ゴールデンカムイ(実写版)

競馬とは全く関係ないですが、本日実写版映画を見てきたのでネタバレありの感想や備忘録をば。

・山崎賢人杉元、最初は違和感あったものの少しするとほとんど無くなる。色々と言われているが、山崎賢人の顔であればアシリパも梅子も花枝子も惚れ込むのは説得力があるし、アクションも良かった。ギャグパートではもう少し柔和な感じの演技でも良かったと思うが。
・山田杏奈アシリパは悪くはないのだが、体格が良すぎるのがところどころ気になってしまう。さすがに無理があるのか12,3歳という設定は無くなったようだが。滑舌がちょっと悪いのは普段アイヌ語で話している娘が標準語で話しているという設定からするとむしろ合っているともいえる。
・日露戦争のシーンはかなりガッツリ描写していた。軍事オタクではないので細かい出来についてはなんとも言えないが、素人目には十分に感じる。
・杉元が金塊を探す動機が最後の方まで伏せられているのは、初見に対しては良い変更だろう。
・各シーンもどのキャラのセリフもかなり削られている。尺を考えると仕方ないが、そのせいで杉元が覆いかぶさってくるヒグマを下から突き上げて殺すあたりとか、ちょっと分かりにくくなっているところがある。
・CGの質は細かいところまで気にしなければ十分ではないか。レタラが幼アシリパから去っていくシーンとかそれでもちょっと気になるポイントはあるが。
・「露スケの白いケツを〜」みたいな差別的なセリフは「奴らの白いケツを」に置き換わっている。その他にも細かい変更は多数あり。
・笹原と白石が組んで動いてトラップに一緒に捕まる展開になっている。その後の展開自体はおおよそ原作通り。白石の役の人はイメージ通りだし、そつなくこなしている。
・尾形が落下した水辺がせせらぎ程度の水量なので自力で第7師団野営地付近まで戻るしかなさそう。個人的には眞栄田尾形は十分イメージにあってると思うが、尾形のガチ恋ファンのハードルは高そうなので大変だ。
・脱獄囚の数24名というのはたしか伏せられている・・・はず。このペースで全員登場させてたら5作くらい作らないと追いつかないだろうし、姉畑みたいなまず登場させられないヤツもいるので仕方なし。
・鶴見が死にかけの尾形から直接「ふじみ」というヒントを伝えられている。
・杉元がリスの脳みそやうさぎの目玉を食べない。カワウソの頭は齧ろうとする。原作の最終回の杉元の心情だとこれらがキーとなるが・・・。
・玉井組が結構再現度高い。
・オソマが原作と比べると可愛すぎる。アイヌ的な顔立ちではないが、原作とイメージが近くて演技力のある子役を用意するのはさすがに無理か。父親でアシリパのおじのマカナックル役の人のアイヌ感は凄い。
・アシリパの幼名が祖父の尻の穴から山盛りのうんこみたいなのに変えられている。表現コードの問題か、実態に合わせてより近い表現としたのかは不明。
・イオマンテについては省略。今後の偽アイヌの時の熊の扱いに繋がるわけだが、まぁ映画ではカットするか。
・アシリパの意味についてもたしか省略されていたと記憶。小蝶辺明日子に繋がるところなので聞き逃しただけかも。
・勝矢牛島、顔はいいのだが身体が完全にレスラー体型。牛島ファンはどう思うか。
・舘ひろし土方は説得力がありすぎる。
・小樽アイヌが砂金を汚れたものだと嫌っているという説明もカット。まぁただでさえ情報を詰め込んでるのでやむなしか。
・和田大尉の再現度も地味に高い。工藤阿須加月島も良いのだが、背が高いのでこれだとロシア人に馬鹿にされなさそう。逆に寅次が杉元よりかなり小さくなる現象が起こっている。
・玉木宏鶴見は期待にそぐわぬ再現度の高さ。ローソクボリボリの演技はまさに本人。
・鶴見が杉元を説得しようとしている時にアヘン生産の説明を加えている。これで杉元が協力しない理由を補強している感じか。
・杉元が洋平の腸を使って抜け出すシーン、実写だとやはりかなり無理がある。これこそもっと実写で違和感がないように改変しても良かったのではという気がする。
・杉元をソリに乗せて医者まで運ぶシーンで月島が同行している。そのため杉元vs月島の原作にないデュエルが実現。しかもその後二階堂まで乱入してくるし、原作から大幅に変更された終盤の締めくくりのイベントの位置づけに。
・杉元脱出後にアシリパに金塊を探す目的を伝える形での開示となっている。高畑充希梅子は美人すぎて金持ちとの縁談がひっきりなしに来るでしょ。
・永倉初登場のシーンで実は金塊は2万貫だと土方が明らかにする。初見の人に次回への関心を惹きをつけるためだろうか。続編が作られるとしても渋川の件はおそらくカットでしょう。
・スタッフロール後のウイルクパート入れて原作の21話でおしまい。その先の鶴見がトーマスから武器を買ってるシーンなどはあるが描写が入るのみ。
・白石が牛島から逃げる〜土方が和泉兼定を強奪するシーンは中盤辺りに組み込まれている。二瓶のエピソードはまだなのでだいぶ前倒しされているが、土方や鶴見に見せ場を作るためだろう。
・クソデカタイトル表示後に未登場主要キャラ顔見せがある。二瓶はなんとも言えないが家永やキロランケは良さそうだ。

とまぁこんな感じ。
原作を知っていても完璧を求めすぎなければ十分見る価値のある映画でしょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?