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Jamboard の行方は?(3) ニュースサイトの扱い


ニュースサイトの扱いもいろいろ

Google の Jamboard についての発表は、各種のニュースサイトでも案内されていました。
ただ… 見ていると、その扱いにも二種類あるように感じました。

(1)米国のニュースリリースも反映しているもの

一つ目は、以下 URL の米国でのニュースリリースをもとに作成された記事です。

上記 URL をもとに作成された記事は、代替えとなるサードパーティ製アプリとして、FigJam、Lucidspark、Miro の 3つが併記されている形になっています。

これにより、現在の Jamboard を Google Workspace に統合されている FigJam、Lucidspark、Miroなどのホワイトボードツールに置き換えることを促しています。

Google が Jamboard の終了を発表。他のホワイトボードアプリへの移行を促す | HelenTech

Googleは、FigJamLucidsparkMiroなど、サードパーティー製のホワイトボードツールを2023年末から2024年初めにGoogle Workspaceに統合する予定としています。

Googleのスマートホワイトボード「Jamboard」の販売・提供が2024年後半に終了 - GIGAZINE

また、Jamboardに代わるホワイトボードとしてGoogleは、「FigJam」「Lucidspark」「Miro」などのサードパーティ製のアプリをGoogle Workspaceに2023年末から2024年初め頃に統合する予定だと発表している。

Google、Jamboardを2024年12月末までに段階的終了。教育機関が求められる対応は? - こどもとIT

(2)日本のニュースリリースから作成されたもの

一つ目は、以下 URL の日本のニュースリリースをもとに作成された記事です。

こちらは、移行先として日本のニュースリリースにあるように Figma/FigJam のみが記載されている感じです。

グーグルは9月28日(現地時間)同社のクラウドオフィススイーツ「Google Workspace」で同社が提供してきたクライドホワイトボードツール「Jamboard」の利用を12月に終了することを発表。あわせてFigmaが提供するクラウドホワイトボードツール「FigJam」の利用が可能になったことを発表した。

ASCII.jp:グーグル、自社製クラウドホワイトボード「Jamboard」を終了、Figmaと提携

米Googleは9月28日(現地時間)、Adobe傘下のFigmaとパートナーシップを結び、同社の無償ホワイトボードサービス「FigJam」を「Google Workspace」で提供すると発表した。日本でも利用できる。

GoogleがFigmaと提携、「Workspace」のホワイトボードは「Jamboard」から「FigJam」に - 窓の杜

恐らく、以下の 2つの理由から (2) のような解釈になったのだと思います。

  • 日本の Google が発表したニュースリリースには、サードパーティ製アプリとして FigJam(Figma)のみが案内されていた。

  • 同じタイミングで Figma Japan が以下 URL のように提携を発表。

日本では FigJam だけなのか?

FigJam や Figma を否定するつもりはありませんが、

  • 昨年 7月から先行して Google Meet との連携を行っていた Miro 

  • Figma/FigJam と同様に多機能なデザインツールとして日本国内でも普及している Canva

など、選択肢は FigJam だけではないように思いますし、それぞれの学校、それぞれの教師、それぞれの児童生徒が使用するアプリケーションを選択できてもいいんじゃないか、と思います。
※現実問題としては、児童生徒が保護者の同意なしに、サードパーティ製アプリの利用を開始するのは難しいのでしょうが…

同じジャンルのアプリケーションについて、全く同じ機能を提供しているわけでもなく、使い勝手が同じわけでもありません。「同じようなことができるんだから、○○○○でいいじゃない」ではなく、人によって使うアプリケーションを選択できていいと、わたしは思います。

今回の Google からのニュースリリースにはデータの移行ツールが提供される、とも説明されていますが、Jamboard は「PDF 形式でダウンロード」という機能も提供されているので、既存データで必要なものについては PDF で保存しておけばいいでしょう。

PDF 形式でダウンロード

これから作成するものについては、代替えとなるアプリで作成すればいいのではないでしょうか? 多くのサードパーティ製アプリは、Jamboard にはなかったような多くのテンプレートを提供してくれているものもありますから…

Miro と Canva 以外のサードパーティ製アプリも、Jamboard の代替えとなりうるのだと思いますが、以下 URL でもニュース記事として扱われているように、児童生徒が利用する Google Workspace のアカウントでは、許可されていないサードパーティ製アプリが利用できなくなるケースが組織によって発生する場合があります。

児童生徒のアカウントでサードパーティ製アプリを使用させるのであれば、

  • 必要に応じて保護者への同意を得る。

  • 実際に児童生徒のアカウントで使用できるかの確認。

を行っておきましょう。 ※後者は、公立学校の場合は、教育委員会などでなければ行えないでしょうから、時間的な余裕を持って対応した方がいいと思います。

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