【掌編小説】傷

「この卵はちょっとわけありなので、タダでいいですよ」
「……食べられるんですよね?」
「気にしなければ」

 家に帰って殻を割ってみると、殻の内側にびっしり寄せ書きが残されていた。

「孵化しても元気でね」
「大好きでした」
「食われんなよ!」

 気にしないわけないだろうと思った。

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