ホシノ

いろんなことに翻弄されています

前途洋々では決してないけれど。

30歳が来る。あと半年足らずでやってくる。

「歳をとるって、どんどん自由になることよ」と、人生の先輩に言われたことがある。
その自由を初めて感じたのは、20歳のころだった。現代アートに対して初めて、「これ意味わかんないね」と言ったとき。それまで、「『わからない』って言ったら、私が『わかってないヤツ』って思われるかも」と思っていて全部わかったふりをしていたから、現代アートは苦手だった。でも、1

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十年ひと昔とは、よく言ったもので。

久しぶりに巻いたマフラーが、まったく似合わなくなっていた。

高校1年生の秋に買ってから3年間毎年使っていたもので、なんとなく巻かなくなってからも衣替えのたびに存在は認識していた。気まぐれに巻いてみた感想は、“こんなマフラーだったけ”。姿見に写ったのは疲れたオーラのトンチンカンなオンナだった。

毎年少しずつ歳を重ねている。肌のくすみ、徹夜明けのダルさ、終わらない筋肉痛。そんなことでその事

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私にとっては何でもない日なんだけれども。

図書館のカウンター、今日のおすすめ本コーナーにサラダのレシピ本と俵万智の歌集が並んでいるのを見て、あぁ今日はサラダ記念日だと思い出した。

中学時代、感性は違うけど馬が合った友達が「今日はサラダ記念日だよ、七夕イブじゃないよ」と言っていた印象が強いせいで、毎年7日になってから、あぁ昨日はサラダ記念日だったなぁと思っていたので、当日に思い出せたことが漠然と嬉しい。

「図書館」と「サラダ記念日」の組

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花は毎年咲くのです。

桜のつぼみがふくらむころ、私は2匹の猫を思い出す。

これは、そのうちの1匹の猫の話。

春先から初夏を、うちの庭で過ごす猫だった。

父が花の苗を植えるころやって、日差しで温まった踏み石で昼寝をしていた。花が咲けば茂みの真ん中で「どう? 絵になるでしょ?」とでも言いたげに、こちらを向いて。食べこぼしがついているような口周りの模様と、眉間にシワを寄せたような柄のせいで、あま

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気合いが入っている日はバレやすい。

化粧が好きだ。「パリコレか」と言われそうな色使いも、人畜無害そうなナチュラルメイクも、どちらも。

キラキラしたカラフルなアイカラー、ふんわりとした色味のチーク、パキッと発色するリップ。どれもこれもが私を全力でわくわくさせる。

それは、クーピー色鉛筆60色セットの缶を初めて開けたときの、12色の水彩絵の具で際限なく色が作れると知った時のそれと、多分同じだ。

ピンクの化粧下地を塗って、黄味の強い

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