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3ヶ月ぶりに見る、海外の空【オーストラリア・ケアンズ】

遠くに沈みそうな夕陽を見ながら、新しく買ったカメラ「SONYα7Ⅱ」をいじって、後ろから聞こえてくる音楽に耳を傾ける。

いつだって、海沿いの街がすきだ。どうしてだろう? 一応、海がある街で生まれたはずなのに。

山もすき、川もすき。けれどやっぱり、海がすき。

じっとそこで、音楽を奏でるひとたち。干上がった地面とコントラストをなすように潤う海。見ながら、やっぱりみんな音楽に耳を傾けていた。

ケアンズの街の、はしっこ。「エスプラネード」通りの少し長めのベンチに、腰掛けていた。隣のひとが、体を揺らすのに合わせて、すこしだけ私にも振動が伝わってくる。

あぁ昨夜まで、東京にいたのに。30度の、けれど湿度の低いケアンズの心地よい風は、日が沈むと空が知らせている今になっても、まったく変わっていなかった。

気持ちがいいな、と思う。とにかく、それだけ。

何をしにきたのだとか、これからどこへ行くのだとか、明日何をするのだとか、もう少し横に追いやっておいてもいいかな。考えているから。考えるよりも前に、分かっているから。きっともう、東京にいる頃から決まっているから。

どこに似ているのかと言われたら、印象はすこしハワイのワイキキに似ているような気がした。南国の植物、山から、海から流れてくる風。肌が焼けそうなくらい日差しは強いのに、からりとした風がそれをやわらげてくれる不思議。

カンガルーは、まだ見ていないな。コアラも、いない。それどこか、グレート・バリア・リーフも見てないよ。

だってまだ1日目だもの。

ケアンズの街の物価や品揃えの感じをちらり把握するために、ケアンズ駅に隣接するショッピングモールをぶらり歩く。

知っているブランドは、意外に少ない。ロクシタン、ケンタッキー、サブウェイ、くらいか。ボディショップ、ラコステがかろうじてある。UGGやジュリークの名前が多く見られるのは、それらがメイドインオーストラリアだから。たしか、オーストラリアはオーガニックコスメも多いのだ。

スーパーを探す。街の概要を掴む。食事を、摂る。道を、覚える(苦手だ)。

Wi-Fiは、街の至るところでぴょんぴょんと飛んでいた。速度は、ふつう。切断、多し。まぁ仕事に支障は、なさそうだ。

ケアンズは、東京から約6000キロほど離れていると聞いた(機内で)。東京から福岡までが約1000キロ。

なんだたったの6倍か。随分遠くまで来たものだとは、やっぱり全然思わない。近すぎて、違和感がなさすぎて、なんだかまだ日本にいるんじゃないかとすら、思ってしまう。

今回は、きちんと旅をしよう。何も考えずに、ふらり、ゆらり。

熱帯雨林に出かけて、アウトリーフと呼ばれる深い青色に会いに行って。

ここから2週間は、海沿いの街にいる。このまま、晴れてくれるといい。抜けるような空が、また明日の朝も、見られたら。


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