歌手：燕真由美（ザ・リリーズ）62歳
ドラマー：新美俊宏氏（BOW WOW）66歳
ドラマー：高橋幸宏（YMO）70歳
音楽家：坂本龍一（YMO）71歳
歌手：もんたよしのり（もんた＆ブラザーズ）72歳
歌手：石田桃子72歳
オルガニスト：佐々木昭雄72歳
キーボーディスト：岡田徹（ムーンライダーズ）73歳
歌手：大橋純子73歳
歌手：PANTA（頭脳警察）73歳
歌手：谷村新司（アリス）74歳
歌手：鮎川誠（シーナ&ロケッツ）74歳
歌手：棚橋静雄（ロス・インディオス）85歳
作曲家：竹村次郎89歳
歌手：遠山一（ダークダックス）93歳
ベーシスト：犬塚弘（クレージーキャッツ）94歳

恣意的に23年が多く見えることがないように、22年のリストアップにこそより時間をかけて行った。こうして眺めると22年も存外に多い。リストした数自体は23年の方が多いが、厚労省の報告では、戦後最大の死亡者を観測した22年よりも、23年の死亡者は更に増加基調にある為、数が多いこと自体に違和感はない。然し顕著な偏りとして特筆すべきは、23年が圧倒的に若いという点であろう。
高齢者と呼ばれる65歳以上を除外すれば、22年が5名であるに対し、23年は18名と4倍近くに迫る。これは偶然で片付けられる偏りと言えるのであろうか。
また23年の方が一般的に知名度の高いアーティストが多いことも見て取れるように思う。

ミュージシャンに限らず、アーティストとは、鑑賞する者の人生を豊かに潤し、生きる活力を与えてくれる人々であるように思う。そうした方々が相次いでお亡くなりになられることは実に残念であり、熱心なファンの方々の心情も察するに余りある。この場を借りて心よりご冥福をお祈り申し上げたい。