見出し画像

次の企画へ向けて準備スタート

中銀カプセルタワービル。黒川紀章さんが1972年につくり、ちょうど50周年を迎えた昨年に取り壊された、メタボリズム建築を象徴する建物。不思議なもので、建物は取り壊されてしまったのだけど、そこに住んでいた「元住人」たちは今でもより一層結束強くつながっていて、むしろその解体現場から救出された23個のカプセルが再生されて世界中に旅立っていくのをみんなで見守っているんですよね。それはもちろん、2019年に1か月間そこに住んでいた僕も同じ。

ヨドコーさんがカプセルユニットを再生してトレーラーハウスをつくると、続いて松竹さんが東銀座にこのカプセルを二つ配置したクリエイティブなスペースをつくることを発表し、さらに今日の新聞ではSFMOMA(サンフランシスコ近代美術館)がそのカプセルを収蔵品に加えるということが紹介された。さて、次はどのカプセルが、どこへ行くのだろう?

カプセルの元住人たちが参加する展示企画が進行中で、私も今回参加させていただくことになりそうです。声をかけてもらい、提案書を送って確認してもらい、大筋OKが出たところ。今後2週間ちょっとで、提案内容をどんどん形にしていきます。

準備期間が比較的短いので、何か大規模で新しいことをするというのではなく、今までの実績の中からすぐにできるものをピックアップして提案しました。既に過去にやったことがあるので、今回もたぶんいけると思います。

以下、提案書。まず最初に、自己紹介。

Tomaki Maedaと言います。中銀カプセルタワービルの元住人。2019年10月から11月にかけてA504号室に滞在し、思い付きと勢いで友達を巻き込みつついろんな企画を実現しました。宇宙食を食べるイベントでは室内にドローンが飛んだり、昆虫食と日本酒を愉しむ会を開いたり。ちょうどハロウィーン期間中だったので、部屋の丸窓に付箋でかぼちゃのお化け(ジャック・オー・ランタン)のイラストを描いたらプチバズったり。カプセルをまるごとピンホールカメラ(カメラ・オブスクラ)にして、窓の外の汐留の景色や首都高の車が通る様子を室内に投影したり。アイヌのムックリをカプセルの中で聴いた時は、感動しました。他にも、チェコの茶会や、note勉強会、御朱印帳づくりやハンコでコマ撮りなど、友人たちに協力してもらっていろんなプロジェクトを実施しました。

今回の展示企画に出そうと思っているのは、そういった活動をまとめた小冊子。ここ最近、手製本づくりにハマっているので、その手法でなにかつくれたら良いな、と。これまでの実績としては、キッズ向けの絵本づくりワークショップや、電子書籍と文庫上製本をつくる本づくりの勉強会を開催したことがあり、個人的な街歩きの企画等でもA4用紙1枚で簡単につくれる小冊子などよくつくっています。それを、今回のイベント用に作成するというのが、一つ目の提案。

二つ目は、写真を使って小さな5センチ四方の版をつくり、それをOpen Press Projectの小さな卓上プレス機を使って版画作品を制作するというもの。これはちょうど昨年、北千住にあるBUoYというアートカフェで実施し、3週間の滞在期間中に100以上の作品を制作しました。また、3331が閉館する直前に、最後の作品展としてライブプリントメイキングもしながら、会場に作品を展示したり。あるいは優美堂の『千の窓』展にも、この手法で制作した作品を展示・販売しています。

そして最後、3つ目の提案はトークイベント。こちらについては、普段からいろんなところで中銀カプセルタワービルについて語っているので、場所とセッティングだけしてもらえればいつでもできます。できれば、他の住人さんとも一緒にクロストークみたいな感じで実現できればよいなと思いつつ。こちらについては、主催者側にお任せする予定。

というわけで、残り二週間ちょっとで小冊子と作品をつくり、トークの準備をする、と。基本的に動けるのは週末だけなので、4日間で準備する感じですね。まぁ、大丈夫でしょう。いつも普段は会社員として仕事をしつつ、週末限定の「日曜アーティスト」として短い時間で制作をするというのは慣れているので。

さてさて、楽しみな企画です。

「日曜アーティスト」を名乗って、くだらないことに本気で取り組みつつ、趣味の創作活動をしています。みんなで遊ぶと楽しいですよね。