ボランティア

銃弾が右頬を掠めた

俺もすかさず反撃する

なぜこんな事をしているのか

社会の役に立ちたくて

ボランティアに応募した

面接会場が◯◯組の

組事務所だった事に

少しだけ違和感を感じた

銃の取扱いを教わった時

さらにその想いは強まった

だが

住みやすい世の中を築く為という

組長の言葉に賛同した

だがそれは

◯◯組にとっての住みやすい世の中

という事だった

◯◯組と✖✖組の抗争は激化し

窮地に立たされた◯◯組は

ボランティアを募るという形で

この局面を乗りきろうとした

命懸けのボランティアなんて

聞いた事がない

これなら時給1000円は貰わないと

✖✖組の攻撃に

◯◯組のボランティア部隊は

次々と倒れた

プロと素人

初めから勝敗は決していた

30分で◯◯組は

蜘蛛の子を散らすように敗走した

俺もなんとか逃げ出し

事なきを得た

でもこれでは

腹の虫が治まらない

◯◯組の組長を探しだし

30分の時給

500円を請求するぞ

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