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Semester 2 Week 16「マレーシアの大学の授業とその質」

今回は、マレーシアUCSI Universityの教育の質についてです。

結論から言って、UCSIのほうが日本の中堅私立大よりも教育の質は圧倒的に高いです。

日本の場合、国公立大なら学費と学生数の面から相応の教育を受けられますが、私立大となると年間120万円以上の学費を払っても、同学科の学生が多すぎるため、授業内で先生から一人ひとり丁寧に教わる機会はありません。

大学は研究機関だという意見の方もいらっしゃいますが、専門知識が皆無な学部レベルでそれを押し付けるのは無責任すぎます。少なくとも1~3年生のうちは高等教育機関としてしっかりとした質を提供し、4年以降(院含む)で研究段階へとシフトしていくべきです。

また、私立大には指定校推薦という枠が存在するため学生のレベルにばらつきがあります。自分を含め、受験の荒波を乗り越えてきた人たちは特にこの事実が自信を喪失させます。

しかし、海外に出てしまえばそんな薄っぺらい見かけ上の経歴は無視できます。一度社会に出てから大学に入学する人や、世界を旅するうちに自分に適性に気づいて精進する人たちもいて、浪人して大学を中退した人でも引け目を感じずに生活できます。

マレーシアの場合(ここでは私立大に限定します)、雑費込みで結果的に年間100万円は超えてしまいますが、教育内容は日本の中堅私大よりもはるかに充実しています。

日本の大学は期末試験に大きな比重があるため、授業にでなくとも単位を取得できますが、マレーシアの大学、少なくとも自分の通っている学科では前提として80%以上の出席が求められ、毎週出る課題(Assignment)をメインとして、小テスト、期末試験も大きな比重を持ちます。

しかしながら、課題は毎週Tutorialというマンツーマンの添削のようなものが受けられるため、待遇は良好です。いきなり難しい課題を学生に投げつけてそれ以降は放任主義という教え方とは正反対です。

講義は先生が投稿したYouTubeの動画を授業後に各自で確認する科目もありますが、何度も確認できるうえ、TEDよりも専門的な英語教材を同時に入手できることを考えると学費以上の見返りを得られます。

人数の面でも圧倒的に少人数クラス(約30人)で、WhatsAppのグループもあるため、いつでも先生や同クラスの人に質問をできます。

これまで、マレーシアの大学教育について述べてきましたが、このメリットを生かすためには、一人でコツコツと勉強する日ごろの努力が不可欠です。もしかすると卒業で得られる学位そのものよりも、その過程で得られる努力の結晶のほうが価値あるものなのかもしれません。

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