ブランディングとプロモーションの違いをキットカットから学ぶ

きっと勝つとぉ(きっと 勝つよ)

これは、キットカットが受験生に縁起のよい商品というブランドイメージを確立するきっかけとなった博多弁。

キットカットのブームは、博多からはじまり、2002年頃には全国の受験生に口コミで広がり始めたようです。

キットカットのホームページより

今でもキットカットは、受験生の縁起の良いお菓子として愛され続けています。

ちなみに、「Break」という今も使われているコピーが生まれたのは1937年とのこと。

そして、今年もキットカットが盛り上がる季節がやってきました!

キットカットの対抗商品も続々と登場

「ド通る」コーヒー・すべらない靴下…受験生向け続々

こんなニュースも盛り上がり、トレンドに合わせたマーケティングは様々な角度から行われていますね。

受験生向けの商品やプロモーションはキットカットと一緒だね!と捉えたくなると思います。

それだけ、受験生向け=キットカットというイメージが定着している。

ド通るとキットカットは競合?

違うと思います。

キットカットと上記のニュースに出てくる受験生向け商品の立ち位置は明らかな違いがあると考えています。

では、何が違うのか?について、整理していきます。

ポイントは、ブランディングとプロモーションの違い。


キットカットのターゲットは受験生だけではない

受験生に愛され続けていることがキットカットの凄さではないと思うのです。

受験生やその関連する人たちに愛され、そのブランドへの好意度を活かして、他の購買行動に繋げていることがキットカットの凄さ。

多くの人が知っていると思いますが、キットカットって地方のお土産屋さんでも見かけますよね。

縁起か良い受験生のお供→ご当地の縁起が良いお土産としてのチョコレートという意味づけ→お土産=コミュニケーションのきっかけが必要というユーザー課題を解決・・・

という流れをキットカットはつくっている。

つまり、単一的なプロモーションをしているわけではなく、ブランドを進化させ続けていることがキットカットの凄さなのだと思うのです。

受験キャンペーンで築いた「縁起がよい」というブランドイメージを、他のシチュエーションでもフル活用している。

キットカットは近視眼に陥っていない

マーケティングで有名な言葉。

マーケティング近視眼に陥らないことby T・レビット博士

受験生向けのキャンペーンに固執してしまえば、他の売上機会を逃してしまう=近視眼に陥る。

この近視眼に陥らないために変化をし続けているのがキットカットの凄さ。

根本にあるブランドイメージ=「縁起のよさ」を引継ぎながら、トレンドに合わせたプロモーションを仕掛けている。


マーケティングやブランディングにおいて大切なことを整理

①シチュエーションに合わせてブランドがもつ意味の再定義をし続けること
②ブランドを通じて消費者の課題解決をし続けること

※消費者の課題は、感情的な要素、機能的な要素と様々ある

この2つが大切だと個人的には考えています。

ブランディングという行為は、一回つくって終わりではなくて、磨き続けることが大切。

磨かれ続けたブランドには、単一的なプロモーションは勝てない。

歴史のあるブランドが強いのは、古いからではなくて、時間の中で価値が磨かれ続けているから強いのです。

この、ブランディングという視点で、改めてこのニュースを見てみましょう。

”「ド通る」コーヒー・すべらない靴下…受験生向け続々”

ド通るは、凄く面白い発想ですが、これはプロモーションです。

プロモーション≠ブランディング

トレンドを掴んだプロモーションはもちろん大事ですが、自分たちが本質的に大切にしたいブランドイメージとは何か?の定義がまず最初にあるべきだと思うのです。

一時的なプロモーションとブランディングをごちゃ混ぜにせず、持続的な競争力に繋がるブランドを築いていきたいですね。

ブランディングとは何か?を考える時のオススメ本

ブランド論---無形の差別化を作る20の基本原則

デービッド・アーカー (著),‎ 阿久津 聡 (翻訳)

1994年に発行した『ブランド・エクイティ戦略』によって、マーケティングでのブランドの重要性が決定的なものとして認識された。
その立役者は、著者のデービッド・アーカーである。
その後、アーカー教授は、数々の書籍を執筆し、ブランド・アイデンティティ、ブランド拡張、ブランド・ポートフォリオなどの言葉を世に送り出してきた。
本書は、そのアーカー教授の20年に及ぶ研究成果を初心者にもわかるようにコンパクトに紹介したもの。
ブランドにかかわるすべての人が読むべき一冊。



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