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千舌古着礼賛リスペクト新中野物語㉕ #せんべろ古着

人新世という言葉が出てきて数年経っている気がする。地球の表層は人間が作り出したものに覆われてしまったらしい。
使い捨てされたファストファッションウエアは、ある国へ流され、地面の一部に新たな層をつくり、新たな地形を生み出しているように見える。

ファッションモデルもその地へ流され、一着ずつ拾い上げ、着替えては即席のランウェイを歩いている情景をたまに妄想したりする。

服や建築は、物理的な耐用年数よりはるかに短く捨てられてしまうことがある。多くの理由としては、気分的に飽きたとか使い勝手が悪くなったとか使う側の価値観の問題だと思う。

そんな中、オールドユニクロという新たな価値観が出てきたり、とある建築家が設計した仮設住宅が入居者に愛されパーマネントに住み続けられている話などを耳にすると嬉しくなる。

私のタンスの中には、せんべろ古着がある。少し汚れていたり、傷がついていたり、色褪せていたり、飽きられてしまった、使い勝手が悪くなってしまった服たちだが、私なりの視点を持って新たな価値を見い出したものである。

このようにせんべろ古着について文章を書くことで、何か別の価値観みたいなものをつくりだせないか、わずかながら挑戦している。

今夏のせんべろポロシャツたち

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