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主に後輩へのエール。

はじめに:このnoteはなんなのか。

8月31日を持ちまして、前職あずさ監査法人を退職しました。

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現職ニートです。
まさか昼からお酒飲んだりしてません。
あくまでイメージ画像です。
初めましての方向けに略歴を。
2016年11月会計士合格(大学3年生)
2017年2月非常勤入社
2018年4月正社員切り替え
2019年8月退職
あずさ監査法人の第2事業部(IPO)にいました。

退職に寄せて多方面の方からご連絡をいただきとても嬉しかったです。ありがたいことに後輩からは、「お話聞きたいです」とのメッセージが。

「実は現職にちょっと迷いがあって…」
「論文を受けて、これから就活するのですが…」

嬉しいんだけど、そんな大した話ないから時間もらうの申し訳ないです。それに久しぶりに会えるなら、私みんなの話の方が聞きたいし。
という訳で、後輩さんがよく質問くれる内容は、文章にしちゃえと。

言うなればこれは質問回答書、それもめちゃくちゃ長い質問回答書です。こんな長文書けんなら、どうして私卒論書かなかったんだろうと思った。

特に何を成し遂げた訳でもない、ただ最初の会社を退職しただけで、考え方も日々変わっていく23歳が書いたものだということだけ、ご容赦ください。

Q1:そもそもなんであずさに就職したの?

「なんであずさを辞めたの?」ってよく聞いてもらうけど、「なんで辞めたか」は「なんで就職したか」と繋がるのでここから。

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就活期間には監査法人以外の道も考えてました。

一般事業会社で全く学んだことのない業務に関わる道も魅力的だった。教えるのが好きで、通っていた資格予備校TACの講師もいいなと思ってた。

でも考えた結果監査法人へ。
A1:一番の理由は、大きな組織の動き方、動かし方を体感したかったから。

大きい組織がどんな風に考えてどんな風に動くのか、自分はその中でどんな価値を提供できてどんな評価を受けるのか、興味があって。
それをよく知るために、新人として自然ともらえるような業務だけじゃなく、法人運営に関わるような仕事がしたかった。その希望が一番叶いそうなのが監査法人でした。
例えば、リクルーターって法人全体で進める採用活動の一端を担う重要な役目で、監査をやりながらそこに関われるのが私にはとても魅力的でした。
結局在職中、リクルートから始まり法人業務にいくつも関わらせていただきました。希望通りで大感謝だし、おまけにあずさは法人への貢献をちゃんと評価してくれるシステムがある。そういうの大事だよね。

A2:もちろん、監査への興味もありました。

監査がどんなものか、勉強しながら想像していたものとどう違うのか、やったことないから全部わからなくて全部楽しみだった。そして、いつかどこかで実務を学ぶなら、ファーストキャリアがいいだろうと思った。
一方で監査スキルを身に付けるためにはそれなりの年数がかかると思っていたし、その印象は正しかったと入社後再確認。監査は面白いけど、私が人生で一番やりたいことではないので、十分な監査スキルの会得は目指すべきじゃない気がして…早期退職に繋がります。

ちなみにこの就職理由は、就活中にリクルーターさんや面接官の方にもそのまんま話してますね。

Q2:なんで辞めたの?

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FB投稿で「いつか話す」って書いたんだけど、結局よく聞かれるのでざっくり一部書きます。

A1:法人でやりたかったことが結構できたから。

色々な方のお心遣いや、幸運や、私自身の前のめりな姿勢によって、上記入社理由が思ったよりハイペースに満たされました。

A2:やりたいことがたくさんあるから。

音楽酒場みたいなコミュニティ作りも大好き、プログラミングも勉強中、前職のコンサル業も楽しかった、友達が一緒にやろうよと言ってくれる事業作りも盛り上がる、会計士じゃなければ舞台照明がやりたかった、教育にも昔から関心がある、奨学金作ろうとしてたの再開する余地はあるかな、最近は社会課題全体にもっと目を向けたいけどなかなか勉強する時間が取れないな、とか…

監査以外にもやりたいことがたくさんあるけど、監査法人では副業ができないので、一生勤めるイメージはできなかったし、一生勤めるのでないならあまり長期で勤めるイメージもできませんでした

A3:監査について相談できる人とたくさん出会えたから。

監査法人に入社してよかったと思う最大の要素が、監査法人の中にいる人に会えたことです。めちゃめちゃ優秀で素敵な同僚の皆様がいた。
これからも第一線で監査の腕を磨き続ける方はたくさんいる。監査のスキルは自分で持っていたらそりゃ素晴らしいけど、持っていなくてもこんなにたくさんの相談できる方がいるなら頼りにしよう、私は別の道に進もうと思えた。

A4:この20年くらいのインプットを一度整理する時間がほしかったから。

そう、つまりただニートになりたかった。思うんだけど、私たちニートのブランク長すぎません?私は長すぎる。最後にニートしてたのは3歳とかな訳です。もっと落ち着いて、インプットした色々を整理する時間が欲しかった。

例えばそんな理由で辞めました。

Q3:よくそんな思い切って辞められたね?

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これは意外な質問でした。
思い切った判断だとは自分で思ってなかった。

辞めるの早いかなとは思うけど、入社も退社も理論立てて考えれば自然だった。選択肢が一つに絞り切れると思い切りはあんまり要らない。

だからこの質問に対する答えは、「いやー?そんな思い切ったって感じでもないよー?」となる。
でもこれ聞かれるってことはみんなは思い切りが必要ってことで。
「退職するとき何に、どうして悩むんだろう?」と考えて質問を変えてみた。

Q4:「どこで働こう」を解消するには?

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周りの話を聞いてる感じ、「辞めたあとどこで働けるか」、これが一番の悩みっぽい。

一方の私は100%働かないつもりで辞めたので、前提違う説もあるけど。なんかほとんどの人がニートという道は全然考えないらしいね…。すごいなみんな…直前まで働いてたんでしょ、一回休んだらいいのに…。

それなら、確かに働ける場所、もしくは「どこかしらでは働けるだろうという安心感」があればいいのね。

A1:入社前に、いつでも帰れる居場所を持つ。そして誰よりも尊敬できる人と出会う。
若干学生合格者向きかもしれないけど、入社前にいつでも安心して戻れる居場所を持てると幸運。できれば、世界一尊敬する人の側にいられる環境だと最高だと思う

私にとっては学生時代のインターン先が居場所であり、その会社の社長さんが誰よりも尊敬する人です。

学生時代、会計士試験合格から大学卒業までの1年間、株式会社アクリアというコンサル会社でインターンをしていました。私の敬愛する社長平石さんは、TACで講師されてたこともあります。
この方の存在が、この会社の存在が、間違いなく退職する私の背中を押してくれた、…というよりかは支えてくれました。
私が路頭に迷ったら、きっと助けてくれる。その分、しなだれかかったりしないようにとは思っているけど。(誤解のないように書くと、退職の後押しはされてないです。全部勝手に自分で決めてからご報告しました。)

学生時代に自分の帰れる居場所を持てたことといい、一生ついていける大先輩を見つけたことといい、幸運としか言いようがない。
でもこの幸運、ある程度自力で引き寄せてます

学生時代、バイト先のTACで平石先生と出会って、「ぜひこの方のもとで勉強させていただきたい!」と思い、「平石さんの会社でインターンしたいです!」と直接お願いしました。当時インターン制度などありませんでしたが、私のお願いに応えてアクリアさんが制度を作ってくれました。

後輩のみんなにも、ぜひそんな幸運を引き寄せてほしい。自分の居場所や尊敬できる人に出会うためにぜひ動いてほしいです

私もこの幸運を後輩にお裾分けしたいといつも思ってます。先輩に会いに行くときとかよく後輩にもお声がけするのは、こういう一生モノのご縁がどこかで見つかるといいなと願ってのことです。

A2:いつでも自分個人の価値を意識する。

この一節特に偉そうすぎて辛い。でも私が本当にできてたかは別として、こういう意識は間違いなく大事だよねって話。

というのも、アクリア以外にも、辞めたあと誰かしらからお声がけいただけるような気はしてた。
お声がけいただける気がしていたのは、私の楽観性だけでなく、会社員時代にも私個人に興味や信頼を向けてくださる方にたくさん出会えたから
そんな出会いを持てたのは、自分なりにだけど、自分個人の価値を意識して働いてたおかげかなと思う。

例えばクライアントさんと話すときでも、場面によっては「あずさの会川」じゃなくて「会川智華(あずさ所属)」として話せることがある。
あとは転職活動までいかなくても、在職中から外部の方のお話伺う機会は積極的に参加してて、そういう場でもやっぱり個人として見てもらえるよう意識してた気がする。
そうやっていろんな会社さんのいろんな方とお話ししていると、「いつか辞めたらぜひうちに」と言ってくださる方も時々いらっしゃる。具体的には、多分10社くらいはもともとお誘いを頂いていた。なので、アクリアほど確かな居場所ではないけど、必死で頑張れば仕事は見つけられるだろうなという根拠はそれなりにあった。
結局、退職報告から1日で15社くらいの方からご連絡をいただきました。皆様お忙しい中で、本当にありがたいことだなと思います。今はまだ在職中のプライベートの積み残しを消化してて、これからお話伺う方も多いです。めっちゃ楽しみ。

Q5:ここ数年何やってたの?

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「なんかいつも色々やってるね」と言われ続けたこの2年7ヵ月。実際何やってたんだっけ??記憶力悪すぎて既に全部は思い出せない…。

A1:あずさでやったことを大小構わず列挙するとこんな感じ。全部楽しかった。

監査…金商法2社、会社法1社、準金4社とか
リクルート…2年間、主に慶應出身の方向け
働き方改革…事業部内の改革推進チーム所属
営業…先輩に同行したりイベント出席したり
社内研修企画…若手向けのIPO研修を企画
新人応援フォルダ作成…暗黙知の表出化挑戦
キックオフ登壇…あずさ全体向けパネディス

A2:あずさ以外で思い出せるのこんな感じ。

音楽酒場…音楽好きが集まるコミュニティ。
奨学金設立…友人たちと準備、今は中断中。
青年部…前期は貢献できず、今期復帰した。
全会連…会計士の学生団体が一般社団化したもので、理事やってます。主にユメオトという、活躍する若手会計士の宿泊イベントを統括してた。

A3:ちなみに学生時代はバイト戦士でした。
会社入ってからはなかなかできないことを経験できるので、学生合格なら非常勤よりバイトの方がおすすめ。個人的見解では、非常勤でやることは入社後いくらでもできる。

・コンサル(アクリア)
・監査(あずさ、SCSシンガポール)
・飲食(マンダリンオリエンタルでバンケット)
・記帳代行(医療系ベンチャー)
・教育(TACチューター、簿記2級個別、家庭教師、小中学生個別)

Q6:今何やってんの?

音楽酒場招待状

「音楽酒場って何やってるの?」って質問もよくもらいます。気になったらSNSぜひ見てね。

退職から早2週間。いやほんと何やってるっけ?
いつもパッと答えられなくて、スケジュール帳見返したらこんなんだった。体感時間使ってる順。

・このnote書く ←そう、このnoteに今日までめちゃめちゃ時間使ってた
・音楽酒場の準備
・友達とごはん
・単発でお引き受けした案件
・部屋の片付け
・Netflix
・お仕事紹介のお話を伺う
・カラオケ
・リディラバツアー

Q7:チャンスを掴むためには?

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「どうしたらそんな色々やらせてもらえるの?」

昔から、最終的に一番聞いてもらうのがここなので、「え、どうしたら…?」と自問することが多いです。こんなん説明すんのめちゃ恥ずかしいけど、「え〜そんな色々やってないよ〜」以外の回答を絞り出してみた。

チャンスは自分で掴みにいくこともあるけど、周りの方から与えてもらうことが圧倒的に多いです。ならどうしたらチャンスをもらえるのか

チャンスをもらえるって、何かチャンスがあるとき、例えば新しい案件に人を呼ぶときとかに、自分の存在を最初に思い出してもらえて、声をかけてもらえるって状態
「あの子にやらせてみたいな」「あの子に声かけてみようかな」「きっとあの子ならやりきるだろう」「あの子なら喜んでやるだろう」って。

それって、印象的かつ期待・信頼されているってことだと思う。そうなるためにはどうするか。

A1:質問力を磨くこと
誰かのお話を伺うとき、真剣に拝聴するのは大前提として、より深いコミュニケーションを生むために大切なのが質問力だと思います。
適切な質問は、あなたの真剣さとか、理解力、前提にある価値観などいろんなものを一気に乗せて相手に伝えてくれる。

A2:発言する姿勢を保つこと
会議でもディスカッションでも、同僚との会話でも。あなたの存在価値を認識してもらうために、発言する姿勢は重要です。
発言することで、もちろんあなたの思考力や創造性も発揮されるし、発言する姿勢自体があなたの主体性を表現してくれる。

ちなみに、「よくそんなに発言できるね」というコメントもよくいただくのだけど、これについては思うことが多すぎる。結論、発言すべき、絶対に。
例えば「私まだ若手で、偉い人の考えてることよく分かってないので発言できないです。」という姿勢をよく見かけます。言ってることはわかるけど、私の考えでは、まだよく分かってない若手の意見だって当然に重要で必要
だって、よく分かってないからこそ気が付けることとかたくさんあるし。自分が偉い人だったら、若手の感じてること全部率直に教えてもらって、直せるとこ全部直したいし。自分が今感じてることって、いつか後輩も感じることだと思うし。
それに、職場の状況を理解して、納得して働けるようにするのも職場の任務だと思うから、「何にも分かってない癖に意見を言うな」という態度の偉い人がもしいたらその発言は的外れだと思う。(そんな人は見たことない。)「若手の意見には興味ありません」なんて職場だって、絶対やばいじゃん。
まぁ、若手の偉い人に対する忖度はわかりやすい一例に過ぎないけど、とにかく、TPOを選びつつも感じたことは積極的に発言すべきだと思う。
加えて言うと、意見言う人と言わない人って、組織への貢献度全然違うと思いませんか?同じ機会をもらって働いてるのに職場にフィードバックくれないなんて勿体無いし、意見くれない人に重要な情報共有しても手間かかるだけだし、人狼だって全然発言しない人は最初にさよならされがちじゃないですか。ちょっと偏った私見かもだけど、そんなこんなで発言は超重要だよ。

うん、ここだけ長すぎるね。自論展開すごい。
でも実際、私の尊敬する方々は、無知な私の意見に耳を貸してくれる。あなたがついていくべき人なら、あなたの発言をきっと歓迎してくれるよ

A3:自論を持つこと
じゃあ、質問とか発言とかってどうしたらできるようになるのさ?その一番の近道が、自論を持つことじゃないかと思う。普段の思考があってこそ質問が浮かぶし、持論があってこそ発言できる。そして自論を育てるためには、考え続けること、自分に問い続けること

ちなみにテーマは何でもいい、というか考えて無駄なことってそうない。例えば「自分は将来どうなりたいのか?」「何のために働いているのか?」そして、「それはなぜ?」を、必要なだけ繰り返す。
自分から遠いテーマを考えれば視座が高くなるし、自分に近いテーマを考えれば自分の人生がくっきり見えてくる。

A4:貢献を望むこと
質問も発言も、チャンスを掴もうと意識してやるのが基本じゃない。自分の所属する組織に貢献したいと思えば、自然とやらざるを得ないはず。
「自分に何ができるか」という問いを意識し続ければ、視界に入るものや考え方、とっさの判断や行動も、少しづつ変わるはず。

おわりに:楽しむ才能がありあまる。

ニート名刺

そう、ニート名刺作ったの!お気に入りです。

さて、長々と失礼しました、現場からは以上です。てかやばいよね、「時間もらうの悪いです」から始まってこの長さよ。それでも全文読んでくれた方がいたらありがとうございます。

ただの23歳としては、なんだか偉そうにいろいろ書いてて辛いけど、それでもこれは後輩へのエールだ。

何事も楽しむ能力がずば抜けてる会川、受験もバイトも就活も、学生も会社員も楽しかったです!
あなたもそうでありますよう。
皆様に幸あれ。


サポートとても励みになってます、ありがとうございます! ともか