見出し画像

【都民ファ都議団の令和6年度重点政策を解説】

《令和6年度東京都予算への要望を小池知事に提出》

令和6年度の東京都予算に対する要望書を提出

 令和6年度の東京都の予算編成が最終局面を迎えている中で、都民ファーストの会東京都議団から予算に関する要望書を東京都に提出しました。私たちにとってさまざまな政策提案をさせていただく年に1回の大きな要望です。今回の記事では、その内容について解説させていただきます。

 目次から興味のある項目をお読みいただけます↓


予算要望の説明をする都民ファーストの会東京都議団

▶︎予算要望の動画アーカイブ

28:20ごろから都民ファーストの会東京都議団の予算要望の具体的な説明です。耳で聞きながら資料をご覧いただくと、より分かりやすいかもしれません↓

予算要望内容について説明する後藤なみ政調会長
小池百合子都知事・副知事・教育長らが勢揃いして要望をヒアリング

【所得制限のない子育て・教育政策を推進を提案】

これまで実現してきた所得制限のない産前・出産・産後・教育

 私たちは「未来志向」の政策を掲げています。特に”子育て・教育政策分野においては所得制限の撤廃”を強く主張し、推進してきました。これまでに提案し実現してまいりました「とうきょうママパパ応援事業(産前産後の育児支援パッケージ)」「赤ちゃんファースト(20万円分の出産支援)」、今年度新たにスタートした「018サポート(子どもひとり月5000円給付)」は、いずれも所得制限なしでした。また12月の第四定例本会議で新たに発表された、都立高校授業料無償化および私立高校の授業料実質無償化都立大学の授業料実質無償化についても所得制限がありません。

産前・出産・産後の支援事業「とうきょうママパパ応援事業」
赤ちゃんが産まれるご家庭に20万円分の応援事業「赤ちゃんファースト」
18以下の子ども一人あたり月5000円の支援「018サポート」

■私立中学校の授業料10万円支給の所得制限についても、撤廃を

 この中で、令和5年度からスタートした「私立中学校の生徒の保護者に授業料負担を軽減するための10万円支給」については、年収910万円の所得制限があります。都民ファーストの会東京都議団では、こちらの所得制限の撤廃を東京都に対して求めています。

■都立高専・都立特別支援学校も、所得制限のない授業料無償化を

 都立高専は、令和6年度から世帯収入910万円以下は実質無償化予定です。しかし、他の都立高校が所得制限がなく無償化されるのに合わせて、都立高専についても所得制限のない授業料無償化について、都に要望しました。

 また都立特別支援学校の高等部についても無償化を求めます。

【教育関連の提案】

■多様な学びの実現: フリースクール総合支援策の展開を求めます

 都内の不登校は2万7000人になり対策が急務です。フリースクールについては昨年の予算要望でも「重点項目」と位置付けていましたが、今回も最重点項目の要望です。今年度はフリースクールを利用する子の保護者の負担軽減のため月2万円、年間24万円支援が調査協力費として支給していました。

 来年度は本格的な保護者の負担軽減策に加え、フリースクールそのものへの支援制度の創設について、求めました。

フリースクールを不登校対策だけにせず、「多様な学びの選択肢がある」環境の推進をしていきます!

■2024年を東京モデルのインクルーシブ教育元年に

・「インクルーシブ教育支援員」の創設を

 東京都では、5障害(身体・盲・聾・知的・病弱)のある児童生徒の、9割以上が特別支援学校や特別支援学級という、いわゆる通常の学級からは「分離された場所」で日常的に勉強しています。(分離教育)

 障害者権利条約ではインクルーシブ教育を推進することが定められていることから、国連の障害者権利委員会は2022年に日本政府に対して障害児を分離した場所で教育するのを止めるよう勧告を出しました。

 しかし日本では、2023年5月時点で特別支援学校に通う児童生徒の数は約15万1000人と、22年よりさらに約2700人増えて、過去最多を記録し、分離教育が逆に加速している状況にあります。

 インクルーシブ教育は、障害のある子のみならず、障害のない子にとってもより良い万人のための教育と言われており、私たちはインクルーシブシティ東京を実現するために、インクルーシブな教育環境を推進する必要があると考えています。
そのためにボトルネックとなっている区市町村の小中学校で障害のある児童生徒が学ぶ際に「支援員」を配置するための予算的な支援の創設を、東京都教育委員会に対して提案・要望しました。

・普通学校と特別支援学校の一体的整備を求めました

 特別支援学校の児童生徒が、地域の子たちと一緒に学ぼうとする時、地域の学校側が「特別支援教育」に対応する仕組みがないことも、インクルーシブ教育が進まない原因の一つです。
 文部科学省では、令和4年6月から「通常の学級に在籍する障害のある児童生徒への支援の在り方に関する検討会議」を開催しており、令和5年3月に検討会の「報告」が出されました。 報告では、今後「特別支援学校」と「少中高等学校」が一体的に運営するモデルを創設することが示されています。

そこで東京都においても、地域の小中学校や都立学校と特別支援学校を同じ敷地、同じ建物内に整備し、交流や共同学習を日常的にかつ体系的に進める事業を進めることを、提案・要望しています。

■「発達障害の検査」助成の創設

 発達障害のあるお子さんは、成長とともに発達障害があることが明らかになってくることが一般的です。療育や教育において適切な支援につなげるためには、都では、発達知能検査が必要になります。しかし区市町村によっては3か月以上も診断待ちになるなど、支援が遅れる現状があります。
 専門家を養成し、検査体制を強化することに加え、現在、高額負担となっている民間検査機関などへの助成なども含めて対応し、速やかに子供たちが支援を受けることができる体制づくりを行うべきです。発達障害の検査体制について助成制度の創設をすることを提案しました。

■教員の働き改革の推進:副担任の配置促進、残業減インセンティブ設計

 東京都においても教員不足は深刻です。その背景には、教員の過重な仕事量、残業など「働き方」に大きな課題があります。教員の負担を少しでも減らすため、現在、都内の小学校で副担任相当の業務を担う支援員(エデュケーション・アシスタント)を配置する事業があります。私たちは、このエデュケーション・アシスタントの配置の拡大を求めています

また、残業を減らしたくなるようなインセンティブの設計についても、求めています。「ノー残業デー」を設置した学校には「スクールサポートスタッフ(SSS)」の加配をするなどして、残業をなくすためのインセンティブとなる設計をすることを要望しました。

■専門家を活用したいじめ対策の強化(悪質化・ステルス化に対応)

東京都教育委員会の調べではいじめの認知件数は増加傾向にあります。

東京都教育委員会「令和4年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」


 調査によると「重大事態」の発生件数も増えつつあることがわかります。またパソコンやタブレット等を使ってSNSなどで誹謗中傷をされるなど、教室内では実態が見えにくいステルス化が進んでいることもあり、教職員が対応しきれないケースも増えています。
 そこで、スクールロイヤー(弁護士)や、スクールソーシャルワーカーといった専門家を活用したいじめ対策をする区市町村への支援を求めました。

【全国初の東京都認証学童保育の創設を提案】

未就学児の保育は待機児童問題が解消しつつある

 東京都では、小池百合子都知事の「女性の選択肢を増やす」ために、強いリーダーシップのもと、保育所の待機児童はこの6年で97%減少し解消しました。多くの区市町村では、待機児童問題が解消しつつあります。

一方、小学生向けの学童保育は待機児童多く、課題山積

<学童保育は待機児童が多数>
次なる大きな課題は「小1の壁」です。令和4年は学童保育の待機児童が約3500人にのぼっています。

<安全面での課題>
学童保育については、広さや配置基準の義務がないことから、1部屋に100人を超える児童が過ごすなどの環境面での課題がある施設や、学童クラブでの重篤な事故件数も増えています

<職員の処遇にも課題>
職員の方々は週5日勤務しても年収が150万円以下となっており、改善が急務です。

■東京都認証学童保育の創設を求めます

 都民ファーストの会東京都議団では、学童保育についてシステムそのものを見直すべき時期に来ていると考えてています。
 
東京都は待機児童の解消に向けて、大都市ならではのニーズを踏まえ都独自の「認証保育制度」を設けました。学童につきましてもさまざまな課題を整理した上で、東京版の学童モデル「東京都認証学童保育」を作るべきだと考えています。

学童保育については「量の課題」「質の課題」その他にも課題が多いことから、まずは検討会を立ち上げ、モデルを構築し、東京都独自の認証学童保育の創設を進めていただくよう要望しました。

【女性活躍:時短でも管理職、育業の"同僚"手当を】


■時短でも管理職として登用した際いの企業インセンティブ制度の創設

<ジェンダーギャップ指数125位の日本
都民ファーストの会には女性議員が多く所属しており、女性活躍については継続的に取り組んでいます。

Global Gender Gap Report 2023

 世界経済フォーラムが、男女格差の現状を各国のデータをもとに評価した「Global Gender Gap Report」2023年版では、日本のジェンダーギャップ指数は146カ国中125位で、前年から9ランクもダウンしました。日本は教育や健康面での格差さがほとんど無く高評価なのにも関わらず、これほど「男女間格差がある」とされている最大理由は「政治参画」にあります。この点については、私たち都民ファーストの会も痛感しているところであり、引き続き取り組んでいきます。そして「経済」における格差も大きいです。日本は2022年よりも数値を落としています。

 私たちは女性の就業率は増加しているものの、約半数が非正規雇用であることや、「管理職の比率が低さ」が先進国で最低レベルであることが課題だと考えています。東京都の調査によると、管理職に占める女性の割合は17%となっています。子育てしている母親の場合は「時短勤務」をしていること等が管理職へ就くことへのハードルともなっています。

令和4年度 東京都男女雇用平等参画状況調査

私たちは、時短勤務であっても、時には子どもの介護のために休むことがあったとしても、女性でも管理職を務めることが十分に可能であると考えています。

時短勤務でも管理職になれる女性のキャリアップ支援を進めるために、企業インセンティブ制度の創設を求めました。


■育業を取得した人の「同僚」への手当制度の創設を

 女性活躍のためには、男性の家庭活躍も重要です。今年は「育児休暇」を「育業」と名前を変え、育業のイメージアップなどを力強く進めてきました。

<男性育業取得は約2割>
令和4年度 東京都男女雇用平等参画状況調査によると、育業を取得する男性は、増加傾向にはあるものの、女性が9割なのに対して、男性は2割となっています。

令和4年度 東京都男女雇用平等参画状況調査

 男性の育業取得するにあたっての課題は、さまざまあるものの「代替要因の確保が困難」であることから、男性自身が「同僚に申し訳ない」と感じる心理的負担や、同僚にとっても「育業取られると自分の負担が増える」という物理的な負担面があります。そこで、育業取得した人の職場同僚への手当制度を創設することを求めます。

【東京シニア政策パッケージの構築を】

私たちは、来年度に向けてシニア政策のパッケージによる総合的な支援の拡充を求めています。大きな柱は3つです。

1つ目は、シニアの「いきいき」をもっと応援していく。

・聞こえるを支える:「補聴器」の補助(拡充)
・食べるを支える:「高齢者歯科検診助成」(拡充)
・歩くを支える:「東京版健康ポイント制度」の創設(新設)①

2つ目は、シニアの不安や不安を「あんしん」に変えていく政策。

・認知症支援:「東京版認知症見守りサポート」の創設(新設)②
・単身高齢者支援:「東京版身元保証サポート制度」の創設(新設)③
・買い物と弱者支援:「移動販売車」を都内全域へ(拡充)④

3つ目は、シニアをケアする人たちを支える政策です。

・介護職の支援:「宿舎借り上げ支援」 特定領域の処遇改善(拡充)
・ビジネスケアラー支援:介護休暇取得に向けた機運醸成(拡充)

この中から特に新設することを提案したものについて、解説いたします。

■ ①歩くを支える:「東京版健康ポイント制度」の創設(新設)

<歩くことは一番身近な健康施策>
シニアの方々が安心して暮らすためには、一番身近な健康施策が「歩く」ことへの支援になります。週1・2回8000歩歩くと、死亡率は15%低下し、動脈硬化や脳疾患の予防になり、転倒予防にもなります。ウォーキング推進施策はシニアの健康増進に非常に有効です。

<コロナ禍で身体機能が低下>
加えて、東大高齢社会総合研究機構の調査によると、コロナ禍で外出等が制限されてきたため、シニアの方々の身体機能が低下していることが分かっています。筋肉量は2.8倍低下し、歩行速度が3.4倍低下、サルペニアが進行しているそうです。(サルコペニアとは、加齢による筋肉量の減少や筋力の低下のこと)

<東京版健康ポイント制度の創設でシニアの健康を支援>
2014年からウォーキングポイント制度を導入し36万人超が利用していますが、追跡調査によると糖尿病の発症は62%現状、医療費は年間1.5億円減少したという効果が出ています。
そこで、都民ファーストの会東京都議団では、東京都健康長寿医療センターで開発しているアプリと連携して、歩数に応じてポイント等で還元する制度を創設することを求めます

■② 認知症支援:「東京版認知症見守りサポート」の創設(新設)

<認知症の不安は徘徊による事件や事故>
認知症がある人や家族にとって、大きな不安は「徘徊」です。徘徊中に事故や事件に巻き込まれるケースもあり、行方不明者はこの10年で倍増しています。

<他の自治体ではIoTを活用した見守り施策が効果を出している>
高崎市「はいかい高齢者救援システム(GPS)」
GPS機器を無料で貸出し、所在不明になると、見守りセンターが高齢者の位置情報を介護者の携帯電話などに送信し、捜索・保護に役立てています。行方不明時、全員が無事に救出され、そのうち9割は1時間以内に発見・保護されています。
福岡市「ビーコン技術を活用した認知症の方の外出見守り・支援実証事業」
大田区「身元証明キーホルダー」の配布

<IoTを活用した東京版認知症見守りサポート制度の創設を>
認知症高齢者に、東京都がGPSやビーコン等を配布し、位置情報を介護者(家族など)に送付し、介護者から警察へ保護を依頼し、警察が保護するという「東京版認知症見守りサポート制度」を創設することを求めます。

■③ 単身高齢者支援:「東京版身元保証サポート制度」の創設(新設)

<東京都シニアは半数が単身世帯>
東京都のシニアは、全国でも突出して単身で暮らしている「おひとり様」世帯が多いのが特徴です。全体の約半数です。

<身元保証や意思決定に困難さ>
おひとり様のシニアが困っていることが、保証人がいないことから家が借りられないことや、入院や介護施設に入れなくなったり、亡くなった後の手続きを頼める人がいないことなどです。

<民間の保証サービスは費用が高く利用に課題>
成年後見などの支援策はあるものの、民間のサービスは経済的負担等の理由から利用がなかなか進まない現状があります。

<東京版の身元保証サポート制度の創設を提案>
任意後見サポートとして、判断能力が不十分になった時に、都内の社会福祉協議会が任意後見人になるよう公正証書作成の支援を行うこと。ご本人が亡くなった後のことををサポートするために、社会福祉協議会が「医療に対する宣言書」「死亡事務委任」「遺言書」の作成を支援するというものです。また高齢者の身元保証を行う区市町村の社会福祉協議会を財政的に支援することを提案しました。これらを通じて、東京都で単身で暮らしているおひとり様のシニアの方々の安心をつくっていきたいと考えています。

■④ 買い物と弱者支援:東京版買い物サポート制度の創設

<買い物弱者の高齢者が増加>
東京都のシニアの皆様が日常的に困っているのが「買い物」です。高齢者の4人に1人、75歳以上の3人に1人が、買い物のする場所まで移動することに困難さを抱えています。多摩地域のみならず、23区でも500m以内に商業店舗がない買い物困難地域は点在しています。

<都営住宅での移動販売車を利用した買い物支援>
東京都では、都営住宅に移動販売車が週1-3回程度訪れて、生鮮食品、食料品、日用品などを販売する買い物支援策を行ってきました。

<東京都全体で移動販売車を活用した買い物弱者支援>
都立公園、都立学校、都有地など、都が所有するあらゆる場所を活用して、区市町村と連携しながら「移動販売車」を活用した買い物弱者の支援をする「東京版買い物サポート制度」の創設を求めます。

【経済政策に関する提案】

■ナイトタイムエコノミー「協議会」と「ビジョン策定」を提案

<海外では都市戦略となっているナイトタイムエコノミー>
ロンドンやニューヨークをはじめとする世界の主要都市では、”多様性社会の実現”や”都市戦略”としてナイトタイムエコノミーの重要性を位置づけ、官民一体となって種々の政策を推進しています。
ロンドン:夜間経済の振興を目指した「24 Hour London Vision
ニューヨーク:ニューヨーク市は夜間経済・文化・生活の質を支援するために「The office of Nightlife」を設置

<東京は部分的な施策にとどまっている>
都市総合力ランキングでは、東京はロンドン、ニューヨークに次ぐ3位ですが、文化・交流分野が上位2都市と比べて低い評価になっています。東京都では現在、ナイトタイムエコノミーの推進事業として「プロジェクションマッピング促進支援事業」、「建造物等のライトアップモデル事業」等が多数実施されていますが、部分的な施策にとどまっています。

<東京のタイトタイムエコノミーに関する総合的なビジョン・戦略を提案>
文化・社会・経済の側面から夜の価値を捉えた総合的/包括的なナイトタイムエコノミービジョン及び戦略を策定することを提案しました。


■多摩・島嶼地域:障がいのある人も自然体験を楽しめるインクルーシブツーリズム

<自然体験はウェルビーイングに良い影響>
文部科学省の調べでは、子ども時代の自然体験は、長時間が経過しても、自尊感情や外交性に良い影響を与えることが分かっています。また英国の研究では、自然の中で日常的に過ごす時間がある人の方が、健康状態が良い、幸福感が強いと感じることも分かっています。

<障害者は自然活動がしにくい>
しかし自然活動やレジャーは、障害のある人にとっては障壁がとても多く、諦めざるを得ない非常に多くあります。
自然界は天然の凹凸が多いこともありますし、サポートする福祉人材は自然活動については専門外であり、一方で自然活動の専門家は障害については専門外ということで、自然活動の中における福祉的なサポートについての専門家がいないのも原因です。またサポートするための器具についても、まだまだ十分に揃っていません。

<インクルーシブツーリズムの創設を提案>
障害のある人が他の方々と一緒に、日常的かつ継続的に自然体験活動ができるようになるために、東京都版のインクルーシブツーリズム認証制度の立ち上げを提案しました。専門的な人材の育成インクルーシブな自然体験活動のできる場所の開発、そして特殊な機材の購入や開発に対する支援を求めています。

■東京都全域で統一的に使える地域通貨「東京Pay」創設を

<都内各地に増えつつあるデジタル地域通貨>
 都内の各地で、世田谷区では「せたPay」、渋谷区では「ハチペイ」などデジタル地域通貨の導入の流れが進んでいます
 こういう地域でのデジタル通貨が導入されている背景には、地域住民のニーズがあります。特に地域に根ざしている商店等では、キャッシュレス決済の手数料が負担になっていることや、デジタル地域通貨があることで地域内でお買い物する人が増えることで地域経済が活性化してほしいという願いがあります。また地域によっては、ボランティア活動等でもポイントを得られるなどの工夫によって、地域全体の活動にも寄与している面があります。これらのニーズに応えてデジタル地域通貨が生まれてきました。

<区市町村がデジタル地域通貨を作るのは負担が大きすぎる面も>
 
しかし、デジタル地域通貨にはシステム開発など予算面でも負担も大きく、区市町村の財政的には簡単ではありません。一部の区市町村では導入できても、真似ができない基礎自治体がほとんどです。

■東京都独自のデジタル地域プラットフォームの構築を

 そこで、東京都のデジタル施策として、地域のD Xと経済活性化話お支援する基盤整備が重要だと考え、東京都独自のデジタル地域プラットフォーム構築を、GovTech東京において推進することを提案しました。

GovTech東京は、東京都や区市町村等の自治体や民間企業をはじめ、東京で生活・仕事をされている方々を顧客と定義し、従来の都庁のデジタル化から領域を広げ、東京都の62区市町村のニーズに応じ東京全体のデジタル化の実現を目指します。東京都及び東京の区市町村、ひいては、日本のすべての自治体に貢献するため、東京都との協働体制で6つのサービスを展開していきます。

GovTech東京都について

デジタル地域プラットフォームでは、東京都独自のデジタル地域通貨「東京Pay」を創設して各地の地域経済を応援するのみならず、さまざまな施策を推進する上でも役立てて行くことができると考えています。

【環境政策に関する提案】

 東京都内のCO2排出量を部門別に見てみると、最も多いのが「業務部門」4割で、「家庭部門」3割、「運輸部門」2割弱と続きます。

■家庭のCO2削減:ゼロエミポイントを新規購入省エネ家電も対象に

  東京都では、「家庭部門」のCO2削減をするため、「省エネ性能の高い家電」に買い替えた場合に商品券等使うことができるゼロエミポイントの事業を推進しています。

「家庭のゼロエミッション行動推進事業」とは、設置済みのエアコン・冷蔵庫・給湯器・照明器具を、省エネ性能の高いエアコン・冷蔵庫・給湯器・LED照明器具に買い換えた都民に対して、東京ゼロエミポイントを付与し、ポイント数に応じた商品券とLED割引券を交付する、東京都が実施する事業です。(LED照明器具を申請した場合は、すべて商品券に交換します。)

東京ゼロエミポイント

今後、さらにCO2を削減するため、これまでは対象外となっていた「新規に省エネ家電を購入した場合」についても、ゼロエミポイントの給付対象にすることを求めます。

■運輸のCO2削減+物流2024年問題:家庭への宅配ボックス設置への助成を

「運輸部門」では、物流の2024年問題が4月に迫っており、物流面においての効率化が求められています。またCO2削減の観点からも、「再配達を減らす」ことの取り組みを進めるべきです。

物流の2024年問題
2024年4月から、自動車運転業務の年間での時間外労働時間の上限が「960時間」に規制されます。トラックドライバーの労働環境を改善する狙いがあるものの、ドライバーの収入減や、担い手不足など、物流業界全体にとって多くの懸念と課題が問題となっています。

都心部のマンション等では宅配ボックスの設置等が進んでいますが、多くの家庭には「宅配ボックス」がまだ設置されていません。再配達を減らすために、ご家庭への宅配ボックス設置への助成を創設することを提案します。

【防災対策に関する提案】

■「東京とどまるマンション」助成の拡大を

 東京都では都民の7割が集合住宅に住んでいます。災害発生時には、エレベーターでの閉じ込めが多数発生することや、「在宅避難」という感覚が強く「共助」が弱いという集合住宅ならではの課題があります。
 そこで東京都における防災では「マンション防災」を重要な視点として取り入れて、支援策の充実をこれまでも提案し、大幅に拡充してまいりました。しかしまだまだ十分でない中で、来年度は「防災資機材助成の更なる拡充」を求めます。

■地域の防犯カメラの"維持・更新”費用について助成拡大を

 東京都では、これまで地域の防犯対策を支援するため「防犯カメラの"設置"」について支援をしてきました。町会・自治会や、商店街等で防犯カメラの設置が進んできたところです。
 しかし防犯カメラの耐用年数があるため、多くの防犯カメラの"更新"時期が来ております。物価が高騰していることにより維持経費が増加したことや、コロナ禍を経て商店街の店舗が減少するなどの理由から、防犯カメラの更新費用が用意できずに困っているところが少なくありません。これまでの東京都の助成は、"維持や更新"の助成率が低く、町会自治会や商店街によっては、更新ができないケースができています。安全安心に暮らせる東京都のためには、防犯カメラの更新がスムーズにできることが非常に重要です。防犯カメラ補助金を、維持や更新にも使えるよう拡充をすることを求めます。

【多摩地域の提案】

■多摩格差を減らす:市町村交付金の大幅拡充を

23区と多摩地域との間に行政サービスに「格差」が生まれることを「多摩格差」と呼びます。私たちは多摩格差を減らすことがとても重要だとの観点から政策を進めてまいりました。そのために最も重要なのが「東京都市町村交付金」です。令和6年度の予算では市町村交付金の大幅な拡充を求めました。

東京都市町村総合交付金とは:
市町村が実施する各種施策に要する経費の財源補完を通じて、市町村の経営努力を促進し、自主性・自立性の向上に資するとともに、地域の振興を図り、もって市町
村の行政水準の向上と住民福祉の増進を図るため、予算の範囲内において、市町村に交付する。

■医療費の多摩格差がないよう「医療費助成」支援継続を

東京都では医療費助成について来年度まで東京都が全額補助を実施する予定です。助成率
の縮小をしてしまうと、医療における多摩格差が生じてしまいます。今後も継続的に支援を続けていくことを要望しました。

■多摩地域でも給食費無償化の支援を

東京都では23区全ての自治体が小中学校における給食費の無償化を表明しています。これに対して財政力の違いにより、多摩地域の市町村では無償化の動きが鈍いのが現実です。新たな「多摩格差」とならないように、国が対応をするまでの間、多摩地域においても給食費が無償化されるよう、対応することを要望しました。

■多摩都市モノレール線の早期延長を

以前からも求めてまいりました多摩都市モノレールの延長ですが、箱根ヶ崎方面については早期の実現に向けて要望をしました。また町田方面のルートについても早期に決定することを求めました。

■JR中央線のホームドアの設置促進を

JR中央線は、多くの利用者が日常的に利用しており、都心部と多摩地域をつなぐ人流において重要な線です。しかしホームドアの設置が進まず、人身事故が絶えず、遅延等が頻発しているのが大きな課題です。都民ファーストの会東京都議団では、JR中央線へのホームドアの設置促進について求めます。

以上が、都民ファーストの会東京都議団が、令和6年度の東京都予算に対して提案や要望した「重点政策」です。これらの政策について、確実に推進できるよう取り組んでまいります。またこれ以外の予算要望も多岐に渡ってさせていただいておりますので、以下のリンクからご確認いただけたらと思います。