見出し画像

「スーパーいく?」「買い物もう終わってるんだ」は子どもに伝わるのか?

「今日、スーパーいく?」
当時3歳だった娘が幼稚園の帰りに聞いてきた。
眼の前には娘をむかえにいく前に買ったスーパーのふくろ。

「もう買い物終わっちゃったんだ」
「スーパーいくの?」
「だから、買い物はもう終わったの」
「だーかーらー! スーパーいくの!?」
「いかないって、いってるじゃん」
「わからない!」

こんな会話をしたことがあったな、と本を読みながらふと思い出しました。
読んでいたのは「ちいさい言語学者の冒険:広瀬友紀著」。

「あー」とか「うー」とかしか言えなかった子どもが親や、おとなたちの話を聞きながら「ことば」を習得していく過程。その中で出てくる言い間違いや使い方の失敗がどうして起こるのかを言語学者の著者がわかりやすく、解き明かしています。

先に書いた娘とのコミュニケーションのすれ違い。
これは「間接的な表現」を子どもがどれだけくみ取れるのか、なのです。

「スーパーいく?」の返事に対して「買い物終わった」は直接的な返答になっていません。だって「いく」とも「いかない」とも答えていないから。
だけど、大人なら「じゃあ、いかないんだな」と文脈から読み取ることができるわけです。
この「間接的な表現」の理解は、個人差はあるのですが7歳くらいになると、大人同様に理解ができるようになるとのこと。

一方で、娘が言う「スーパーいきたい」は本当にスーパーにいきたいわけではなくて「お菓子を買ってほしい」という間接的な表現だったりするから面白いものです。

子ども達は、知らない単語を学んでいくだけでなく、こうした細かなニュアンスや、動詞の活用形を教えられるともなく推測して試してみて覚えていく。

改めて、「聞いて、しゃべってみる」それだけで言語を習得していくってすごいことだな、とわかります。

子どもと意思疎通するためには丁寧なコミュニケーションが必要

そう思うと、子どもとの会話はある程度「丁寧」である必要があるなと思うのです。その丁寧さはついつい「単語」だけに意識が向きがちで、やさしい単語に置き換えて話すことが「子どもに伝わる話し方」だと思ってしまう。

だけど、先のような間接的な返答ではなくて、直接的な返答を心がけるなど言い回しや伝え方も丁寧にしていくといいのかもしれません。


状況によって使い分ける言葉を教えるむつかしさ

さいきんの娘は「結構です」「遠慮します」を使うのがブーム。
どちらも「いりません」というニュアンスの言葉です。
でも「いらない」と答えるときと「遠慮します」と答えるときの違いを伝えるのが難しい。

今日も妻が娘に「お菓子食べる?」と聞いたら「結構です!」と言っていたり。僕たちから見ればとてもカワイイやりとりですが、こうしたコミュニケーションの中から彼女は新しく覚えた言葉を自分のものへとしていくのだなぁと感心します。


***

今日も、見に来てくれてありがとうございました。
自分も英語を勉強しながら、子ども達の言語をマスターしていく勢いには遠く及ばないなぁと。本当に、子どもってすごい。
ぜひ、また見に来て下さい。




最後まで読んで下さり、ありがとうございました! スキ・フォロー・シェアなどしてもらえたらとっても嬉しいです。 ぜひまた見に来てください!!