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スマートスピーカーって便利なの?世界最高齢プログラマー若宮正子さんに聞く

「ねえ、Google。今日の天気は?」と音声で尋ねるだけで天気予報を読み上げてくれる。そんな未来がもう来ているのです。それが「スマートスピーカー」と呼ばれる製品です。スマートスピーカーはインターネットを通じてAIアシスタントに常に接続しています。音声で話しかけると、音声で回答してくれたり、家電の操作を行ってくれたりします。

若い人たちは新しいテクノロジーに強く、こうした製品も使いこなせています。ではシニアには難しいのでしょうか。そこで、「Google Nest Hub」などのスマートスピーカーを販売するGoogleが開催した「シニアが使うスマートディスプレイ・スマートスピーカー」というセミナーに伺って話を聞いてきました。

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シニアにおすすめの使い方

シニアがスマートスピーカーを使うと、どんな良いことがあるのでしょうか。Googleの担当者は「スマートスピーカーの音声操作はシニアにやさしい」と話してくれました。シニアにおすすめの使い方は以下の5つだそうです。

1.音声で簡単に、ハンズフリー検索
スマートスピーカーは音声で話しかけるとインターネット検索ができます。キーボードで文字を打ち込む必要がありません。テレビを見ながら、「○○さんの年齢は?」なんて出演者の情報を調べることも人気だそう。

2.スマート家電を導入して自宅を快適に
エアコンの温度を変えたいのにリモコンが見つからない。そんなときもスマートスピーカーにエアコンの温度を変更するように話しかければOKです。テレビのボリューム調整や照明のオンオフも、スマートスピーカーからできるようになります。

3.家族の思い出を共有できるデジタルフォトフレーム
「Google Nest Hub」は、スマートスピーカーにディスプレイが付いています。そこで人気があるのは、デジタルフォトフレームとしての需要だそうです。Googleが無償で提供する写真クラウドサービス「Googleフォト」に写真を入れておくと、家族の写真が次々に表示されるようになります。離れて住む孫の最新の写真を眺めることができるようになります。

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4.音楽やラジオを聞いて楽しむ
お気に入りのラジオ番組を聞きたいとき、懐かしい音楽を聴きたいとき、スマートスピーカーに音声で指示するだけで楽しむことができます。音楽は動画サイト「YouTube」に投稿されているものが何でも無料で聞けるので、「昔好きだったあの曲はあるかな?」と検索してみると、見つかるかもしれません。

5.忘れ物を予防
友人とのランチ、定期検診など、シニアだって忙しい毎日を過ごしています。カレンダーに予定を登録しておくと、ディスプレイと音声で確認することができます。薬の飲み忘れも防げます。

こうした環境を作るには、インターネット回線を自宅に用意すること、スマートスピーカーの購入と初期設定が必要です。少し難しく感じるかもしれませんが、設定さえ終えれば、あとは話しかけるだけで様々なことができるようになります。身近に詳しい人がいたら、最初だけお手伝いしてもらってもよいかもしれませんね。


若宮正子さんのスマートスピーカー使いこなし術

先ほど、「詳しい人に手伝ってもらいましょう」と書きましたが、バリバリにITを使いこなしているシニアの方もいます。それが世界最高齢プログラマーと呼ばれる若宮正子さん(84歳)。60歳でパソコンを始めた若宮さんは、iPhoneアプリ「hinadan」を開発。82歳のときにはAppleから世界開発会議「WWDC2017」への招待を受け、世界からも注目を浴びている女性です。

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若宮さんは「Google Home」をかなり早いうちから使っているとのこと。テレビ、エアコンの操作だけでなく、ロボット掃除機の操作もスマートスピーカーで行っているそうです。「シニアは年を取って体が動かなくても、口だけは達者ですから、音声操作は向いていますね」と若宮さんは言います。

「それと、同じことを何度聞いても怒られないところもいいですね。家族だと嫌みを言われることがあるかもしれませんが、スマートスピーカーならドライに対応してくれます」(若宮さん)。

また、ちょっと退屈したときになぞなぞをするなど、話し相手になってくれるとの使い方も教えてくれました。「音声で話しかけることは緊張してしまうかもしれませんが、お金を取られるわけではありませんから、何度でも言い直せばいいんです。どう話しかけたらいいか、紙に書いて貼っておいてもいいかもしれませんね」と、ユーモアを交えて話してくれました。

文字の入力がハードルになっていて、スマホやパソコンがおっくうになっている方は、音声入力でインターネットが利用できるスマートスピーカーをぜひ試してみてくださいね。


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