「そして、私はエンビロンを買った」葛藤編

かつて、私はA反応に対する抵抗感しかありませんでした。

「エンビロンを買った」と書いているくせに何を言ってるんだ?と思われる方も多いと思います。
私もまさか自分がビタミンAのはいった化粧品を買うなんて露ほども思っていませんでした。

何故苦手意識を持っているのにも関わらず、エンビロンを買おうと決心したのか。
今回はそこについて話をしていきたいと思います。


1.A反応が苦手な理由

この話をするには、かつて製薬会社に勤務していた時期に遡ります。
当時、入社したてでニキビ治療薬の研究をしていた私は、市場に出ている薬についても調査していました。

その中で出会ったのが、アダパレン
商品名はディフェリンゲルと言うと、伝わる方もいるのではないかと思います。

アダパレンはニキビ治療薬の有効成分
ㇾチノイド様作用をもつナフトエ酸誘導体です。表皮角化細胞の分化が抑制されることでニキビを治すと言われています。
一方、アダパレンには副作用も存在します。皮膚乾燥、皮膚剥脱、紅斑などです。これが厄介で、当時は皮膚科学会に行く度に、患者の離脱やQOLの低下が議論としてあがっていた印象がありました。

正確に言うと、アダパレンとビタミンAとはちがう成分なんですが、ビタミンAの作用機序を考えた場合、アダパレンと同じ状況は避けられない。

元々乾燥肌なのに、これ以上乾燥したら死ぬ。というか、社会人になって休めない中、顔があかくなったり皮がむけるのはすごくストレス。
田舎に住んでいる芋女。
Tシャツ+スカート、時々スッピン出勤を堂々とやっていたとは言え、多少は顔面のことを気にしていたようです。

そんなこんなで、私はビタミンAの入った商品から目を背けていました。

2.世の中と私の変化

時は流れ、2020年。
世の中はコロナウイルスによって、ガラリと変わってしまいました。

日常生活はもちろん、仕事のやり方など・・・頬杖をつき考えてみましたが、あまりにも多すぎて・・・考えるのを辞めたくなるくらい変わりました。

そして、変わったことの1つ。エンビロンやゼオスキン使用者が急激に増えたこと。

実は去年から流行っていて、流行をキャッチできていなかっただけなのかもしれません。
ただ、皮膚科医の方に聞いても、急に利用者が増えたと感じられていたので私の感覚は間違っていないはず(と思いたい)。

今まで学会では散々A反応からの離脱を問題視していたのに、何故だろう?
私は不思議でたまりませんでしたし、考えても考えても正解に行き着くことは出来ませんでした。

秋になり、ふとツイッターで吐露してみました。特に答えを求めていたわけではありませんが・・・まさに「なんとなく」呟いてみました。
すると、医師の方から回答があったのです。

「最近すごくお問い合わせ多いですよー!」

やはり、ゼオスキン(ビタミンA)の問い合わせが増えているとのこと。

どうやら、コロナでテレワークや外出自粛になっているので、これを機に始められた方が多いとのこと。

「なるほど!外出自粛か!!」
一気に道が開かれる感覚を覚えました。消費者から遠い立場にいる私は、情けないことにこの考えが一切なかったのです。

去年までは当たり前のように外に出ていましたが、今は必要最低限の外出しかありません。
たしかに、この環境なら肌を見直す良いキッカケですよね!

ここまで到達するのに約1ヶ月。
ウサギとカメに出てくるカメすらも呆れてしまうくらいに、重い腰をようやくあげることが出来ました。


3.ビタミンAの調査。

ここでやっと、ビタミンAの調査に取りかかりました。

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ビタミンAはざっくり言うとこんな感じです。

私が注目したのは、ビタミンAの機能である「細胞の分化増殖を制御」です!

というのも、自身の肌のターンオーバーについて不安を抱いていました。

ターンオーバーとは、皮膚の表皮にある基底層から細胞が生まれて外側の角層にむかってどんどん押し上げられることで、皮膚内のバランスを保つこと。ターンオーバーはいわば、健やかな肌を作り出すにはとても大事な行程なんです。

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ターンオーバーが乱れると、肌が乱れてしまい、乾燥や肌荒れ、シワなど悲しいことになってしまいます…。

ターンオーバーの乱れが怖いって・・・
単に書籍や論文の読み過ぎかもしれませんし、私お得意の「考えすぎ」なのかもしれません。

けれども、どんな人間も生きている限り肌の老化を避けることは出来ません。密かに美魔女を目指している私は、選ばないはずがありませんでした。

因みに、ターンオーバーに関係しているのは、EGFという成長因子やビタミンAなどなど。

ビタミンAで方向性は間違っていないということを再確認しました。

次は、どのビタミンAにするかです。

ビタミンAと言っても多種多様です。
もしここで私が1種類しかないと言おうものなら、多くの化粧品研究開発者から袋だたきに遭うことでしょう。

ビタミンAには、パルミチン酸レチノールや酢酸レチノール、レチノール、レチナール、レチノイン酸等があります。

その中で、パルミチン酸レチノールと酢酸レチノールは肌への刺激が少ないとのこと。
これは大事な情報です。

いくら、A反応を覚悟したと言えど、肌トラブルを避けたい気持ちは一切かわりません。
化粧品選びなんてこんなものです。
贅沢を言い出すとキリがないとわかっていながらも、欲があふれかえる!

4.心躍る商品選び。そしてエンビロンへ。

成分をある程度決めたら、次は商品選びです。

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???
パルミチン酸レチノールのはいった化粧品って思ったよりも多い…?!

コレは予定外だ。
全部調べて良いけど、調べるにしても何かしら絞りたい。
そこで私は一つの制約を設けました。

「クリニックで買えるモノ」

上のような化粧品であれば、別に気にしなくても良いかもしれませんが、客観的な話も聞きたいなと思ったので、敢えてこの選択。

残るは、エンビロンorゼオスキン。
あまり迷うことなく、エンビロンを選びました。

決め手は「ライン」と「値段」ですね。

ゼオスキンのラインが・・・ちょっと強力すぎる!
グリコール酸の角層剥離機能に加えて高濃度のハイドロキノン(美白作用)。
デイリーPDはまだ良いけど…他は値段に見合ってるのかなぁ…とモヤモヤ。美白効果があるのは魅力的だけど、高濃度みたいだし、他の商品で補うのでいいやーと切り捨て。

じゃあエンビロンが良いのかなと言うと…全ラインを肯定するつもりはあまりないですね。
モイスチャートーナーはビタミンA入っていないし、乳酸が入っているので、これは後から塗るジェルやクリームのビタミンAを入れるための前準備。ビタミンAとはゆっくりつきあっていきたいので、コレは買わないかなぁ。

あとは、続けやすさって大事ですよね。

いくら良いものでも、高すぎると買うときの勇気とか踏ん張り?とか…色んなモヤモヤと戦って…買った後も「本当に良かったのかなぁ?」なんて重いながら過ごしちゃうから、精神衛生上良くない。

ってことでエンビロンしかないのかなと思いました。

私がエンビロンに決めた葛藤はこんな感じです。

次は、購入編を書いていきたいと思います★

最後まで読んでいただき、ありがとうございました~。

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