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”感性Artメソッド・コーチ ~お茶と心の専門家~  ”金澤木綿(かなざわゆう)さん

「人がその人らしく進んでいけるようになっていく気づきの瞬間を見るのが私の喜びです。そういう場創りをしたい」という、かなざわ ゆうさんに
お話を伺いました。

金澤木綿(かなざわ ゆう)さんプロフィール
出身地
:岐阜県
活動地域:静岡県、京都府 他
経歴:25歳で日本茶に興味を持ち、東京から静岡へ移住。問屋・小売・農家で経験を積みながら、世界から見ても稀な日本茶の魅力を独自で学ぶ。39歳で感性Lab.で「心」に意識を向けた感性Artメソッドを身に付ける
現在の職業:感性Artメソッド・コーチ、お茶と心の専門家。お茶と感性Artメソッドで、心イキイキと心豊かに暮らすお手伝いをしている。
座右の銘
日々是好日」良いことも悪いことも何かあっても茶話の一つだと思える自分でいたい。

お茶は場づくり!

Q.どのような夢やビジョンをお持ちですか?

かなざわ ゆうさん以下、かなざわ 敬称略):今の状態が夢そのものです。だから、今やっていることの精度を高めて、認知を広めていきたいです。夢が特別なことにはなっていないという感覚で今います。
そういった意味で、もっともっと日本茶の魅力を伝えていきます。場をつなぐことがお茶を介したコミュニケーションだと思っています。
どんな場づくりをしていくか、どんな思いで場をつくるのか、どういう風に人をお迎えするのか、そういう目に見えないコミュニケーションの場づくりを楽しみ、魅力を感じ、そういう場をつくってくれる人が増えたらいいなと思います。
 本質的な理解をしないままだとそのものに踊らされてしまいます。お茶は場で消費するだけのものではなくて、場をつくる道具であることを通して、本質的な事を見極める人を増やしていきたいです。そのためには一つのものをどんどん追求し、自分が本質的に「良し」とするものを知っておいた上で、行動はチャレンジすること。そうすることで人は活き活きし始めて、強くなります。
途中で時々心が折れそうになるかもしれないけど、最後は自分の心が折れないでやりきるためのしなやかな軸や力、そういうものを手に入れていく人達が増えたらいいなと思います。
その人らしく生きているという人の気付きの瞬間を見ることが私の喜びです

自分がいきたい方向は「自ら知っていた!」と気づいて欲しい

Q.夢に向かって今どんな目標、計画がありますか?

かなざわ:二つあります。一つ目は、私の軸足となる「感性Artメソッド」を多くの人に暮らしで活用してもらうこと。自分でも気づいていない可能性をみつけて一歩踏み出していく勇気や、自分を攻撃しないで失敗を糧にする知恵や柔軟な思考を身につけてもらうためのサポートをどんどんやっていきます。

もう一つは、お茶を使ったマインドフルネスです。これはお茶を淹れて飲むことで、今の状況や自己理解を深められるもので、これからは「お茶瞑想」という形でやっていこうと思っています。

記者:「お茶瞑想」とは何ですか?

かなざわ:「お茶瞑想」はセルフコーチングになります。自分で自分を引き上げたり、自己理解をすることで、今の自分を把握する時間を持てるようになります。
お茶を一杯淹れることで今の自分の状態が観えてくるのです。心がざわついているな~とか快適な状態の自分だけではないけれど、その時の今の状態を感じきることです。
その状態を客観的に受け入れ、自己理解をしていくことで、自分との一期一会ができます。例えば、今私は快適な状態ではない、イライラしている、私さえ我慢すればここをぐっと切り抜けることができる。その様にありのままの状態に気づけます。客観的に自分を見る力をつけるとドツボにはまらないです。その方が絶対的に生きていくのが楽になります。自分の感情に自分の行動が引っ張られないのです。
茶瞑想は、企業研修になるまで内容をつくっていきたいです。

記者:その他に計画はありますか?

かなざわ:はい。オンラインでお茶の場を開催しようと思っています。
リアルなお茶会は、時間や場所に縛られるため、海外に住んでいる日本人や外国人の方を対象に、国やエリアを越える動画を使って発信していきます。リアルなお茶会は時間や場所に縛られます。私は長い間、誰かのためではなく、自分のためにお茶を淹れて欲しいと思ってきました。私はお茶という液体の美味しさよりも、お茶を淹れるという行為に重きを置いています。そのプロセスには、自分を素直にするためのシンプルな動きがつまっていると思っているからです。お茶を淹れることによって、自分を労る、大事にする力をつけたら、色々あるけど明日もがんばろうと、思えるようになると思っているんです。やっとその形で自分を表現できるようになりました。
 また、今年やりたいことは、京都で五感を刺激するツアーです。京都という素材を使って、テーマを持って過ごすことで、観光を通して自分の気づきを持ち帰ってもらいたい!そして、自分たちの気づきを個人にも、企業にも提案していこうと思っています。自分の人生に対して、みんな最前線にいる

Q.そのための活動指針、実践行動をお聞かせください。

かなざわ:仕事としての一番のメインは「感性Lab.」です。心の在り方一つで観える世界が変わります。Art思考で、自由に人生のシナオリを描くためのプログラムを行なっています。これはArtコーチングという手法で行っているので、自分が感性Artコーチングを受けて自分の成長を実感出来ると自然に、人の成長もサポートできるようになっていきます

私は「感性Lab.」を通して、人の心のメカニズムというのをつくづく理解しました。お茶にしても、感性Lab.にしても、どちらも体を動かして五感で気づかせることができます。「私はこう思っている、それじゃ、どうしたい?」ということを自分で気づきます。外から刺激を与えることで、自分が行きたい方向性を自ら知っていたのだと気づいていけるのです。

 自分の人生に対して、みんな最前線にいるから明日何があるかわからない不安があります。でも一歩踏み出す勇気、困難なことが起きたときに糧にして乗り越える力、そして、しなやかな柔軟性、そういう変換能力を持っている大人をどんどんふ増やしていきたいです。
そこが変われば周りへ影響してどんどん変わっていきます。人がその人らしく進んで行けるようになるのを見たいです。その気づきの瞬間を見るのが喜びです。そういう場創りをしていきたい。
自分にとっての宝を見つけていくこと、自分の人生に納得しながら進むことをしています。

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日本はどんな国?

Q.そもそもその夢やビジョンを持ったきっかけは何ですか?

かなざわ:18歳の時に実家を出て東京の大学に入学し、バックパックで海外を周りました。海外の人に「日本はどうなの」と聞かれると、自分に軸となるものが無いことに気がつきました。
「日本はこんな国だよ」と日本人なのに言えるものがなく、日本がどんな国か語ることができなかったのです。
 当時の私は大学で社会心理学を学んでいましたが、相手と本気で語れるものが何もありませんでした。
帰国して「日本ってどんな国?」と思った時に、「日本ならお茶!日本の文化だ!」と思いました。
お茶に興味を持ったのも理由が二つあって、一つ目は当時、付き合っていた彼氏のお母さんに、私が鉄瓶からそのままお湯を注いだ時に、びっくりしたような顔をされました。お母さんは湯冷ましをしてからお湯を入れるものと思っていたら、私が直接熱いお湯を注いだのでびっくりしたのでしょうね。その顔をみて、そこに何かあるのか?と興味を持ちました。

もう一つは同僚と話をしていた時、まさに煎茶である、緑茶を手にしながら「私は、緑茶を飲んだことはあるけど、煎茶を飲んだことがないんだよね~」という発言にびっくりしました。「煎茶という言葉はすでに知られてないんだ、それならば自分より若い人は、もっとお茶のことが分からなくなるだろう」って思いました。それならば自分が知ればいい!と思いお茶について勉強しようと思いました。
そうは思ったけど何を勉強すればよいのかわかりません。親戚含めてお茶に関するご縁が全くなかったので、当時読んでいたお茶の本の著者に「私はあなたの本を読んで、こんなにお茶のことが好きになったので会いに行きたい(どうにかしてほしいというくらいに)」とアプローチしたら、「会うならここに」と、全国のお茶の問屋や生産者さんへの紹介状を頂きました。それを持って九州まで周り、最終的に「そうだ!静岡だ!」と思いました。そこから問屋、小売店で働いたりお茶の栽培製造現場である農業研修に入ったりしました。

 さらにお茶に関していうと、紅茶や中国茶の講師業などいろいろなことをする中で、教えるとは何だろうとずっと考えて、一回全部やめてやる!となるくらいまで混迷しました。
茶道を始めてその世界が一番好きになりましたが、茶道は型にとらわれていると思いました。道具が大事であることに疑問を感じ、そこに葛藤があったのです。
お茶会というのは、結局場づくりをしているのです。どんな話をしているのかが大事だと感じました

そして一般の人に茶道は、敷居が高いと思ったので、どうやったら茶室に行かず茶道の様な特別感でもなく、日常の15分の中にこの茶室という空間を取り込んで表現できるのだろうかと考えるようになりました
その世界観が感性Lab.の岡田裕之と出会うことで、新しく開拓できていったのです。

自分のアイデンティティーを持つこと

Q.そのことでの発見や気づきはありましたか?

かなざわ:人が興味を持たないような身近なものを、私はすごく面白いと思っています。人が興味を持たないものには、本質的なものが隠されてるいと考えています。その本質的なものは、無意識レベルで自分のアイデンティティーとつながっていますが、改めて意識をすることが生きる上での安心感につながります。
例えばアメリカ人は自分のルーツを知りたがります。それは安心できるからです。日本人は日本に住んでいるけれど、ルーツを把握していないから不安定なんです。日本という土地に住んでいるけど、日本って何?という感じです。
日本は「こういう国で、こういう風に暮らしているよ。こういう価値観を持って私たちは暮らしているんだ」という空気の様に感じていることを客観的にして、味わっていくことを経験されるといいなと思います。
私はお茶を通してそれを知りました。

好奇心!負けん気!!行動の自由!!!

Q.その発見や出会いの背景には何があったのですか?

かなざわ:私は好奇心がないと枯れてしまうんです。知らないことを知る、食べたことがないことを口にする、経験したことがないことを経験する楽しさがエネルギーになっていきます。
それが欲望になりもっと経験したいと思うようになります。ただそんな好奇心が一時枯れた時がありました。
経済活動がうまくいかず、生活のためにお金を稼がないといけないという現実と、自分の好きなことを追求したいという相反する思いに悩み、苦しみました。
何をしていきたいのか考え、好きなことを諦めきれるか、諦めきれないかすごく葛藤をして、そこを抜ける経験が肥やしになりました。その困難を乗り越えていく力は自分の中から湧いてくることを確認できました。

記者:もともと好奇心は強かったのですか?

かなざわ:そうですね、もともと物凄く好奇心と負けん気も強かったです。
若い頃は、人にできて自分ができないのは許せませんでした。ただ、人と競うと自分をマイナスに引っぱってしまうので、今は昨日の自分と比較するようにしています。負けん気も好奇心も私の中では一緒です。「なぜ、できないのだろう? なぜ、分からないんだろう?」と掘り下げて探っていきます。
そうやって、好奇心と負けん気の強さを自分の成長のために活かします。自分の才能を理解して、活用していくのです。

記者:今は生き方のモデルがいない時代ですよね

かなざわ:情報がありすぎて価値観が多様になってきているが故に、ある意味自由な時代ですが自分軸がないと混乱もしますね。頭でっかちになる前に、やりたいなと思ったら、自由に行動してみるといいです。
転ばないとわからないです。その時に知恵がつきます。それが蓄積されていくと年を取った時に味が出るのではないかと思います。

Q.最後に、読者の方へメッセージをお願いします

かなざわ:自己を理解する事が大事です。言葉になる前の思いや本音を理解し、キャッチしましょう
自分がどう生きたいのかを浮かびあがらせることです。心を押さえないで、楽になれたらいいなと思います。どんどんトライして失敗を糧にして欲しいです。命あるだけで儲けもん、生きていられることは幸せと今は思えます。ただ、そう思えない人も今いるというのもわかります。どちらも選べます。
長い人生 楽に生きられる自分になってください、それはできることだと伝えたいです。

記者:かなざわさん、今日はお茶と感性の新しい世界を知る事ができる貴重なお話をありがとうございました!


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かなざわ ゆうさんに関する情報はこちらから

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人生シナリオを描きなおす・感性アートメソッド
https://kansei-lab.com/

お茶を介して対話する・お茶うけ屋
http://ochaukeya.com/

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【編集後記】
 今回インタビューの記者を担当した森と小畑です。お茶を通して、日本の可能性だけでなく人の可能性まで開花出来ると感じました。また、一言一言がとても確信的で、何度も感銘を受けました。かなざわ様の益々のご活躍を心より応援しております。


この記事は、リライズ・ニュースマガジン ”美しい時代を創る人達” にも掲載されています。
https://note.mu/19960301/m/m891c62a08b36


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