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経営と最も近い仕事は、主婦/主夫業ではないだろうか



私にとっては大先輩で、慈愛と敏腕が同居する、とても尊敬する女性の社長さんがいらっしゃるのですが、あるときこんなことを言われました。

経営って、冷蔵庫を開けて、この材料で今晩何を作ろうかしら、って考えるのとよく似てるわよね。

その感覚、すごくわかります!と盛り上がった記憶があります。
私も常日頃、ひょっとしたら、主婦/主夫業と経営ってものすごく似てるんじゃないかと思っていました。

ある材料で今晩のおかずを作っているうちに、ひょんなことから、自分でも思ってもいなかった料理になったり、今まで味わったこともない味になったりする。

おそらくそれは、作る人だけが料理を作っているんじゃなくて、食べる人がいて初めて、「今晩の食卓」になっていく、ということだと思います。ある意味、どっちが作っているかわからないとも言える。

大袈裟ですが、「一期一会」で立ち上がってくる何かがそこにはあります。

となると、主婦/主夫は、ある意味、観客を育てる場を作っているともいえますね。そして、自分も一観客であるときもあれば、育てる側、プロデュース側である場合もある。

主婦業/主夫業は、そういった意味では、人が最初に出会う「家庭」というプラットフォームを作っているともいえる。

まさに今ある材料で、いかにして最良最善のものを作るか。また、どうしたら皆が同じ方向を向いたり、向かなくても、同じ船に乗ってうまくやっていけるか、創意工夫する。

相手を否定せず、いいところが育つのをちょっと後押しし、見守っていく。人が育っていくプラットフォームとして考えた場合でも、子育てやパートナーとの付き合い方などなど、まさにコミュニケーションの基本が学べる場だと思います。

そう考えると、主婦/主夫から起業する人がもっと出てきてもいいような気がします。

というか、もし、このコロナ禍で、起業する主婦/主夫が増えたら、それだけで世の中めちゃくちゃ変わる可能性もあるのではないでしょうか。

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