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【読書録】大原扁理さん著書「フツーに方丈記」を読んで

こんにちは、ともです。
大原扁理さん著書
「フツーに方丈記」を読みました。
方丈記とは、鎌倉時代に鴨長明さんという僧侶が書いた随筆です。
私は、この本で方丈記を初めて知りました。
とても驚いたのは、800年以上も前の人が書いたものなのに、
今の自分の心を知っているのかと思うほどだったからです。
なんだ、人間ってずーーっと昔から同じことで悩んでるんだ、と、
とても安心しました。
そして、結局どんな状況でも、
人間は死ぬまでは生きていくんだということです。
あたりまえですけど。
でも、その当たり前のことが当たり前に思えないんですよね。
だから不安になるんですね。
ずっと変わらずにとどまりつづけるものなんてないのに、
とどめようとして執着してしまうのですが、
よくよく考えると、そこまで執着するほどのことはあるのか?と、
読んでいると思えてきます。
せめて自分の事は自分でやるということ、
それだけでもいいのかなと思います。
そして、存在していることを肯定することなんでしょうね。
ただ、そこにあるだけでいい、ということです。
これって案外できてないんですよね。
優劣なんて本来はないんですよ。
けれど、人間って弱いので、
誰かと比べてしまうし、何かと比べてしまいますよね。
もっと広い目を持つことが大事ですね。
と、ここまで書いてきて、方丈記のラストは、
でも結局のところ何が良いかなんてわからないよねってことなんです。
なるほど、と思いましたね。
執着を手放す、ということに執着しているという、
一周回って同じ場所に戻ってきたような、
長明さんでも、結論わからないってことです。
800年以上前の人も、人生の答えがわからないと言っているんだから、
自分なんかがわかるはずもないので、
ということは、わからなくていいんでしょうね。
わからないままを受け入れるというか、
わからないまま移ろって生きていくってことですね。
扁理さんが訳した方丈記はとても読みやすくて、
随筆を現代風に言えば、ブログっぽいなと思いました。
一言で言うと、
鴨長明流ミニマルライフ☆ブログみたいな感じでしょうか。
なんか親近感湧きました。笑

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