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初版「勇気を持ちたい仲間への応援歌」 あらすじ連載【20】 再送


 皆様、いつも本当にありがとうございます。


 【20】授業の間の休み時間。


 私は、打ち解けたい一心で、中庭にいるクラスメイトたちに話しかけました。しかし、何度も皆の英語、私にとってはとても早口な英語を聞き返してしまいます。何度もです。しかも貧弱な語彙の持ち主である私は、皆との会話を続けることもできません。気まずい雰囲気が私を覆います。おそらく私だけを。


 すると、毎回のように私は静かにその場を立ち去ってしまうのです。時に会話の途中であっても躊躇なく、顔は引きつりながら。逃げるようにしてトイレに向かい、個室に入り、じっと授業開始のベルが鳴るのを待つのです。


 誰にも見つからないようにして。


 そんなある日、私は気づいてしまいます。


 「クスクス」。


 いつも通り、授業中、担任講師の質問攻めに合う私。アメリカ人の何倍もの時間を掛け躓き、よろめきながらの体を成さない英語。


 「クスクス」


 私は気づきました。教室の後ろに座る黒人女生徒が私の英語を笑っていることを。話す度に笑うのを。


 固まりました。


 「あーっ、イ、イエス... イン ジャパン、ウイー...」


 「クスクス」


 私は、固まりました。


 完全に一人きり


 そう思い込む自分を止めることはできませんでした。



 つづく...


 どうかよろしくお願いいたします

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