Tomomi Maezawa

デザイナー。英国リバプール在住。複数の文化圏での経験をもとに、多文化的なグラフィックやタイポグラフィを研究しています。製作過程や日々気になったことなどを記録していきます。ウェブサイト:https://tomomimaezawa.com/

異文化間の「解釈のギャップ」で遊ぶ|文脈の中を泳ぐデザイン #4

『文脈の中を泳ぐデザイン』は、私が2018年11月に上海で登壇した内容を文章に起こした全5回のシリーズです。事例を交えて、私がどのように文脈を行き来しながらデザインしているのかについてお伝えします。

今回は、最近仕事をする中でよく感じている「私の中での日本のイメージ」「別の文脈から見た日本のイメージ」とのギャップを利用したデザインの可能性についてお話しします。

0. なぜ文脈を考えることがデザ

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ふたつの文化をすり合わせた新しい価値|文脈の中を泳ぐデザイン #3

『文脈の中を泳ぐデザイン』は、私が2018年11月に上海で登壇した内容を文章に起こした全5回のシリーズです。事例を交えて、私がどのように文脈を行き来しながらデザインしているのかについてお伝えします。

前回の1と2では、「多くをひとつに」あるいは「ひとつを多くへ」といったどちらか一方向のものでしたが、また別に異なる文化が融合したアイデアの視覚化という課題も多くあります。今回はラーメンレストラン「T

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多文化性を表現するひとつのストーリー|文脈の中を泳ぐデザイン #1

『文脈の中を泳ぐデザイン』は、私が2018年11月に上海で登壇した内容を文章に起こした全5回のシリーズです。事例を交えて、私がどのように文脈を行き来しながらデザインしているのかについてお伝えします。

今回は、多文化的な要素をつなぐデザインのプロセスを食器のコレクション「À TABLE(ア・タブレ)」の事例を通してお話しします。

0. なぜ文脈を考えることがデザインする上で重要なのか
1. 多

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文化特有のアイデアをより多くの人へ伝える|文脈の中を泳ぐデザイン #2

『文脈の中を泳ぐデザイン』は、私が2018年11月に上海で登壇した内容を文章に起こした全5回のシリーズです。事例を交えて、私がどのように文脈を行き来しながらデザインしているのかについてお伝えします。

今回は、「フーハ」という展示デザインの事例を通して、ある文化に特有のコンセプトをどう他の文化の人にもわかるよう表現するかということについてお話しします。

0. なぜ文脈を考えることがデザインする上

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なぜ文脈を考えることがデザインする上で重要なのか|文脈の中を泳ぐデザイン #0

2018年11月、友人@mugi_shanghaiにご紹介いただき、上海のトークイベントにて登壇する機会がありました。

反響があり、自分としても勉強になったので、ぜひその内容を記録しておきたいと思い、noteに全5回のシリーズとして公開します。

0では「なぜ文脈とデザインなのか」「なぜ私がそれを考えるようになったのか」について、また1から4では事例を交えて「どのように異なる文脈の間でデザインし

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味噌汁のお椀にはご飯をよそわない — 工芸が生き残るということについて考える —

夫と暮らし始めた頃、炊いたお米を味噌汁のお椀に入れて食卓に出そうとしているのを見て、ちょっとこれは味噌汁の入れ物だから、と言ってごはん茶碗に入れ替えてもらうことがよくあった。

今では、和食の時こそ違いは徹底するけれど、うちには他に手頃な深さの器がないので、もうごはん茶碗でシリアルを食べているのを見ても、ポテトチップスを汁椀に入れて出されても目をつぶっている。

ここ最近各国の工芸と関わる機会が続

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