9割の人が知らない会社設立5つのポイント
はじめに どうして会社をつくりたいの?
行政書士になった私が真っ先に考えたのは、起業支援でした。
私は2013年6月まで、外資系起業で普通のサラリーマンとして働いていましたが、思い切って退職し、取ったばかりの資格である行政書士として独立することにしました。
なぜ独立したのか。私が行政書士を目指すことになったのは、2011年11月のことでした。
私が勤めていた会社が外資系になったのは、2008年のことです。それまでは、社名には財閥の名前が入っていて、そこで働く社員たちは「寄らば大樹の陰」とばかりに、安心して仕事をしていました。
安定しているという良い点もありましたが、やはり古くからある日本企業にありがちな、女性は役職に就けないという風潮がありました。特に私のような中途採用の場合、役職なんて夢のまた夢です。
もちろんそれでいいと、最初は思っていました。役職になんてつかなくても、やりたい仕事が出来ればそれでいい。そう思っていたのです。
気持ちが変わったのは、外資系の企業に変わった頃でした。
社名が完全に海外の会社名になると、役員や部長として、外国人が配属されるようになり、社内では当然のように「主任になるためにはTOEIC450点以上必要」などの社内規程も設けられました。
「これからは、英語は必須。女性の役職も増えるだろう」
そんな言葉があちこちで聞こえ始め、「これはチャンスかも!」と、私には思えたのです。その頃すでにTOEICは600点以上あったので、まずはこれを800点に上げようと勉強を始めました。
もちろん、そんなに簡単なことではありませんでしたが、2年かけて目標をクリアすることが出来ました。それもこれも、「昇格のチャンス!」という思いからでした。
ところが、会社だってそんなに簡単には変わりません。
「またTOEICなんて受けたのか!何点取ったって、女は役職なんて無理だぞ!」
TOEIC750点を取った頃、上の人からこんなことを言われたのです。まあ、そうだろうなとは思いました。
意外にもまったく悔しさはなく、こんなところにいつまでも居てはいけない、そう思ったのです。
そしていつしか外資化の波にリーマンショックが加わり、50代の社員たちは早期退職に手を挙げるよう、連日会議室に呼ばれ説得されていました。
特別退職金が提示される中、辞めたくなくても辞めざるを得なくなった人、辞めたいのに辞めさせてもらえなかった人、色々な噂が飛び交うのが日常となりました。
「この先、サービス部門はアウトソーシングされる」
会社が外資系になって真っ先に思ったのは、自分が携わっている人材派遣事業がアウトソーシングされる可能性が高いということでした。最初から危機感は持っていたため、違う道に進もうという気持ちは、少しずつ大きくなって行きました。
アウトソーシング化が始まったのは、2011年に入った頃だったでしょうか。分かりやすく言えば、リストラです。それも、200名のリストラという、かなり大規模なものでした。
そんな中、なぜか私が所属していた人材派遣事業部はアウトソーシング化を免れ、他の部署がリストラ対象となる中、私は1人だけ残ることになったのです。
「独立しよう!会社をつくればいいのかな?」
この発想、子供並ですが、そこで私が調べたのが「会社設立」というキーワードでした。 その時に出会ったのが、行政書士という資格だったというわけです。
「会社をつくろう」から「行政書士になろう」へ
ちょっと変わっているかもしれませんが、こういう経緯だったため、行政書士の資格を取り、独立した私は、会社をつくりたい、起業したい人たちを応援する活動を続けています。
実は自分でも会社をつくりました。
友だちと3人でつくった株式会社では、世の中の働き方を変える動きを作りたいと考え、ITも絡めながら、起業支援、個人事業主の支援をメインに活動しています。
実際に会社を作り、運営して行く中で、分かったことがたくさんあります。これを行政書士としての知識と併せてお伝えしたいと思いたち、今回「9割の人が知らない会社設立5つのポイント」をまとめました。
第1章 あなたの夢はお金になりますか?
第2章 会社にした方が信用される、は本当?
第3章 会社を作るには結局いくらかかるの?
第4章 資金調達と気になる補助金
第5章 会社は継続しないとダメなの? ~事業計画の立て方~
ぜひこれから会社をつくる方、会社をつくろうか迷っている方に、参考にしていただけたら幸いです。
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