~大江千里~ 千里さんに恋をする!

心斎橋でのミニライブとサイン会の告知をTwitterで偶然知った時、心臓が高鳴り手が震えた。

『…嘘だ!大江千里さんにサインして貰える機会なんて一生無いはずなのに』

1991年
当時中学2年生
初めて恋をしたアーティスト

バラエティ番組のテレビ出演で番組最後ライブ映像が流れ釘付けになった

レンタルビデオ店でCDを借りてダビングする
「1234」「Red monkey yellow fish」
カセットテープにダビングして何度も繰り返し聞く

中学生はお金が無いのだ

そんな中学生に
叔母の友人が結婚を機に大江千里を卒業するので今までのグッズを一式全てを譲り受けるという幸運が舞い降りた

デビューから「Red monkey」までのビデオ、コンサートパンフ、会報、キーホルダー、エッセイ、写真集
ラジオ出演のカセットテープ、アルバム未収録曲

凄い!どれもファンだけあって美品で全て揃ってる

宝物を一気に手に入れ夢中で追いかけた

しかし残念ながら中学生はやはりお金が無い
ラジオ出演やテレビ出演を録画して見るという
文字にすると大変地味だがSNSの無い時代
雑誌を頼りに1人情報収集していた

いわゆる『中期』からのファンである
初めて買ったCDは「APOLLO」だった

こうして千里さんの曲は
多感な思春期から
成人して働き始めるまで
思い出を刻んで行くことになる

曲を聴くと夏休みの静な陽射しだけの廊下や
制服でギターを抱えて必死に歌う背伸びしてた
照れくさい思い出が再生されたり

初彼と歩いた震災前の神戸の阪急三宮の高架下が再生され甦る

大阪城ホールの後ろで遙か後ろで
届かなくても大声で何度もアンコールした

あの千里さんに会えるのだ

サイン色紙のレプリカを飾るほど

遠い存在、永遠の片思い人
会えるわけなどないと思ってた

何年も生活から離れていた音楽が
千里さんという存在がみるみる心にしみて

また恋をする

『めっちゃ私も若い時あってんけどなぁ、こんなオバハンなってから握手して頂き申し訳ない…』

そんな気持ちでサイン会に参加していたが
家に着く頃には中学2年生に心は戻っていた

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