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谷山浩子 猫森集会2019のAプロは上坂すみれさんが暴いた偽装の夕日

イベント名:
猫森集会2019 Aプログラム ~やっとつかまえたすみぺ姫~

ゲスト:上坂すみれ(声優、歌手)
日時:2019年9月14日(土)19時〜21時頃
会場:こくみん共済coopホール スペース・ゼロ

(恐らく上坂さんが多忙につき)1日だけの開催だったAプロ。私のようにFC先行販売で申しこんだ人は全員当選したらしいんですが、一般発売はチケット瞬殺だったとか。上坂さんがこんな小さい箱でやるのは貴重だもんね。

幸い、3列目の中央がとれたので見やすかったです。

セトリを見ながら記憶を頼りにライブレポ書いてみよう。今年のAプロは名言が多すぎてカオスだったし、覚えきれてない。まちがいも多々あるかと思うので、ぬるい目でどうぞ。

ちなみに、このnoteの見出し画像は上坂すみれさんにちなみ、pixabayからモスクワの夜景を探してきました。空港の写真かな……。


セットリスト

●開幕
きみの時計がここにあるよ

●マイナー3拍子で「き」で始まる曲
きれいな石の恋人
きつね

●過去、他の声優さんに提供した曲
SHADOWLESS
鳥籠姫
KARA-KURI-DOLL 〜Wendy Dewのありふれた失恋〜

●上坂すみれさん登場、ゲストの持ち歌
ミッドナイト♡お嬢様

●ゲストの持ち歌その2
ボン♡キュッ♡ボンは彼のモノ♡

●上坂さんが歌いたい谷山浩子コーナー
ボクハ・キミガ・スキ
たんぽぽ食べて

●上坂さんが選んだのを組曲にしてみたコーナー

椅子
夜のブランコ
会いたくて

●上坂さんに提供した曲
無限マトリョーシカ

●上坂さんが選んだお別れの曲(最後の1曲)
てんぷら☆さんらいず

●上坂さんが選んだお礼の曲(アンコール)
ねこ曜日

今年から会場の名前が変わったため、恒例のあいさつ「本日はここ……」で若干止まってしまう浩子さん。私は言われるまで名前が変わったことにすら気づいてませんでした(場所は同じ)

去年からだっけ? おととしからだっけ? 浩子さんはライブの際に長めのウィッグをつけていると聞きました。今回も耳の後ろあたりから若干色の異なる長い髪が。普段は短めのほうが生活しやすいだろうしね。

今回のAQさんは無国籍ファッションではなく、どことなくお祭りの日の職人を思わせるファッションでした。なんかシャツの背中に屋号みたいなマークが。

猫森集会も今年で18年目。私が参加し始めてから10年以上か……。


声優さんに提供した曲のコーナーで、こんな逸話が。

浩子さん「上坂さんと打ち合わせした時、前に同じ声優の豊崎愛生さんがゲストに来てくれた時のセットリストも参考に持ってったんです。で、豊崎愛生さんが歌いたいって言ってくれた谷山浩子の歌を見せたら、上坂さんが『いっこもかぶってないです〜』って……」

会場、爆笑。

豊崎愛生さんは白い曲が多かったんだけど……と言う浩子さんの言葉を聞いて、今日の上坂すみれ選曲コーナーは黒い曲だな!と期待が高まる客席。

ついに上坂すみれさん登場。

上坂さん「タイトルが『やっとつかまえたすみぺ姫』(低い声)って……わたくし、何かやらかしましたでしょうか……!」

浩子さん「『無限マトリョーシカ』を提供したあと毎年ゲストのオファーを出してたんですけど、お忙しくてなかなかスケジュールが合わなかったので、やっと……!っていう」

我々ファンも「きっとゲストのオファーは出してるけど忙しくて無理なんだろうなー」と思ってたので、上坂さんの反応は予想外だった。

浩子さん「上坂さんは(客として)よく見に来てくださってるんですけど……。なので私のコンサートに来れば、上坂さんに会えるかもしれません!」

上坂さん「ワンチャンス!」

猫森の会場は中央に一段下がったステージがあり、それを四方の客席が囲む形式なので、上坂さんは「360度見られていて落ち着かない……」「拍手がすごい」とコメント。四方八方から拍手が聞こえるのって、感覚ちがうんだろうなぁ。

(あと上坂さんは「私のライブは拍手より『うおおおおお!』みたいなのが多いので」ともおっしゃってた気が)

上坂さん「スタンディングとかないんですね」

浩子さん「スタンディングは、あこがれがあって、いっぺんやったことあります。『この歌は皆さん立ってください』って立ってもらって、終わったあともそのまま次の歌を歌って」

上坂さん「えっ」

浩子さん「お客さんは『座りたいけど自分だけ座っちゃ悪いかなー……』って顔して立ってました」

多分それ、クラシックのコンサートが規則正しく並んだ立ち席だけになってる感じに近いと思うんだけど、シュールすぎない?

上坂さん「私もファンの方から『スタンディングは体力的にしんどいです』ってお手紙いただいたりするんです。そうか、座れるようにするのも(ライブを)長く続けるコツですね!」

上坂さんのファンは「同志」(ソ連のアレにちなむ)と呼ばれるそうです。

上坂さん「私のファンは、今日みたいに他の人のコンサートに来る時は『谷山浩子とは……』って事前に調べて、あたかも以前から谷山さんのファンだったかのようにふるまう、ステルス性の高い、とてもすばらしい方たちなんです」

急に仕切り始める浩子さん「ではここで、谷山浩子クイズのコーナーです」

あわてる上坂さん「(ステルス中の同志が)ふるいにかけられてしまう〜!(あぶり出されてしまう、だったかも)」

ライブ後、「せっかくだから谷山浩子クイズやってみたかったなー」と言ったら、友達に「浩子さんのことだから、ファンも知らないようなことクイズに出してくるよ」と言われてしまった。ありえる。

浩子さんに「上坂さんはロシアがお好きな方で……」と紹介された際、ロシアよりもソ連が好きなんだっけ?みたいなことを聞かれて何かに火がつく上坂さん。

上坂さん「ソヴィエト連邦と、ロシア帝国と、ロシア連邦は別の国なんです。さらにさかのぼれば862年にリューリクが……」

浩子さん「それはもういいです」

せっかくなので上坂さんの持ち歌を。「ミッドナイト♡お嬢様」は吸血鬼の歌で、1度くらいしか歌ったことがないレアな曲だそうです。台詞も入ってて、上坂さんが踊りながら歌ってて、すごくアイドルっぽかった!

上坂さん「以前、谷山さんが私のラジオに出てくださった時、『私は吸血鬼になりたかったんです』ってお話をしたら『私も』って言ってくださったので、すごくうれしかったんです」

浩子さん「待って……私そんなこと言った?」

上坂さん「えっ! もしかして私の記憶の改竄ですか……?」

浩子さん「……吸血鬼になりたいと思ったことは、ないです(断言)。ただ、昼間は起きれなくて夜に活動するっていうのはすごくわかります。生活習慣的な……」

おかげで歌が終わったあとも「生活習慣の歌でした」ってコメントしてた。浩子さん、基本的に朝も昼も存在しないもんね。

上坂さん「今までは『吸血鬼になりたかった』って言うと『え、何言ってるの……?』って感じで会話が止まってしまうので、谷山さんとはそうならなかったのがうれしかったんです」

浩子さん「え、普通は会話が止まっちゃうの?」(ふーんそうなんだ的な反応)(さすが)


「20代の女性の声優が皆こんな感じだとは思わないでほしい(私がイレギュラーなだけなので)」と念押ししまくる上坂さん。その2曲目が「ボン♡キュッ♡ボンは彼のモノ♡」。

私はタイトルを聞いた瞬間、完全に意表を突かれて驚いたあまり、歌う直前の拍手を忘れてしまいました(終わってから強めに拍手したので許してほしい)

普段にぎやかなライブが多いらしく、歌う直前に「この歌を、こんなおごそかな場で歌ったことがなくて……」と怖気づいてた上坂さん。大丈夫ですよ、いつもこの静けさの中でトンチキな歌とかやってるから!

なお、ライブ後は友達のあいだで「あの浩子さんに『ボンキュッボン』と歌わせるなんて、すみぺ、すごくいい仕事したぜ!」と好評でした。間奏の「ボン♡キュッ♡ボン」を浩子さんが歌ってたからね……(目を疑った)

あとこれ、歌う前に上坂さんが「谷山さんのライブって、ペンライトはアリですか?」と聞いてたんですよ。

浩子さん「ペンライトは、アリかどうかという議論すら出たことない(断言)」

上坂さん「この歌、ペンライトふってもいいですか? もしペンライトをお持ちの方は色をピンクに……」

その瞬間、ステルスしていたはずの上坂さんのファンが次々にペンライトを点灯。きみたちそこにいたのか!状態。

浩子さん「色はピンクでいいの? さっき、思想的に赤が好きだって言ってたけど(普段は赤を使うらしい)」

上坂さん「この歌は思想と関係ない歌なので……。谷山さんの色はなんですか?」

浩子さん「い、色?」

上坂さん「推しの色とかないんですか?」

浩子さん「……じゃあ黒で」

上坂さん「く、黒……! ペンライトのかわりに切れた電球を振るしかないですね……」

谷山浩子のライブでペンライトが使用されたのは恐らく史上初めてです。


ちなみに浩子さんは、上坂さんの持ち歌2曲の練習に、この猫森の準備の70%を費やしたそうです(難しい曲だったっぽい)

「ボン♡キュッ♡ボンは彼のモノ♡」を終えた上坂さんが「谷山さんに演奏していただいて歌えるなんて……!」と喜びのコメントを。浩子さんも「こちらこそ声優さんの歌に参加できて……」とか言ってたんで、す、が。

上坂さん「てっきり録音でやると思ってたので、まさか谷山さんの生演奏で歌えるとは思わなかったです」

浩子さん「えっ、録音でよかったの?! ……録音でやればよかったー!!!」

どの曲のMCだったか忘れたけど漫画の話題も。浩子さんは上坂さんに『白いトロイカ』をおすすめしたとか。

浩子さん「上坂さんって少女漫画をほとんど読まないんですね」

上坂さん「そうですね。子どもの頃から『ゴルゴ13』が好きで。少女漫画も読んでみたんですけど、女の子と線の細い男の子がイチャイチャしてて、いつになったら政府の要人を殺しに行くんだろうって思いながら読んでて」

うーん、『女帝エカテリーナ』なら少女漫画だけど、のし上がれ権謀術数!恋愛しても溺れるな!って感じなのでまだいけるかもしれない。舞台も帝政ロシアだし。

ここからは、上坂さんが選んだ谷山浩子の歌をお届け。ピアノの前に立ってた上坂さんも、ゲストの定位置に移動。

浩子さん「なんか意外と、恋愛の歌の選曲が多かったよね」

上坂さん「谷山さんの歌って、お話系と恋愛系の歌に大きく分かれると思うんです。私はその中でも恋愛系の、こう、常軌を逸した感じの歌が好きで……(このへんうろ覚え)」

浩子さん「情念の歌、とか……?」

「情念の歌が」とか「上坂さんが歌う少年っぽさがいい」とか言ったあとで告げられた曲名は「ボクハ・キミガ・スキ」と「たんぽぽ食べて」。2曲目を聞いた瞬間、どよめく客席。

上坂さんはこのどよめきを不安に思ってたみたいなんですが、ファンとしては「その選曲めっちゃええで!」「なるほどそうきたか!」な感じだったと思う。

やはり声優さんだけあって、アニメのEDみたいな雰囲気が出る。アニメのキャラクターが歌ってるように聞こえるね。

「たんぽぽ食べて」は絶対に上坂さんに似合うと思ってたし、非常によかったです。上坂さんのファンは「なんじゃこの曲、これをこの谷山浩子とかいう人が普段歌ってんのか?」って思ったかもしれませんが!

ライブのアンケートにも書いたんですけど、「たんぽぽ食べて」と同じアルバムに入ってた「悪魔の絵本の歌」も上坂さんに合うと思うんです。歌詞に合わせて1曲の中でペンライトの色を何度も変えたりできそう。

ちなみに「たんぽぽ食べて」をめぐってこんな会話が。

浩子さん「友達の結婚式で名古屋に行った時、この曲ができたんです」

上坂さん「これ名古屋なんですか?」

浩子さん「夜の名古屋のネオンを見ていたら『この街には昔から悪い噂があった……』って」

あ、あれ名古屋だったんだ……。

浩子さん「名古屋のファンの人は喜んでくれてます」

上坂さん「あぁ、ご当地ソングみたいなものですね!」

その後、おふたりは「名古屋の市長さんと仲良くなって『たんぽぽ食べて』を名古屋のご当地ソングにしよう」「すごくさわやかな曲があるんですよーって言って……」「冒頭の朗読の部分はカットして」「カットしちゃうんですか?」「そのほうがいいです。少しずつ受け入れさせて……」「洗脳ですね……」と画策していました。

お察しのとおり「洗脳」という単語を出したのは上坂さんです。

あと、どうやら上坂さんは「たんぽぽ食べて」を、相手に無理やりたんぽぽを食べさせる歌だと思っていたようです。それは情念という次元なのか?

浩子さんに「たんぽぽは食べさせてない」と訂正されて「解釈のちがいが……!」と動揺する上坂さん。

浩子さんは「人によって解釈は異なるから」とフォロー。オタク同士が作品の解釈をめぐって揉めて、公式サイドが「解釈や感想は人それぞれだよ」ってスタンスをとるのに似てるなと思いながら見てました。

次は4曲セットで組曲に。上坂さんが朗読を入れます。

AQさんと浩子さんが「リハでも1度も噛まなかったよね」「さすが声優さん」「あ、でもリハで噛まなかったら本番で噛むかもしれないんだっけ」などと言い出し、上坂さんにプレッシャーをかける。

「呪いをかけられてしまった〜!」と頭をかかえる上坂さん、覚悟を決めてゲスト用の席に座ります。

上坂さん「よーし、絶対噛まないぞ!」

浩子さん「朗読の直前にその前フリって、どうなんだろう……」

無事に素敵な朗読を披露した上坂さん。浩子さんが歌うと透明感があるんだけど、上坂さんが歌うと実体感があって生々しくなりますね。風とともにたゆたってた少年が、実はマンションの上階でコンビニの菓子パン食ってたくらいの。

「夜のブランコ」以外は情念の歌というより、誰もがかかえている孤独の歌だなって感じる。ところでこの組曲、誰かに宛てて手紙を書いたり呼びかけたり会いたがったりしたけど最終的に孤独のまま終わってるぞ?

歌い終えた上坂さんも「『会いたくて』とか、つらい時に聞いて、もっとつらくなってました」と思い出を語る。とっさに「ひとりでお帰り」を思い浮かべたのは私だけじゃないはず。

そっかぁ……上坂さんも浩子さんの歌を聞いて思春期をすごしてきたんだなぁ……。

さて、満を持していよいよ「無限マトリョーシカ」。上坂さんへの提供曲(浩子さんが作詞を担当)

浩子さんは作詞の依頼を受ける際「不思議な森」「きのこ」などのイメージで、などと言われたらしく「三題噺じゃないんだから」とツッコミ入れてました。

「そんなこと言われてたんですか! 変な注文してすみません……」と恐縮する上坂さんに、「仕事の依頼がいただけるだけでうれしいですから!」とフォローする浩子さん。

めちゃくちゃテンポが速いこの曲、AQさんによればBPMが200を超えるそうです。そんな曲なかなかないよ、と。今回はかなり落としてBPM186にしたって言ってたかな。それでも速い。

上坂さん「道理でこの歌、歌いづらいと思ってました。しかも振り付けもあるのに……」

でも曲をつくったのは上坂さんの事務所が手配した謎のロシア人だったらしいし、歌いづらいのは浩子さんのせいじゃないからしょうがないね!

上坂さん「音楽用語に疎くてよくわからないんですが、BPMって普通どれくらいなんですか?」

浩子さん「BPMが60の曲はさすがに遅いけど、私の歌にもあったような……」

AQさん「BPMが76くらいの曲はけっこうありますよ」

今日歌ってた別の歌について「あれでBPM130くらいじゃない?」と言い合う浩子さんとAQさん。「会いたくて」だったかな?

話を聞きながら、私も全然わかんないけど「瞬間」はすごく遅いし、BPMとやらも60に近いのではと思ったりしてた。

そんなわけでBPMを186に落とした「無限マトリョーシカ」。今回は「Hey!」ありでした。客席から右拳をあげてかけ声を入れる。ROLLYさんのように。

私も最初のかけ声だけ手を挙げたんだけど、挙げた瞬間に手首が痛くなったので、あとはおとなしく聞いてました。手拍子に比べると、やってる人は少なかった。

もっと聞きたかったので、あともう2回くらい歌ってほしかったです!(演奏者つまり浩子さんが地獄をみるパターン)

とうとう最後の1曲「てんぷら☆さんらいず」。上坂さんが「常軌を逸した情念の歌」と語り、浩子さんも同意します。そ、そうだっけ? 私の中では白い歌でも黒い歌でもなくてトンチキ系の歌なんだけど。

上坂さん「この曲、どうやって思いついたんですか?」

浩子さん「東京駅で新幹線に乗ってる時、まだ新幹線は動いてなかったんだけど、ちょうど夕日が差してきて。この夕日を天ぷらにしたらおいしそうだなって」

上坂さん「……ちょっと待ってください、これ東京駅なんですか?(歌詞カードに指を走らせる)……表参道じゃないんですか? 新宿の朝日は?」

浩子さん「全部嘘っぱち」

上坂さん「産地の偽装じゃないですか!

客席、爆笑。

多分このエピソードは古参のファンも初耳だったと思う。「新宿の朝日や表参道の夕日を天ぷらに? まぁ谷山浩子だからな」と思って深く追及してこなかったんですよね。よくぞ聞いてくださった。

ライブ後、友達と検証して「あの曲ができた頃は東北新幹線が開通してなかったはずだし、あったとしてもすごく短いので、恐らく浩子さんが夕日を見て思いついたのは東海道新幹線だろう」という結論に至りました。

あと曲の後半の「本日開店 ご来店お待ち申し上げます」の部分も上坂さんが「これはどんな意味が」と尋ねて、「特に意味はない」みたいなことを浩子さんに言われてた気がします。

「産地の偽装」で笑った直後だったし、いつも以上に楽しい曲に聞こえました。楽し……楽しい曲だよね?(情念とか言われたので不安になってきた)

アンコールの拍手、なかなかお三方が出てこなくて、けっこう長くかかった。なんか準備してたのかな。

まずは浩子さんのグッズの宣伝から。上坂さんが荷物持ちを買って出て、浩子さんのかわりにエコバッグを高くかかげてみせたりしてました。

お次は上坂さん。宣伝することないですかと聞かれて「ブルーレイが出ます」と答えます。

浩子さん「ブルーレイだけなんだ?」

上坂さん「そうですね。最近はアニメでもブルーレイが多いです。画質がいいので」

浩子さん「えっ、最近はもしかしてDVDってあんまり使わない……?」

衝撃を受ける浩子さん。我々はなんとなくその理由に気づいているのですが(浩子さんの最新アルバムの特典がDVD)、上坂さんは「ブルーレイばかりになったのは陰謀かもしれませんね」と言い始めます。

浩子さんに「陰謀って言った時の目がキラキラしてるね」と言わしめ、「陰謀論を語る時は断定口調で言うといいんです」となぜか得意げな上坂さんが面白かった。

もちろん浩子さんは途中で「実は私の最新のアルバムの特典がDVDで……」と打ち明け、上坂さんが大あわてで「DVDもいいですよね!」とフォローしてました。

あと、上坂さんが「こんなブルーレイが出ます。他にもあったかな……」と首をかしげた際、客席から「ブルーレイだけです」とファンの声が上がったんですよ。

すかさず上坂さんは「彼がすべてを知っています! あとは彼に聞いてください!」と丸投げ。「うちのファンにもそういう方がいます」とうなずく浩子さん。

そうだね……最新のリリース情報だけじゃなくて、過去のライブのMCとか何十年も前に出した曲の歌詞とか出だしのメロディとか全部、客席から教えてくれる人がいるし、譜面を持ってくる人も珍しくないもんね……。


そんなこんなでアンコールは上坂さんが選んだ「ねこ曜日」。

浩子さん「ここへ来て、まさかの白い歌」

片思いしてたんぽぽ食べて手紙を書いたり夜のブランコで待ったり会いたくて風になれなかったり夕日の天ぷらを食べたり(このへん正確には覚えてないけど、上坂さんが息切れしながら今までの曲の特徴を列挙してた)……。

そんな情念の森を抜けて、とうとうこの境地にたどり着いたんですね〜なんてことを上坂さんと語り合う、だが。

浩子さん「……いまちょっと怖いこと思いついちゃった。今までの全部、妄想……?」

それはもっとも恐ろしいオチなのでは?

終演後、舞台裏へ引っこむ直前、いつも最後に浩子さんがお辞儀してくれるじゃないですか。今回は上坂さんと浩子さんが並んで一緒にお辞儀してくださったんです。

その時、上坂さんはマイクを持ってらしたので「ありがとうございました」って言ったあとに、次どうぞって感じで浩子さんにマイクを差し出してて。浩子さんが一瞬とまどいながらマイクに向かってて、そのへんのおふたりのやりとりが微笑ましくて眼福でした。

当日の衣装は、上坂さんの公式ブログから見れるよ。

上坂さん、とてもよかったのでまた来ていただきたいです。スケジュールが合えば……合えば……(谷山浩子の猫森集会はゲストも相当な数の曲を担当するスタイルなので、なおさらスケジュール大変だろうなとは思う)

友達は「すみぺを浩子さんと同じ部屋に数時間くらい閉じこめておきたい。相乗効果でいろんなものが生まれそう。彼女は我々が聞けずにいたエピソードを浩子さんから引き出してくれそう」と力説してました。わかるぜ。

※2019年9月17日追記
そうだ……「てんぷら☆さんらいず」のタイトルは多分テキーラ・サンライズをもじってつけたんだ的なことを浩子さんがおっしゃってた! テキーラ・サンライズのパクリです〜とか……思い出した!

他にもゴルバチョフの字幕の話題があったなぁなどと思い出したのですが、記憶があいまいすぎて書けないので、詳しく聞きたい人は覚えてる人に聞いてください。

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