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生まれるとアイビーの話

10月17日-20日の櫻井香純卒業研究公演「鉛色の耳」
今回出演者は自分を含めて4人。“初めて人に自分の作品を振付ける”ことに挑戦しています。

今までわたしは過去に2作品、ソロの作品をつくりました。まず今回のnoteでは、その2作品について書こうと思います。


1作品目「生まれる」
https://youtu.be/WZbfwv5brTE

この作品は、先輩の卒業研究で踊るために作りました。その卒研で与えられた舞台は平台2枚分の正方形。美術館の展示のように、立ち見のお客さんがすぐ近まで来て囲んで見る空間演出でした。

この「生まれる」を作ったとき、よく生きることと死ぬことについて考えていた記憶があります。

死んでから、生まれてくるまでにある真っ白な通路を
ひとりで歩くたましいのことを考えていました。

背中から生えているのは木です。
正確には木をモチーフにして作ってもらった衣装美術です。
https://youtu.be/WZbfwv5brTE


2作品目「アイビー」
https://youtu.be/lfoGngKO8dg

この作品は、繊細さと空間とのバランス構成を徹底しました。

「アイビー」を作る少し前あたりから自分は踊る時、何かを憑依させていることに気がつき始めていました。踊るより、演じている感覚の方が近い感じ。
だからアイビーは、わたしが作り上げた架空の女の子の名前です。

この持っている美術は、沈黙の象徴として存在させていました。

アイビーが声に出さずに飲み込んできた言葉が、自分の外に生き物となって出現して抱きしめあい、また二つは一つになってこの先もずっと生きていくこと
それは見えないけれど、いつもアイビーと一緒にいて、支えていてくれていること
いつか完全に見えなくなってしまって、そのうち存在を忘れてしまうこと


改めて2作品を振り返ってみました。
許される限り、つくり続けたいなあと思う。
3作品目の「鉛色の耳」もよろしくお願いします。

櫻井香純卒業研究公演「鉛色の耳」
2018年10月17日(木)-20日(土)(全4ステージ)
桜美林大学町田キャンパス 太平館スタジオ


#櫻井香純
#ミスiD
#ミスiD2019