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フィールド活動の記録

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野外での活動を記録していきます。
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#道東

#9 「近くて遠い斜里岳trip 出会いとメンバー編」 2022.2月

構想2年。 ようやく実行まであと数日のところまできた。 斜里岳の懐に約5日ベースを張り、まだ見ぬ斜面に1本のシュプールを刻む計画。アプローチの長い斜里岳では日帰りや1泊〜2泊だと行動範囲は限られる。だからこそと綿密な計画とスケジューリングが必要だ。 リサーチする限り、初の試みではないかと思っているがどうなのだろう。  昨年は実現までもう少しだったが、相方の急な予定変更によりあえなく断念。しかし、そのポッカリあいたスケジュールに思ってもみなかった別な予定が入り込むというミラク

#8 「厳冬斜里岳北西尾根」 2022.2月

1日目 定番となりつつ遅刻をかまし、もはや予定どおり予定を遅らせる。 「今日は明るいうちにつけばいいし」という気の緩みだ。このクセ直さねばならない。  まずは林道をつめる。約4.5km。ここが核心部といってもいい。あまり楽しいものではない。おまけに右往左往してまっすぐ歩かない謎の先行者トレースも我々の精神を追い詰める。きっとウサギの真似ごとでもしていたのだろうと思うよりほかない。  降雪結晶が美しい。それくらいが癒しといってもいい。それが林道の恐ろしさだ。  苦痛とは言

”神の山” 摩周岳で思うこと

NHKさんの取材としてカムイヌプリへ。  標高857m。第一展望台を登山口として山頂まで約7km(往復約14km)(黄色の線)西別岳登山口からのルート(水色の線)もあり、道東の野山としては珍しく広大な景色&ほぼずっと摩周湖を眺めながらの稜線歩き、ちょっとした縦走ができる山だ。ご覧のとおり高低差も少ないので子供から山好きのご年配の方まで楽しめる、とても親しみやすい山なのだ。僕自身もかなり好きなトレイルでもある。 環境省が作ってくれているパンフがわかりやすいので貼っておく。 h

【最終話 Day3阿寒の山々編】 阿寒摩周国立公園セブンサミッツ 〜国立公園内の山全部登るまで帰れマウンテン〜

第1話 計画編 第2話 前夜編 第3話 Day1 川湯・藻琴山・摩周編 第4話 Day2 弟子屈・阿寒横断編 と続けてついにDay3、最終話。  さて、話を始める前にまず言っておきたい。 「私は7サミッツしていない。4サミッツだ。」  第3話目のDay1ですでに西別岳をロストしているわけだが、どういうわけか最終日も2つの山の頂(サミット)をロストしている。はて、何があったのか。何か大変な事故でも発生したのだろうか。無事に全員ゴールできたのか。では、最終話スタート。  【

【第3話 Day1摩周・川湯編】阿寒摩周国立公園セブンサミッツ 〜国立公園内の山全部登るまで帰れマウンテン〜

「昼過ぎに出て下道(高速使わず)で来たら思ったよりも遠かった・・・。」と九州出身深浦氏。「え?下道できたんですか? だから前電話で言ったのに。」と地元組の我々。  そんな初歩的すぎる『北海道あるある』により、川湯到着時刻22時すぎと想像以上に遅く到着した札幌・ニセコ組。初めましての挨拶、軽い牽制、軽い愛し合い、ギアの確認などを済ませ、川湯の温泉に浸かり、5時間ほどゆっくり休んだ前夜(はたして休まっているのか)。詳細は冒険前夜編をご覧ください。  いよいよ出発の日。朝5:0

【第2話 冒険前夜編】阿寒摩周国立公園セブンサミッツ 〜国立公園内の山全部登るまで帰れマウンテン〜

まえがき 6/20〜6/22の3日間。タイトルにもある通り『阿寒摩周国立公園セブンサミッツ〜国立公園内の山全部登るまで帰れマウンテン〜』のタイトルの下、地元をこれでもかと遊びたおすべく、ちょっとした冒険旅にでた。まず「この旅がなんの?」という部分については上記タイトルをクリックしていただきたい。 【阿寒摩周国立公園とは】 環境省のWEBサイトにはこう記されている。 “日本最大のカルデラ地形、火山・森・湖が織りなす広大な景観”  オチを最初にお伝えするのもなんだが、私個人は

【第1話 計画編】阿寒摩周国立公園セブンサミッツ 〜国立公園内の山全部登るまで帰れマウンテン〜

まえがき きたる今週末。6/20(土)〜6/22(月)の3日間。そこそこ変態的で良い感じに頭おかしめな冒険旅が始まろうとしている。このタイトルをみた人は「何を」「どんなことを」「どんな冒険を」想像するだろうか。ちなみに私個人であればこう。「のんびり国立公園内のトレイルと町と山を、自転車とハイクで写真撮りながら巡り巡って、居酒屋で呑み潰れる日も挟みながらまったりゆっくり巡るなんて最高だな〜」てな感じのイメージでルートを決め、日程を決める。  私がどれだけまったり好きなのかは昨