商業施設ネーミング開発 社内会議の回し方

2019年10月にOPEN予定の商業施設のネーミング開発担当になった未経験のわたしが、どのようにプロジェクトメンバーを巻き込んでネーミングを決定していくのかを書き記していきます。

準備として

メンバーを巻き込んでいく前に、自分自身で整理を行います。
施設のコンセプトの見直し、ネーミング開発の流れの確認、商業施設のネーミングトレンドを今回は調べました。

最近は、SHIBUYA Hikarieや、京王吉祥寺キラリナ等、和語を使ったネーミングが増えていますが、六本木ヒルズ、ミッドタウンのような英語を使ったネーミングも依然として人気です。商業施設が年々増えており、他施設との差別化がますます難しくなっている中で、わかりやすくかぶらない和語でのネーミングが増えてきたのかもしれません。


プロジェクトメンバーを巻き込んだMTG

準備が完了したら、さっそくメンバーを巻き込んだミーティングを設定します。この段階では、アイディアも出していない初期段階の為、多くの人を含める必要はありません。実際の施設開発に携わっているメンバーのみで、行います。

①コンセプトの確認

施設が提供する価値を全員で共有していきます。

②ネーミングの方向性

どういった価値に重きをおいたネーミングをおこなうのか、ここでメンバー全員で納得する答えを持つことが大切です。私の場合は、今回の施設が提供する機能的価値(アクティビティ、体験、食)に重きをおいたネーミングがいいのではないかと考えました。 なぜなら、施設の立地がリゾート・観光エリアにあり、日常的に活用されるというよりは年に1~2度、日帰りで遊びにこられるお客様に使用されるイメージが強いからです。「わかりやすさ」が必要で、抽象的なものや一見、どんな施設なのかわからないようなネーミングは避け、名前から価値が創造できるような形がいいのではと考えました。

③アイディア集め

ネーミングの方向性が決まれば、ここからは色々とアイディアを出していきます。この際は、制限などは設けず、とにかく思いついたものはどんどん口に出していってもらうことを意識しました。出た意見は一度肯定する、否定しない、こういったことを意識し、メンバー全員が意見を言いやすくなるような場をつくることを心掛けました。

④アイディアをまとめる

ある程度、アイディアが出きったら、一度ミーティングは切り上げます。ここからは私が、出たアイディアをまとめる作業を行いました。ネーミングの方向性を中心に、どんなアイディアが出たのかを大きな用紙とポストイットでまとめていきます。

⑤再度ミーティングを設定し、実際の言葉を創っていく

アイディアをまとめ終わったら再びミーティングを設定します。
ここでは、キーワードのアイディアを出すだけでなく、実際に
キーワードを組み合わせたり、文字ったりしながらネーミングまで
行っていきます。ごろの悪いモノ、意味の伝わりづらいモノ、覚えづらいモノ、既に存在しているもの等いろいろとありますが、まずは、
頭に浮かんだアイディアを実際のネーミングまで落とし込むことを大事に作業を進めます。

⑥アイディアを整理、評価作業を行っていく

アイディアが出きったら、複数のネーミング候補を並べて、評価作業を行っていきます。

<評価作業>
①施設のコンセプトを明確に表現しているか
②他施設との差別化がなされているのか
③一般の人々にわかりやすいか・覚えてもらいやすいか・印象に残りやすいか
④語呂はいいか、聞きやすいか、言いやすいか
⑤はやりすたりはないか
⑥悪い言葉や意味を連想しないか

ターゲット層やほかのメンバーにアイディアを貰うことも非常に有意義です。自分ひとりの視点ではなく、施設を使うお客さん目線で物事を考えてくれる人の意見も取り入れることが重要です。

重要ポイント

最後になりますが、最も重要であることは、ネーミングの方向性決めだと思います。どんな価値観で施設名を決めるのか、この判断軸を決めることが
最も大切だと思いました。


少しでも同じようなお仕事を担当される方のお役に立てれば幸いです。

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