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英語教師としての心の在り方

 今日のお話は、幸せなお話ではありません。私が嫌な気持ちになったことを書くので、素敵な一日を過ごしたい方は、読むのをお控えください。

 「英語ノンネイティブのAさんが、別の英語ノンネイティブのBさんに対して腹を立て、『あなたの英語は下手だ』と嫌味を言ってやった。だって自分の英語の方がうまいんだもん。」というお話を読みました。この言葉を発したAさんが、どうやら英語を教えているらしいということに、私は衝撃を受けました。
 
 強い言い方になってしまいますが、そういう考えをもっている人には、絶対に英語を教わりたくありませんし、同じ英語を教える者として、恥ずかしく思っています。

 以下に理由を述べます。

①相手を傷つけようという意図をもって発言している
②英語力を自分より上、下と評価している。
③ノンネイティブの英語を認める風潮があることを無視している。

①相手を傷つけようという意図をもって発言している

 傷つけようという意図をもって、英語についてけなすということが、理解に苦しみます。英語を学ぶのがどれだけ大変だったのかを知っているべき人なのに、「自分より下手」とジャッジして伝え、相手を傷つけようとする行動をとってしまうことに、人としての未熟さを感じます。自分が腹が立った時でも、言って良いことと悪いことがあると思います。

②英語力を自分より上、下と評価している。

 英語を教える者は英語が得意で当然ですが、大人の生徒さん達は全く別の強みをもってお仕事をしている人達です。例えばプログラミングのお仕事をしているけれど、英語は初心者という方もいるでしょう。その方の強みを無視して、英語力で自分が勝っているとおごった気持ちをもっていないか、心配です。たまたま今は、生徒さんに英語を教える立場になっていますが、本来は生徒さんも私達も英語を学び続ける仲間です。

 そもそも、英語力を高めるのに終わりはありません。母国語ですら、完璧にはなれません。そういった謙虚な気持ちをもつことが大切です。また、自分より英語ができるノンネイティブの方が存在するということや、英語ネイティブレベルでもアカデミックレベルまで目指したいなど、より高い目標を掲げて精進する気持ちに欠けていると思います。教育者であるならば、おごらず、比べず、淡々と自分の道を究めるべきだと考えます。

③ノンネイティブの英語を認める風潮があることを無視している。

 グローバリゼーションの進んだ現在、ノンネイティブの話すアクセントのある英語も市民権を獲得しています。世界の英語話者の中でネイティブはたったの約20%、残りの約80%はノンネイティブです。TOEICのリスニングにノンネイティブの英語が導入されたことも大きな変化でしたよね。
 相手のノンネイティブとしての英語を蔑むことは、自分のアクセントも蔑むことに繋がります。多様性を尊重できないというのは、英語を教える者としていかがなものかと思います。

 もうこのお話は終わりにします。次回はもっと幸せなお話か、英語のお話を書きますね。

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