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私の葛藤

フットサルを続けるべきか葛藤している。

私は現在兵庫県1部リーグのチームに所属している。所属して9年目に突入するところだ。

私は小・中とサッカーをしていて、高校は文化部、大学ではフットサルサークルに入っていた。大学を卒業して最初の職場ではなにも運動しておらず2年ぐらいブランクがあったが、転職して今の職場に入ったときに先輩に出会い、チームに入れてもらった。

最初は遊びでフットサルができたらいいなと思っていたのだが、入ってみると兵庫県1部リーグのガチのフットサルチームだった。
2年もブランクがある私にはかなりきつい練習だった。

しかし先輩達はみんな優しく、フットサルができることに感謝しながらなんとか続けてきた。

リーグ戦は5月頃から開幕し、1部リーグ所属の約12チームほどで総当たり戦を行う。月に1~2試合が組まれており、12月頃にシーズンが終わるといったスケジュールだ。
総当たりで順位を決め、上位2チームほどは関西リーグという上のリーグへの入れ替え戦に挑戦できる。逆に下位チームになってしまうと、兵庫県2部リーグへの降格となってしまう。
なので、1試合1試合大切に全力で戦わなければならない。

こんなガチの試合に私は出られるわけがない。
フットサルの基本的な動きや、チームの戦術についていけない私は本番では出る機会がないのだ。
出られるとしたら格下相手に点差が開いて勝っているときだけだった。

でも私はそれでよかった。自分がビビりながら試合に出て自分のミスで失点でもしてしまったらと思うと、出る自信がないのだ。
そんな私でもベンチで試合を見ていて、味方が点を入れたときや、勝ったときはすごく嬉しかった。チームが勝つということだけで満足していた。


何の活躍もできないまま2年が過ぎた。
しかし、3年目に突入したときある試合で私の公式戦初ゴールが生まれた。
その時のゴールは鮮明に覚えている。
見方が逆サイドから蹴ったシュート性の速いボールに合わせ、私がゴール前に滑り込んで決めた。キーパーはまったく動けず、完璧なゴールだった。

スポーツをしていると「ゾーン」に入るときがある。このゴールはまさにゾーンに入った瞬間だった。
味方が逆サイドからボールを蹴る瞬間、周りの動きがゆっくりに見えた。そして心の中で「これは決められる」とはっきり思ったのだ。
見方がボールを蹴ってから私が滑り込むまで1秒も経たないほどのスピードなのに、はっきりとこのゾーンの感覚を覚えている。


こんな最高のゴールはあったものの、その後も私はなかなかチームについていくことはできなかった。
私の選手としての成長は1年に1歩ずつと言えるほど遅い。7年目頃からようやく少しだけ自信がついてきたが、
毎年シーズン終了になる頃にはもう引退しようという気持ちになってしまう。毎年フットサルを続けるか葛藤しているのだ。

そして8年目が終了。チームは降格の危機だったが、なんとか1部残留。
プロではないので、みんな仕事と家庭を持ちながらあくまで趣味として続けている。怪我で離脱している選手や、家庭の影響でなかなか練習に来れない選手がいる。チームは良い状態ではなかった。

私も今シーズンが終わる頃に膝を痛めてしまい、なおさら引退を意識していた。

しかしそんな私に先輩から「自分もいつまで続けられるかわからないから、やれるとこまでお前と一緒にやりたい」と言って頂き、なんとか続けようと決意した。

やるからには活躍できるように頑張ろう。






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