戸蒔 秋二

詩や小説に哲学の好きな者です。

短編小説その7「王妃の命」

王妃は王様の命を狙っている。邪魔になったのである。もう王妃には愛人しか眼中にない。その愛人は王様の忠実な家来である。知られると怒り狂うであろう、王様は即刻愛人な...

題:ジャン・ポードリアール著 今村仁司・塚原史訳「象徴交換と死」を読んで

本書は前半の詳細な説明から幾分バランスを欠いた記述になっている。哲学書と思っていたが、経済書でもあり、それらの思想が混然一体となって趣旨は分かるのであるが、釈然...

散文詩「首を吊った太陽に蛇や女」その12

空洞は長くて丸い  空洞の中に青虫が這って糸を張る、張り巡らすようにして空を広げている。この空洞は暗くてじめじめしている、まるで沼のような湿地である。所々に水滴...

題:島崎藤村著 「千曲川のスケッチ」を読んで

日本の自然主義文学者のなかで、島崎藤村が抜き出ている。比べるとしたら、志賀直哉なのだろうが、その代表作「暗夜行路」は、島崎藤村の「破戒」に比べて凡作に終わってい...

短編小説その5「パブのネズミ」

パブのネズミ ネズミが住んでいるのはパブの屋根裏である。パブに住み着いてから結構食事にありついている。贅沢ともいえる質の高い食事を毎日食べることができる。毎晩酔...

題:小池清治著 「日本語はいかにつくられたか」を読んで

魅力ある題名なので読んだ本である。結果は、若干知識が増えただけである。魅力ある内容ではなかったためである。知識が増えたのは喜ばしい。ただ、疑わしい点も若干あるの...