つるこ5

築コレ〜オツな若ぇの生け捕ってきやした94 林家つる子

林家つる子さんのご案内で新大久保に来ました。なぜ新大久保に足を運んだかというと……
 新大久保といえば韓流ですよね。韓国のアイドルって、練習生時代を積んでデビューするんですよ。10年かかる人もいれば、もっと短い人もいて、必ずデビューできるとは限らない。でもその夢に向かって、ひたすら厳しい経験をする。前座時代は特にそこに共感し、励まされていました。

 落語家になろうと決めてから寄席に半年ほど通いましたが、師匠の正蔵を見た時に、出てきただけで華がありました。テレビのイメージと違い、古典落語にも力を入れ、なおかつテレビの仕事にもずっと力を入れ続けている方なんだと思いました。なな子姉さんが一ヶ月前に入門されてて、女性の噺家を育てるっていうことに前向きな考えだというのも大きかったですね。ほぼ同じ時期に一門に加わったなな子姉さん、あずみさんとは本当に仲良しです。
 つる子という名前は、出身の鶴舞う形の群馬県から取ったのかなと思っていたんですけど、「つるっとしているから」という事です。(読みが同じ)鶴光師匠とうちの師匠が同じ楽屋にいる仕事に、たまたま見習いの時にお付きで行った時、うちの師匠が「お~いつる子~」っていったら「なんでおま~?」って(笑)。その後も鶴光師匠に二度ほどお会いしているんですけど覚えてくださっていて、「名前も同じやし頑張ってなあ」と言われました。
 (I♥JAPAN賞を受賞した)ミスiDや、ネットや色んな雑誌の取材もお受けしています。全ては、色んな世代の方に落語を知ってもらいたいという気持ちからです。メディアに露出できるのはありがたいことですし、だからこそ根本である落語をしっかりしたいなというのは常に思っています。
 今はとにかく、やれること全てをやろうと思っている時期です。古典、新作、改作と、挑戦できることは全部挑戦したいなあと思っています。やはり古典落語に魅力を感じてこの世界に入っているので、沢山の壁はあるかもしれませんが、ゆくゆくは、「つる子の噺が面白いから」って聴きに来てくれるような、古典をやっても違和感なくただ普通に聴いて頂ける、そういう形になればいいなと、思っています。

林家つる子 本名=須藤みなみ。6月5日生まれ。群馬県高崎市出身。2010年9月、林家正蔵に入門し、11年3月に「つる子」。15年11月二ツ目昇進。血液型O型。中央大学文学部卒業。新しいタイプの女の子を発掘するオーディション「ミスiD2016」(講談社主催)で「I♥JAPAN賞」受賞。

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