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【考察】髭男の「Pretender」って片想いの曲?両想いの曲?

 お久しぶりです、Tomです。突然ですが、質問箱をはじめる事にしました。下のリンクから飛べるので、ぜひ質問送ってみてください!音楽について皆さんと語り合ったり、プライベートの事を話そうと思っています。

 基本Twitter(@aif50773)の方で答えていく予定ですが、面白い質問があったらnoteで上げ直そうと思っています。

 さて本題です。すでに質問箱で何件か質問をいただいているのですが、今回は、Official髭男dismの「Pretender」についての質問に答えていきたいと思います。

【質問】

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【回答】

 興味深い質問をありがとうございます。結論から言うと、自分はPretenderの歌詞に描かれている関係性に、敢えて名前をつけるなら「片想い」なのかなと考えていたので、「両想い」と捉える質問者さんの考えはすごく面白いと感じました。そこで、両想いという解釈ができるかどうか、歌詞を見直して考えてみました。

 まず、前提として僕はこの曲の本質的なテーマは「変わらない相手を想う気持ちと思い通りにならない現実の中での心の揺れ動き」だと思っています。僕はこの「思い通りにならない現実」の部分を相手の感情だと捉えていて、安直に「片想いの曲なのかな〜」と考えていました。でも、視野を広げて考えてみると、「思い通りにならない現実」って相手の感情だけじゃないですよね。僕は経験した事がないので分からないんですが、たとえ両想いでも「思い通りにならない現実」を変えられない事ってあると思うんです。例えば遠距離恋愛とか。そう考えると「両想い」という解釈もできるんじゃないかなって思います。

 これは歌詞にも表れていると思っています。

「もっと違う設定でもっと違う関係で出会える世界線選べたら良かった」
「もっと違う性格でもっと違う価値観で愛を伝えられたらいいなそう願っても虚しいのさ」

 歌詞にこの2つのフレーズがあるんですけど、後者のフレーズでは「思い通りにならない現実」は相手の感情であったり、性格や価値観の不一致で、分かりやすく「片想い」の状況が想像できます。でも、前者を見ると「思い通りにならない現実」は2人が置かれている客観的な状況なんですよね。それはさっき言ったように2人の物理的な距離かもしれないし、金銭的な問題かもしれない。あるいは「ロミオとジュリエット」みたいに家庭環境かもしれない。いずれにせよ、2人が想い合っている場面も想像することができます。でも、現実は動かす事は出来なくていずれは離れなくてはならない。ただ、そんな関係も美しい。そんな事を歌っている曲なんじゃないかって僕は思います。

 ただ、どんな解釈にせよそれぞれの聴き手が曲を聴いて感じたり考えたことの全てが正解なんだと思います。J-Pop、特に髭男の曲は歌詞がどれも抽象度が高いので、聴き手が自分の中で具体化(自分の状況と重ね合わせるとか)して解釈するという仕組みになっているんです。だからこそ、Pretenderは多くの人に刺さる曲になったんだと思います。

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