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ユーチューブ日記 コロナウィルスに関するYOSHIKIさんと山中教授の対談

※ 関連動画→ユーチューブ日記 コロナウイルス関連動画のいろいろ

 先日、堀江貴文氏と診断病理医の峰宗太郎氏が出演した動画について書いたが、今回はミュージシャンのYOSHIKIさんとノーベル賞受賞者の山中さんの緊急生対談を撮影した動画について書く。
 峰氏は専門的知識が豊富で説明がうまいという印象だった。それに対して山中教授は、もちろん医学・生理学的な知識も第1級で説明するのも非常にうまいのだが、それだけでなく現在のような事態が持つ意味とかそれに対する考え方・対処法についても明快な意見を述べていた。
 峰氏は「正しい知識をできるだけ客観的に述べる」という感じだったが、山中氏の方が、「もちろん正しい知識に基づいているのだが、積極的に心構えや対応策も述べる」という方向だった。もちろん、どちらが優れているということはないと思う。
 また、「2面性」「ウィルスは待ってくれない」「リアクティブじゃなくてプロアクティブ」など印象に残りやすい言葉を使うところは、研究者としてだけでなく教育者としてもすぐれていると思った。
 一方YOSHIKIさんは、プロのジャーナリストとかインタビュアーなどではないのに、物事を聞いていく順番がオーソドックスで段取りがよかった。
 この動画の前半の部分の山中教授の発言の中で重要だと思ったところを、少し長くなるが文字に起こしてみる。後半についてもできれば別の記事で書きたい。

 まず、コロナウィルスに関する今後の見通しとか、コロナに対処する時の心構えに関しては、地震や台風と比較しながら述べていた。
「…一つ言えることは、このー、新型コロナウィルスは正しく対応しないと非常に大きな被害、人的被害そして経済的被害を与えるそういう可能性を持ったウィルスであることは間違いないと思います。で、同時にですね、正しく対応すればその被害を、もー、ゼロにはできないですけどかなり抑え込める。そういうところもあると思います。ですからこれ、あの、今日3月11日ですけれども、地震とか台風は、そのエネルギーそのものは人間はもうどうしようもないんです。が、今日のこのコロナウィルスという感染症の人に対するこう打撃のエネルギーというのは、私たちの対応いかんによって、大きくもなるし、非常に小さくもできると思いますので、人間・人類の対応が今、非常に大切な局面だと、そういうふうに考えています」
 決して油断できないが希望もある、ということを言いたいのかなと思った。

 次に、現在の状況とそれに対する考え方については、「大切な時期」という見方を中心に意見を構成していた。
「人類とウィルスの戦い。1年2年経ってくるとワクチンも開発されるでしょうし、このウィルスに対する治療法もどんどんできてくると思いますから、その、それができる、そういう対応ができるまでの1年くらいが1番大切な時期。ここでいかに、こう、爆発的な感染を防ぐことができるかと。そこが最大のポイントじゃないかなあ、と私は考えています」

 コロナウィルスの性質については、「2面性」という言葉を使って説明していた。
「今日のですね、新型コロナウィルスというのはかなり二面性のあるウィルスでありまして、今わかっていることは、たとえ感染しても8割くらいの方は、特にですね、若くて丈夫な方、あー20代30代、この番組を見ておられる方の多くはですね、かかったとしても普通のかぜくらいの症状しか出ない。もしくは何も症状が出ない。っていうことがわかっています。だから、そういう個人に対する、特に若い方に対する個人に対する脅威というのは、そんなに大きくないんですね。ところがですね、感染に気づかないものだから、そういう人がもうどんどん普通に仕事に行ったり遊びに行ったりして、まわりの人にどんどんうつしてしまう可能性がある。その中に、例えばご家庭にいつも可愛がってくれているおじいさんおばあさんがいられるとしたら、子どもさん、あんまり症状が出ない子どもさんとか、10代20代の方が高齢者の方にうつしてしまうと、高齢者の方に対しては突然こう2重人格じゃないんですが、牙をむいてですね、非常に重篤な病気を起こしてしまう。そういう2面性があるということが知られていますから、ですからあの、自分は大丈夫でもまわりにいる高齢者の方にとっては非常に脅威になる可能性があります。そしてこういうのが積み重なると、もう社会として病院が患者さんであふれてしまって、この病気になってももう、人口呼吸をしたらなんとか回復するのに、そういう人に呼吸器がもう一杯で、えー、してもらえない。さらにですね、このコロナの肺炎で病院がいっぱいになってしまって、他の病気で病院に行きたくても病院がいっぱいでいけない。他の病気の患者さんにまで影響する。こういう社会に対する脅威にもなりえますので、あの、是非そういうこのウィルスというのはなんか、あー、2面性のあるウィルスだ。この辺を理解することが非常に大切だと思います」

 「その対策にエビデンスはあるんですか」という問いに対しては、「ウィルスは待ってくれない」「エビデンスを待っていたらいつまで経っても対策できません」という答えを用意し、対応方法については「…リアクティブじゃなくてですねピロアクティブと言いますか、も、先手先手でやっていかないと、今日は、いろんなリスクがあってそれぞれによって対応は違うと思うんですが、ウィルスというリスクいったん感染が広がってしまうともうホント大変なことになりますから、ホント私は先手でやる必要があると思います」と述べていた。
 そして、ライブ活動で生計を立てている人とかジムのスポーツインストラクターなどコロナ対策で生活に困っている人については、緊急的にどんどん対応するべきだということも言っていた。

 非常に明快でわかりやすい内容で、それだけに賛否両論ありそうだ。自分も全面的に正しいと思ったわけではなく、違う立場の人の意見も聞いてみたいと思った。特に、病気で死ぬ人のことばかりで不況によって自殺する人のことについては、「緊急的にどんどん対応する」くらいのことしか言っていないところが気になった。
 でも、「大変な状況だが、正しく対応できれば被害を小さくすることもできる」という主張は、希望が持てたし勇気づけられた。

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