谷山浩子 猫森集会2012のAプロは米沢さん(六角精児さん)とともに
※この記事は、過去のブログからの転載です。
初出:2012/09/18
イベント名:猫森集会2012 Aプログラム<天使が森に落ちてきた>
ゲスト:六角精児(ボーカル、ギター)
今年の猫森は、財政上の理由や仕事の都合などから、9月15日のA1のみに参加してきました。猫森の初日だけ。1日しか参加しないなんて何年ぶりやろ。
私は15列目(AQさんの反対側の2列目)でした。
今回は、浩子さんが大好きなドラマ「相棒」に登場している俳優の六角さんがゲストですよ…なんと音楽もやってはったのです。浩子さん大興奮。
いつものように、メモは一切とってないので、iPhoneで撮ったセットリストと、自分の記憶を頼りにライブの感想書くよー。
「テルーの唄」
浩子さんひとりで登場。しかし、のどの調子がどうにもよろしくない。
危うい感じで歌い続けた浩子さん、途中で中断したりしながら歌ってましたが、
「すみません。初日なのでこのまま最後まで行っちゃおうと思ったんですが…最初からやり直します」
とのことで、再び歌い直し。今度は危うい感じにならず、最後まで歌えました。
歌い終えたあと、皆がうふふふと笑いながら拍手をする中、
「本当にすみませんー!あとで編集しといて下さい」
とハサミでカットする仕草をしてはりました。
というわけで皆さんも、一部を脳内で編集しといて下さい。
「ハーブガーデン」
ここでAQさん登場。
六角精児さんの「精児」にちなんで、セージ(ハーブの名前)が登場する歌です。そっちかい!
でも、こういう遊びができちゃうのも、谷山浩子ならでは。
「七角錐の少女」
六角精児さんの「六角」にちなんで…この時点で曲がわかってニヤリとする客席の人々。
六角形や六角錐の少女はなかったので、かわりに七角錐の少女です。こうして文章に書いてみても意味がわかりません。浩子ファンにしかウケない…。
これがまた8分を超える壮大な曲なのです。特に終盤はピアノが打楽器状態。大好きなので、すっかり陶酔して聞き入ってました。
え、これ、まだ3曲目ですよね?もうライブ終わりそうやん?
「終電座」
六角精児さんは鉄道オタクだそうなので、鉄道が出てくる歌の中でも、特に鉄道が主役になっている歌を…ということで、まさかの終電座。
私の大好きな終電座を、初めてライブで聞くことに!
しかもまさかのコーラスなしで。
これまたライブの終わりにふさわしく壮大な曲なので、
「なんだか、もう終わっちゃいそうな雰囲気ですよね」
と認めてしまう浩子さん。
終わりかけていたムードを一気に持ち去り、つかみはバッチリ
この状態でいよいよ登場するゲスト、六角精児さん。
実は、劇団に入る前は、音楽に関わる仕事がしたいと思っていたそうです。たとえばヤマハのディレクターとか、マネジャーとか、そんな感じで。
六角さんは、
「劇団に入ったら、生活するのに精一杯だったので、30歳をすぎるまで音楽のことを忘れていたんです」
「でも私は自堕落な男なので、そういう会社に就職しても、お金に手をつけちゃったりして会社を追われていたかもしれませんね。だから、一見こうして遠回りに見えるけど、お芝居をして、ドラマにも出るようになって、そこからこうして谷山さんのライブに呼んでいただけるようになったんで、よかったと思います」
「そりゃもう谷山さんのライブに呼ばれたら、もちろん駆けつけますよ」
「ポプコンとか、あの頃の谷山さんの歌って、我々にとっては皆が知ってる歌だったんです。女子と男子とでは聞いてる歌がちがったんだけど、谷山さんの歌だったらクラスの女子とも話ができた、みたいな」
とおっしゃってました。
さて、六角さんは終電座に酔いしれた客席の心を、どうやってつかむのか?
「山地(やまじ)のうた」
この歌でバッチリつかみました。
六角さんの持ち歌で、六角さんの本名である「山地(やまじ)」をタイトルにした歌。
浩子さんが、「私は六角さんのライブに行って、これでノックアウトされました」と紹介し、ギターと歌が始まったわけですが…。
これがまさかの、尿酸値と痛風と結石の歌。
歌の内容を要約すると、こんな感じです。
・塩辛とかからすみとか、お酒のつまみになる食べ物が俺は大好きだ
・食べすぎて尿酸値が上がり、医者に注意されたけどやっぱり食べたい
・年をとって生活に余裕ができちゃった、でも痛風が怖くて食べられない
・仕方がないので他の人に、これおいしいから食べなよとすすめる
・すすめたものを他人が食べてると、我慢できなくて横からもらって食べる
・結石できちゃった痛い痛い痛い痛いまじで痛い
客席は爆笑。
私は笑いすぎて涙が出ました。
他人が食べてるものを横からもらうなよ!我慢した意味ないw
ちなみに、結石の痛みは骨折したのかと思うほどだとか。
結石ができた六角さん、タクシーを呼ぶのが嫌だからカサを杖がわりにして、痛みに耐えながらヨロヨロと近くの病院に向かったところ、なんと当の病院がなくなっており、そこからさらに別の病院まで歩くハメになったそうです。あちゃー。
「下北沢茶沢通り」「この世で一番キレイなもの」
続けて2曲、六角さんが歌いました。
おしゃれとか、メルヘンとか、そういうのじゃなくて、もっと下町っぽいにおいのする、学校の帰りに歩く川原の道とか商店街とかを思わせる雰囲気の歌でした。
特に後者は、浩子さんが「六角さんにぴったりですね!」と。
8時までは米沢
「相棒」が好きすぎて、六角さんのことを「米沢さん」と呼びそうになるという浩子さん。
(六角さんは「相棒」で、米沢守という役を演じている)
すると六角さんが、「米沢でいいですよ」と言い出した。
「…いいんですか?!」と、すごい勢いで食いつく浩子さん。
浩子さん:「本当にいいんですか?私、今ものすごく自制してるんです」
六角さん:「いいですよ。セージの歌も、鉄道の歌も歌っていただきましたし」
浩子さん:「えぇぇえいいんですか!」
六角さん:「米沢でいいですよ。8時までは米沢でいいです」
浩子さん:「」
この日のライブは18時に始まったため、ライブの終了予定時刻は2時間後の20時(つまり夜8時)でした。
浩子さん:「ライブに出ていただけるって決まった時、すごくうれしかったんです。今年の10大ニュースの2番目です!」
六角さん:「1番目は何なんですか?」
浩子さん:「それはもちろん、新譜を出したことです…」
六角さん:「あっ、それはそうですよね!」
浩子さん:「(余計なこと言ったら)マネージャーに怒られちゃいます…」
その後のMCでも、普段とはちがうテンションの浩子さん、六角さんに「相棒」の裏話を聞こうとするも、ちょっと油断するとすぐに話がそれてしまい、「あぁああ、相棒の話を聞こうとしていたのに…!」と頭をかかえる事態になってました。
鉄道の話も出そうになったのですが、「じゃあ、鉄道の話は明日にしましょう!」ということになってしまい(多分長くなるから)、その日しか参加できない私や、同じく鉄道が好きな別の友達はショックを受けていました。鉄道…鉄道…。聞きたかった…。
「おひさま」「片恋の唄」
ほっこりとした歌と、しんみりとした歌を続けてどうぞ。
浩子さんの歌に、六角さんがギターの演奏をつける曲がいくつかあり、
「そんな、浩子さんの歌に、僕みたいなギターだけで演奏つけちゃって、いいんですかね」
と六角さんは若干びびり気味でした。
「カタツムリを追いかけて」「あの子の愛した三毛猫」
新しい歌と、昔の歌。
「少女」
そしてここで、今年、浩子さんが石川さゆりに提供した曲を初公開。
あの石川さゆりと、谷山浩子が、実は同じデビュー40周年という…!
…おかしいな、明らかに浩子さんの方が年齢不詳だな。
「まもるくん」
六角さんの「相棒」での役名が「米沢守」なので、それにちなんで、まもるくん。
同じまもるくんでも、えらいちがいですよ…。
「わたしはとっても寝起きが悪い」
谷山浩子の幻想図書館Vol.3になった音楽劇『アタゴオルは猫の森』。
そこに出てくる「素晴らしき紅マグロの世界」と同じ曲で、歌詞だけがちがうバージョンの曲です。アルバムには入ってなくて、DVDだけだったような。
聞いてたらすっごく楽しくて、私はこんなにこの歌(というか曲)が好きだったのか!と驚いた。紅マグロの歌詞で歌いそうだったけど。
「きみのそばにいる」
この歌は、男女でデュエットするのがぴったりよね。
「のらねこ」
リハの時、浩子さんとAQさんと六角さんが、三者三様で、まったく別のタイプの野良猫になりそうだよね、という話になったそうです。
この歌でいったんおしまい。3人がささーっと黒いカーテンの奥へ去っていきます。
アンコールの拍手から、3人の再登場までは時間がかかりました。
なんとライブ開始から2時間半もたっており、浩子さんはいつものように「ライブが長すぎる!」とお説教を食らったようです。毎年やってるような…。
(会場を借りてる時間の関係で、長くなるといつも怒られてる浩子さん)
いつものように、今年の猫森グッズや、ゲストの六角さんやAQさんの最新作の宣伝をしたあと、アンコール曲にまいります。
悩んでることとか、かかえてることとか、今は忘れちゃいましょう、そんなのどうでもいいやー♪ というノリの曲で〆です。
「フィンランド」
アンコール曲は、モンティ・パイソンを谷山浩子の訳詞でほのぼのテイストにアレンジした「フィンランド」でした。大好き!
「とりちゃんが来た時に『フィンランド』が出るって、さすがだなと思った」
と、あとで友達に言われました。なぜだ。