仕事であれ、趣味であれ、人からやり方を聞いてそれを真似てみるというやり方を、ほぼした事がない。唯一、自分から教えてくれと頼んで試してみたのは、ひと頃ちゃんと読者がつくようなブログをやりたいなと思った時くらいのもので、それもやはり、人から聞いたやり方じゃつまらないな、となって、その後は自己流というか自分のペースでやっている。
　ギターを始めた時も教則本とか買わず、響きだけ聴いてコードを自分で発見しながら覚えた。写真をやっていた時も自分でやりながら学んだ。BMXもほとんどソロ練習だし、YouTubeのチャンネルも本当に自分のやりたいことだけやりたいペースでやっている。
　恐らく、セオリー的な考え、こういう場合ああする、的な思考が嫌いなのだと思う。最短ルートで、成功率を求めて、という事が、嫌いなのだと思う。
　それがデメリットになる事は沢山ある。何より成長が遅い。聞けば済む話なところを聞かないからだ。間違いも犯すし、非常に遠回りである。
　そして他人に、これがメリットです、なんて大きい顔して主張出来ることも特にない。にも関わらずそのやり方を曲げなかったのは、人生宝探しというか、基本的に自分で見つける事が、自分は好きなのだと思う。例えそれがとっくに何処かで答えが出ているものだったとしても。そんな風に五十年余り生きて来れたということは、正解ではないとしても間違いでも無かったのだろう。
　自分でやって痛い目を見ると、わりかしその先は慎重になれる。自分に出来ること出来ないこと、得手不得手も見えてくる。

　現代人は時間に追われて、最短ルートを追う。追わざるを得ないという事もあるのかも知れない。他人がやる事だから私がとやかく言う筋合いはないが、ちょろっと検索して行動をコピペして、よい結果を得られたとしても、それって楽しいのかな、と思ってしまう。
　そうか、つまりは、私はただただ楽しく生きたいだけなのだな。