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5 signature scents ローンチイベント①

2023.6.21夏至 京都 両足院

TOMOKO SAITO AROMATIQUE STUDIO
リブランドローンチイベント「5 signature scents」。

私の原点の京都。
建仁寺塔頭、両足院をお借りして一年で1番日が長い夏至に開催したこのイベントのレポをお届けしたいと思います。

京都 両足院
円窓

今回のインスタレーションでは、私の香りづくりのメソッド、アロマ調香デザイン®︎を使った、香りの世界観と、香りが持つ可能性をゲストの方に感じていただきたい、そこからはじまりました。

メインとなる大書院でのインスタレーションでは、
私にとって軸となる日本の5つの木の香り「5 signature scents」の展示を行いました。

熊野 檜
京都 北山杉
土佐 柚子
鹿児島 芳樟
北海道 椴松

それらを、透ける布に纏わせた、「香りを感じるための空間」を設営。

私にとって理想とする香りの空間は、風がサラリと通り過ぎたときに、「あ、今いい香りがした」、という感覚。
そのくらいさりげなく、でも確実に脳に、心に留まる香り。
まさにその様子を体感していただきたい、そう思いそのための空間を設えました。

両足院の半夏生が美しい夕刻、庭から入ってくる風に揺れる5つの木の香りは、本当に美しく、幻のようでした。

半夏生のお庭からの風が日本の木の布を揺らす

柚子の布の前では、柑橘の爽やかで懐かしい香りが強く、足を進めると、北山杉、檜、など他の布から漂う香りが混ざり合い、香りに広がりと深みが増していきます。

それこそが「調香」の醍醐味。
ひとつひとつ吟味した、各地の植物の香りはそれぞれ強く美しい。それが少しずつ重なっていくと、調和が生まれる。
どれかだけが目立つのではなく、それぞれの精油が関わり合うことで、お互いを良くする。いい感じにしてくれる。
そんれが私の考える調香です。

透ける布にしたのも理由があります。

それは私の香りづくりの大切なもうひとつの軸。
それは、「透明感」のある香りをつくること。それをこの透ける布は表現しています。

10種類、20種類と精油を重ねたとしても、透明な香り。
どんなにコンセプトが良くても、厳選した精油を使おうとも、ひとつでも何か引っかかる香りがあると、どこか違和感を感じるを香りになります。
それは私にとっては失敗なのです。

このインスタレーションのために、私の想いを理解し、表現するお手伝いをしてくださった皆さんがいたからこそ完成した空間でした。
次の投稿では、後半のトークセッションの様子をお伝えします。

brand design / artless Inc. @shunkawakami
space design / miso 小西啓睦 
location /両足院 @ryosokuin
produce / TOMOKO SAITO AROMATIQUE STUDIO
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