絶叫マシーン

係員「本日は私共の絶叫マシーン、三途の川もひとっ飛び、あの世行き絶叫一号にお乗り頂きありがとうございます。それでは間もなく発車致します」

客「すみません。シートベルトが無いんですけど」

係員「あの世行き絶叫一号にはシートベルトはございません。どうかご安心下さい」

客「シートベルトが無いなら何処に掴まればいいんですか?」

係員「掴まる場所はございません。下手にお捕まりになりますと中途半端に怖くなりますので潔く手放しでお乗り下さい」

客「手放しは怖すぎるから椅子に掴まる事にします」

係員「椅子も置いてあるだけで固定されておりませんのでご安心下さい」

客「それじゃ怖くて乗れないよ!」

係員「怖さが売りのあの世行き絶叫一号ですからお諦め下さい。それでは発車致しまーす。」

客「人殺しーッ!」

係員「最高の褒め言葉をありがとうございます。アーメン」

「ゴー」(絶叫一号が発車する音)

・・・

「プシュー」(絶叫一号が一周して帰ってくる音)

係員「皆さまお疲れ様でした。あら?誰も乗っていない。手間が省けた。それでは次のお客様、お待たせ致しました。各自そちらの椅子をお持ちになりお乗り下さい。本日は私どもの絶叫マシーン、三途の川もひとっ飛び、あの世行き絶叫一号にお乗り頂きありがとうございます」

※tomado遊園地ではこの他にも様々な絶叫マシーンをご用意して皆様のお越しをお待ち申し上げております。全財産を財布にお入れになり株券や土地建物の権利書などお持ちになり、ぜひお越し下さいませ。

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