「信越新幹線」構想調査は妥当か
この時期になると国をはじめ自治体の新年度予算が明らかになります
交通関係に興味のある私は、出身地新潟県が打ち出した、上越新幹線と北陸新幹線の間を結ぶ鉄路の高速化について調査費用が計上されたことに目を引きました
新潟県の長岡と上越市を結ぶ高規格鉄道、昔の整備新幹線計画の基本計画路線の信越新幹線に該当するもので、北陸新幹線の開通により分断された新潟県下越、中越地区と上越地区のアクセスを改善、北陸新幹線と直通し、将来的には羽越新幹線も結んだ日本海新幹線の結節点となる、非常にスケールの大きい構想になります
しかしながら、現状に新潟市〜長岡〜上越という新潟主要3都市を結ぶ鉄路の乗車人員は高いといえません
郵送密度は見直し議論の2,000を超えているとはいえ、新潟市から上越まで通しで乗るのは少数と推察されますし、現に特急しらゆきも1日4往復という有様です。実家が信越線の側で、しらゆきが通過するのを帰省の際に見るのですが、始発の新潟駅を出たしらゆきの車内は閑古鳥なのが現状です。新幹線を基本とした高速鉄道を整備するには現状でも特急が1時間に2本、最低でも毎時1本特急が走るくらいの需要が必要なのではないでしょうか
今回の調査予算計上には、国交省出身で、交通インフラの整備に積極的な花角知事の意向が働いていると感じます。しかしながら、実現の見通しのつかない構想に数千万の費用をつけるのはいかがなものでしょう…。しかも委託先はおそらく首都圏のシンクタンクで、貴重な税金が県外に流出するので新潟県の為にもなりません
鉄道や乗り物が好きな立場で言えることではないかもしれませんが、人口減少や過疎化の地域が拡がる新潟県の現状に合わせた交通政策に貴重な税金を使って欲しいものです。ただでさえ新潟県の財政状況は悪いのですから…
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