Wheel cloud(ホエール クラウド)

なんとなく 空を見ていた。

流れていく雲達の中には『亜種』とも言える モノ達があったりする。

先日の2連休。

私は 想い人に空を届けるべく あの赤い灯台に向かって 歩を進めていた。

その折『鯨のような雲』に 出会ってしまった。

ボーッとしていて 撮影を忘れる。

「見逃しちゃったなぁ…」

後悔とは裏腹な 満足感が 私を満たした。

もう2度と会えない『鯨さん』に 手を振る。

誰も見ていないので 思う存分 別れを告げてやった。

擦れ違っただけなのに『鯨さん』は 私の心を捕らえた。

それは 人同士でも 変わり無い事。

何故か 気になってしまう『人達』が 存在する。

無意識のうちに 視線を縛られて 通行人に『ごめんなさい。』そうなってしまう時だってあるだろう。

一期一会。

この出会いを 無駄にしたくないという気持ちが この出来事を 書かせる。

知ってほしいと 拡散したいのは『自慢』ではなく『感覚』。

自己満足の域を出ないモノに 人が惹かれることはないのだ。

誰かには感じられない『何か』があるから ついつい見てしまう。

感じとってしまう。

そこにあるのは『素顔の心』。

純粋無垢な心臓が1つあれば それでいい。

『鯨さん』は もう私の中に 足跡を残した。

その足跡を追うのではなく 噛み締めて 私は 新たな足跡を標したい。

それは『鯨さん』が居たという 確固たる事実になるのだから。

ふと思い出した『鯨さん』は 数日が経った今でも 私に思い出させる。

それは 例外なく『あなた』でもある。

苦しい時 傍にあって嬉しいのは『素顔の心』を持った『あなた』であることを 私は証明したい。

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