【私のマニフェスト】 媒体と一体化したグラフィック

自己紹介も兼ねて、私がどんなものを作っているのかについてお話しします。

私の作るものは大きく三つに分かれます。
今回はそのうち「Surface Graphic」について実例をまじえて説明します。

・Surface Graphic(モノの表面のグラフィック)
Experimental Typography (実験的なタイポグラフィ)
Crafted Identity(工芸としてのアイデンティティ)


媒体を勉強する


ここで「表面」と言う言葉を用いているのは、平面や立体物と仕分けせず、表面を持つ媒体全般を指すためです。

私がグラフィックを制作するときには、「これはポスターである」「これはマグカップである」といった決まった枠でとらえず、まずどんな媒体なのかを勉強します。

対象が印刷物でも、プロダクトやテキスタイルでも、その媒体から切り離せないようなビジュアルを目指します。

プロダクトの良さを引き立てるビジュアル

例えば、このMountainというデスク周りを整理するデスクトップ・オーガナイザーのグラフィックを製作した時。

まず、プロダクトデザイナーから、このプロダクトが一枚のメタルシートをアシンメトリーに曲げるだけで、色々なサイズのものを包括できるようになっている、というこだわりを伺いました。

その「一枚でできている」「アシンメトリーな形」に注目してもらえるようなものにするため、一面を覆う連続的なパターンではなく、正面から見た時に形が完成する、大きな図形を配置することにしました。

プロダクトを横から見たり、中にものを置いたりするとグラフィックの見た目が変わるので、思わず触ってプロダクトの形を確かめたくなるのが狙いです。

(Product Design: Giorgia Zanellato, Photography: JUST99)


同じ文脈上にグラフィックを作る


視覚的要素がプロジェクトの良さや意義を邪魔しないためには、与えられた媒体の周りがどうなっているか、どんな文脈の上にあるのかを知る必要があると思います。

なので、まずスケッチに入る前に、一緒にプロジェクトをやる人がどんなことを考えているのか、どんな歴史を辿ってきたのかなど、コンセプトに共感できるまでお話を伺うようにしています。

そして、同じ目線でプロジェクトに向かえるようになった時、どんなグラフィックが「装飾」としてではなく「そのモノの一部」として、モノの価値を高めることができるかを考えます。

今後も製作のプロセスやプロジェクトの経緯など、文字として残していけたらと思ってます。

*他のSurface Graphicの作品はこちらに公開しています。


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Tomomi Maezawa

あのときの話、これからの話

これまでの製作プロセスや、進行中のプロジェクトのことなど、私の作品にまつわることを文字にしていきます。
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