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ソーシャルワーカーから学ぶユーザーリサーチの本質について

ケニアに行ってきました!

旅の目的は、現地のストリートチルドレンを支援しているNGOの活動視察。

デザインとかマーケティングといった本業とは関係なしに、NPOの仕事で行ってきたのですが、本業にも活きる思わぬ気づきもたくさんある旅となりました。

帰りの飛行機で、こんなことをTwitterでつぶやきました。

目の前の子供達の人生そのものと向き合うソーシャルワーカー

ケニアでは、ストリートチルドレンを支援しているソーシャルワーカーの方々と話す機会がありました。

ソーシャルワーカーとは

ソーシャルワーカー(英語:Social Worker)または社会奉仕家(しゃかいほうしか)とは、生活する上で困っている人々や、生活に不安を抱えている人々、社会的に疎外されている人々に対して、関係を構築し、問題解決のための援助を提供する専門職の総称である[1]。※ウィキペディアより引用

ケニアで出会ったソーシャルワーカーの方々は、子供達の生死の問題に向き合い、丁寧にバックグラウンドを把握しようとしていました。

一緒にスラム街を歩いていても、すれ違う人たちに気軽に声をかけ、調子はどうか?最近はどんな課題があるか?と丁寧にヒアリングをしている。

それも、一人は二人ではなくて、数十人の人たちと、たった1時間ほどの間で話して、どんな支援ができるかを考えていたのです。

浅いヒアリングで、軽々しくユーザーリサーチという言葉を使っている自分を反省

マーケティングやUXデザインの分野では、インタビュー方法、観察の方法など、様々なユーザーリサーチの方法論が体系化されてきています。

自分もユーザーリサーチという言葉を仕事の中でも当たり前に使い、アンケートをとり、インタビューをし、データ分析をしたりと色々やっているわけです。

でも、ケニアでストリートチルドレンと向き合うソーシャルワーカーに出会い、表面的な方法論に頼っているだけではダメだなと考えさせられたのでした。

ソーシャルワーカーの方々がヒアリングする姿をみていて感じたこと=「他者の人生と向き合った時に、相手の本質的なニーズを理解できる」ということです。

ユーザーリサーチをする上で、ユーザーを理解したつもりになってしまうのが一番怖い。

ユーザーをカテゴリーで見ないこと

ソーシャルワーカーの方々は、支援している子供達をストリートチルドレンとカテゴリーで一括りにはしていません。

一人一人のバックグラウンドと向き合い、その個人個人に合う支援の在り方を丁寧に考えていました。

ユーザーってこんなもんだろうという安易な姿勢が思い込みとなり、ユーザーの本質的なニーズ、悩みを発見できないことに繋がってしまうので注意が必要だなと感じています。

福祉や教育の世界から、デザイナーやマーケッターが学べることは多いのではないか?

ソーシャルワーカーやケースワーカーとユーザー調査→何かしらのアウトプット出すようなワークショップをやってみたいと考え中です。

福祉とビジネスとデザイン領域をくっつけて、何か面白い仕掛けをしていけないかなと。より深いユーザー理解をして、より良いデザインを生み出すために。


※この写真は、ストリートチルドレンの1人が描いた絵です。この子の才能をどのように活かせるか?が現場では議論されていました。