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金融業務2級 財務戦略コースを受験してみた

財務について学ぶ

 きんざい(金融財政事情研究会)が主催する「金融業務2級 財務戦略コース」を受験し、合格しました。
これに合格すると日本CFO協会に入会でき、「プロフェッショナルCFO資格」の認定が受けられます。


 だから何なんだという話ですが、「プロフェッショナルCFO」なる資格の知名度は皆無で正直この資格自体に価値はありません。
 ただし、仕事でJV設立だの事業投資だのをかじると「WACCが〇%で・・・」「EBITDAが・・・」「ROICの改善が・・・」など、専門的なファイナンス用語があちこちから出てきます。何となく雰囲気で使うわけにもいかず都度ググって知ったかぶってきましたが、そろそろ体系的に勉強した方がよいと思い立ってこの資格にたどり着きました。

試験の構成と対策

 試験の構成は用語の意味を問う四択30問と、計算問題を中心とした総合問題10問のCBT方式の試験です。
 計算問題の回答も選択肢から選ぶ形式なので、自分の計算結果が選択肢にない時点で間違いだとわかるので、実は本番の方が難易度が低いです。

 試験対策は基本的に公式問題集を3~5周(10~50時間程度)すればクリアできるレベルだと思います。
一応中古のテキストも買ったのですが、ほとんど使いませんでした。わからない用語はググって自分で用語集を作った方が理解が進んだような気がします。

 参考までに第1章の用語集を添付しておきます(正誤については自己責任でお使いください)。

 勉強してみた感想としては、用語の意味を正しく理解してある程度全体のつながりがわかるだけでもファイナンスに対するレベルアップ感はそれなりにあるなと感じました。
 特に問題集後半の計算問題は、なかなか解き応えがあります。簿記2級の演習を搔い摘んだような経理感があります。

個人的に重点マークした用語は下記の通り。

  • 事業価値

  • 企業価値

  • EBIT

  • EBITDA

  • NOPAT(税引後営業利益)

  • EP(経済利益)

  • ROIC(純営業資産営業利益率)

  • CAPM(株主資本コスト)

  • WACC(加重平均資本コスト)

 これらは用語の意味だけでなく、計算式を覚えて算出するところまで求められます。
 実際に現場でこれらの数値をはじき出す作業をする人はごく一部だと思いますが、数値の成り立ちを知っているだけで出てきている数字の背景を想像できるようになるので、他の人よりも一歩踏み込んだ数字の見え方ができるようになるかもしれません。

まとめ

 私は財務戦略2級の以前に、同じくきんざいの「金融業務2級 事業継承・M&Aコース」も受験したので、企業価値の評価等については内容が被っている部分も多いです。
 いずれも資格自体に価値があるわけではなく、ややマイナーな専門分野について体系的に学び、その達成度を客観的に測る試験と位置付ければ、いつか訪れる可能性のある転職活動にも多少プラスに働くかもしれません。
日本CFO協会に入会でき、年会費を払うと「プロフェッショナルCFO」の称号が得られます。私は使う場面が無いので入会していません。

試験の概要をまとめるとこんな感じです。

勉強時間:30~50時間
合格ライン:正答率70%
費用: 問題集 2,640円 受験料 7,700円 合計10,340円
資格:プロフェッショナルCFOに認定(ただし、年会費13,200円)

 金融業務検定の資格試験について情報が少なかったので、少しでも皆様の試験対策につながれば幸いです。

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