シーズン22完結！　下手な予想も数撃ちゃ当たる──川口世文と木暮林太郎が、彼らの大好物の「ビッグストーリー」であるドラマ『相棒』シリーズの今期を総括します。

○『相棒22』の総括（ネタバレ注意！）

木暮林太郎：「元日スペシャル」のノーカット再放送も無事に終わって、いよいよシーズン22も完結したな。

川口世文：あらためて観て思ったんだけど、今シーズンは予定していた段取りがかなり狂ったんじゃないかな？

木暮：甲斐亨を再登場させられなかったってこと？

川口：おそらくそれに端を発しているんだと思う。当初の計画では今回の「元日スペシャル」は初回と第２話に分けて放送する予定だったんじゃないか？

木暮：確かに初回で“カイトくんの息子”登場となれば相当なインパクトがあった。

川口：話の構造としても、前半の学芸会の殺人と後半で犯人の真の計画が動き出す話で明確に分かれている。

木暮：シーズン21の初回が「サルウィン」を舞台にしていたのに対して、今回は「東国とうこく」ということならスケール感も釣り合うしな。

川口：そうすれば視聴率ももっと取れたはずなんだ。

木暮：じゃあ、実際に初回と第２話に放送された「無敵の人」が本当は「元日スペシャル」の予定だったのか？

川口：「元日スペシャル」では基本的に“人事”が動かないからな。その可能性は高かったと思う。

木暮：あくまで“当たらない予想”としてだけど（笑）

川口：ただし、初回で「サイレント・タトゥ」をやってしまったら、甲斐亨自身が最終回までに何らかの形で再登場することを、どうしても視聴者は期待してしまう。

木暮：その見通しが立たなかったから順番を入れ替えることになった、と。じゃあ、実際放送された最終回は？

川口：思うに、シーズン23でやりたかったんじゃないかな、“新官房長官”との最終決戦的なエピソードは？

木暮：しかも右京さんが初回で“全国区”になっちゃうわけか？……それはそれで面白そうだったな。

川口：仕切り直しのシーズン23はどうなるんだろう？